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掲載開始日 2021年03月15日

第12回〈小説 野性時代 新人賞〉 選考結果のお知らせ

本日3月15日(月)午後3時より、第12回〈小説 野性時代 新人賞〉(主催=株式会社KADOKAWA)の選考会が行われました。応募総数667作品の中から最終選考に残った3作品のうち、選考委員の審査により、君嶋彼方(きみじま・かなた)さんの「水平線は回転する」が【第12回〈小説 野性時代 新人賞〉大賞】を受賞、河合紗都(かわい・さと)さんの「どしょぼね」、橋本秋葉(はしもと・あきば)さんの「連鎖するチョイスチョイスチョイスと天秤の帰結」の2作品が、【第12回〈小説 野性時代 新人賞〉奨励賞】を受賞いたしました。
今後ともKADOKAWAの新人文学賞にご注目のほどお願い申し上げます。
■公式サイトTOP https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/
■結果発表ページ https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/announcement/




【第12回〈小説 野性時代 新人賞〉 大賞受賞作】(賞金100万円)
「水平線は回転する」君嶋彼方(きみじま・かなた)
※受賞作は単行本として、2021年夏頃に株式会社KADOKAWAより刊行する予定です。

【第12回〈小説 野性時代 新人賞〉 奨励賞受賞作】
「どしょぼね」河合紗都(かわい・さと)
「連鎖するチョイスチョイスチョイスと天秤の帰結」橋本秋葉(はしもと・あきば)
※受賞作に準じる奨励賞の作品には、賞金および刊行の予定はございません。

選考委員は、冲方丁・辻村深月・森見登美彦の三氏。(50音順)
なお、選評は2021年4月25日(日)発売の「小説 野性時代」5月号(※電子雑誌)に掲載予定です。
受賞作品の梗概と著者略歴はページ下部の通りです。

◆〈小説 野性時代 新人賞〉について

〈小説 野性時代 新人賞〉は、2009年より創設された、文学新人賞です。これまでにない新ジャンルを築きあげるエンターテインメント作品を広く募集し、読む者の心を揺さぶる、将来性豊かな稀代のストーリーテラーを選出します。
・原稿枚数:400字詰め原稿用紙換算200枚から400枚(長編1作品)。
・対象作品:広義のエンターテインメント小説。恋愛、ミステリ、冒険、⻘春、歴史、時代、ファンタジーなど、ジャンルは問いません(ノンフィクション・論文・詩歌・絵本は除く)。
・公式サイト:https://awards.kadobun.jp/yaseijidai/
※第11回より〈野性時代フロンティア文学賞〉を、〈小説 野性時代 新人賞〉と改称いたしました。


<受賞作品概要>
【第12回〈小説 野性時代 新人賞〉 大賞受賞作】
作品名:「水平線は回転する」
あらすじ:三十歳の主婦・水村まなみは、一年に一度必ず会う相手がいる。その日は夫も娘も連れず、一人で帰省をする。その相手は、高校の同級生の佐文陸という男だった。二人には秘密があった。二人は十五歳のときに、学校のプールに同時に落ちたことがきっかけで体が入れ替わってしまった。そしてそのまま戻ることなく、十五年間を過ごしてきたのだ。
十五歳のとき、入れ替わった二人は戸惑いながらも、それを隠して生活していくことを決めた。いつかこの体が元に戻ることを信じ、二人は協力し合いながら、家族や友人たちをどうにかやり過ごしていた。しかし、水村まなみの体を持った佐文陸は、うまくまなみを演じることができなかった。一方水村は佐文陸としてそつなく過ごし……。

〈著者略歴〉
君嶋彼方(きみじま・かなた)※ペンネーム
1989年[平成元年]11月8日生まれ(満31歳)。男性。東京都出身。東京都足立区在住。明治大学卒業。現在、会社員。


<受賞作品概要>
【第12回〈小説 野性時代 新人賞〉 奨励賞受賞作】※2作品
作品名:「どしょぼね」
あらすじ:明治四十二年二月、操り浄瑠璃の文楽座は、それまでの座主である植村家から松竹合名会社へ譲渡された。手締めの式の後、文楽座を支えてきた〈おえさん〉こと春は、我が子同様の茜に対し、来し方を振り返って語らおうと誘いをかける。
春の話はまず、春と春の夫・大助との馴れ初めから始まった。明治三年、春が茶見世で働いていた頃、大助に誘いをかけられた。大助には妻子があると直感しながらもつきあい始めると、春をひとりの番頭・正助が訪ねてきて、春は大助が植村家の跡取り息子であることを知る。それをきっかけに操り浄瑠璃を見に行き、そのおもしろさにすっかり目覚める。それから約一年半後、妻を亡くした大助は春に求婚し、春は植村家の一員になり……。

〈著者略歴〉
河合紗都(かわい・さと)※ペンネーム
1979年[昭和54年]4月7日生まれ(満41歳)。女性。京都府出身。京都府京都市在住。京都大学文学部人文学科卒業、同大学院文学研究科文献文化学科修士課程修了。


作品名:「連鎖するチョイスチョイスチョイスと天秤の帰結」
あらすじ:殺し屋の僕・ゴロウは相棒のツバサと一緒に標的の死体を埋める。仕事を終えた朝、組織の人間であるクリケットから、「おまえにしか出来ない仕事」の連絡が入る。宇宙人が仙台市に潜伏しているので始末しろ、というのだ。宇宙人については苦い記憶があった。前の相棒が火星人ジョーンズに殺されたのだ。宇宙人には核と呼ばれる部位があり、専用の弾丸で撃たなければいけない。支給された弾丸は六発。僕とツバサはパルス発信器を用いて宇宙人を捜し出す。スカイと名乗るその宇宙人を始末しようとしたが、「私は地球を救いに来た」という言葉に動揺し、発砲するが失敗。スカイが言うには、自分は善い宇宙人で、ほかの悪い宇宙人三人が地球を乗っ取ろうとしているそうだが……。

〈著者略歴〉
橋本秋葉(はしもと・あきば)※ペンネーム
1996年[平成8年]10月27日生まれ(満24歳)。男性。宮城県仙台市出身、在住。宮城県工業高等学校電気科卒業。