小泉八雲先生の「怪談」蒐集記

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年12月24日
判型:
文庫判
ページ数:
288
ISBN:
9784041154601
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小泉八雲先生の「怪談」蒐集記

  • 著者 峰守 ひろかず
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年12月24日
判型:
文庫判
ページ数:
288
ISBN:
9784041154601

小泉八雲の名著「怪談」に隠された秘密とは?明治×文豪×怪異ミステリー!

 明治29年(1896年)東京。市谷に妻子と暮らす帝大教授、ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲のもとに、松江から上京してきた少女・好乃が現れ、女中として雇ってほしいと申し出る。不愛想ながら利発で怪異にも詳しい好乃のことを、八雲やその家族、下宿人である書生の己之吉らは気に入るが、実は好乃には誰にも明かせない秘密があった。八雲はそれを知った上で好乃を雇い入れるが……。
 日本の原風景と怪異をこよなく愛する八雲は、急速に変わりゆく東京の風景や、怪異を迷信扱いする風潮に心を痛めていたが、近代化の進むこの町でも怪しい噂はまだ辛うじて生きていた。森の中の食人鬼、怨霊に夜毎誘われる音楽家、妖怪を使役する易者、幻影の美少年、そして雪女やのっぺらぼう……。街でささやかれる数々の怪談を追う中で、八雲や好乃は、華やかな文明開化の陰を目撃し、失われていくものたちの声を聞くこととなる。
 怪談はなぜ生まれ、なぜ語られ続けるのか。好乃の真の目的とは何か。そして、小泉八雲はどうして「怪談」を書かなければならなかったのか――。激しい変動の時代を背景に、名著「怪談」成立の裏側を描く文豪×怪異×ミステリー。
 明治29年(1896年)東京。市谷に妻子と暮らす帝大教授、ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲のもとに、松江から上京してきた少女・好乃が現れ、女中として雇ってほしいと申し出る。不愛想ながら利発で怪異にも詳しい好乃のことを、八雲やその家族、下宿人である書生の己之吉らは気に入るが、実は好乃には誰にも明かせない秘密があった。八雲はそれを知った上で好乃を雇い入れるが……。
 日本の原風景と怪異をこよなく愛する八雲は、急速に変わりゆく東京の風景や、怪異を迷信扱いする風潮に心を痛めていたが、近代化の進むこの町でも怪しい噂はまだ辛うじて生きていた。森の中の食人鬼、怨霊に夜毎誘われる音楽家、妖怪を使役する易者、幻影の美少年、そして雪女やのっぺらぼう……。街でささやかれる数々の怪談を追う中で、八雲や好乃は、華やかな文明開化の陰を目撃し、失われていくものたちの声を聞くこととなる。
 怪談はなぜ生まれ、なぜ語られ続けるのか。好乃の真の目的とは何か。そして、小泉八雲はどうして「怪談」を書かなければならなかったのか――。激しい変動の時代を背景に、名著「怪談」成立の裏側を描く文豪×怪異×ミステリー。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第一話 ヘルン先生、人食い鬼を見に行く ――「食人鬼{じきにんき}」より
第二話 亡霊{ゴースト}がくれた才能 ――「耳なし芳一」より
第三話 妖怪易者の秘密 ――「果心居士の話」より
第四話 幻の少年 ―「茶碗の中」より
第五話 人と人でないものの間に ――「ゆきおんな」より
エピローグ 八雲が遺すもの ――「むじな」より

「小泉八雲先生の「怪談」蒐集記」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • イギリスの怪奇幻想小説は、その大半がアイルランド人作家の手になる。やはりアイルランド系の小泉八雲『怪談』は一時夢中で読んだため、八雲が様々な怪異に遭遇しながら本を作り上げていく物語は実に楽しかった。世 イギリスの怪奇幻想小説は、その大半がアイルランド人作家の手になる。やはりアイルランド系の小泉八雲『怪談』は一時夢中で読んだため、八雲が様々な怪異に遭遇しながら本を作り上げていく物語は実に楽しかった。世界を放浪した末に明治日本という混沌とした時代に流れ着いた彼が、新しい科学技術に駆逐されていく古い伝承や文化を書き残そうと奮闘する姿は運命的だ。八雲を敵視していた女中の好乃も、地球の反対側から来た異邦人が自分たちの物語を外国語で記録されるのが運命と感じたからこそ許したのだ。久しぶりに『怪談』を読み直したくなる。 …続きを読む
    パトラッシュ
    2025年03月30日
    98人がナイス!しています
  • 小泉八雲って、学校で習ったなあ、懐かしいなあと手にとった。彼の元に女中にして欲しいと訪ねて来た少女。彼の怪談の話をモチーフに不思議な話が展開して、とても愉しかった。 小泉八雲って、学校で習ったなあ、懐かしいなあと手にとった。彼の元に女中にして欲しいと訪ねて来た少女。彼の怪談の話をモチーフに不思議な話が展開して、とても愉しかった。
    ぽろん
    2025年02月05日
    31人がナイス!しています
  • 面白かった。小泉八雲の作品は、少し読んだ事があったので、興味を持って一気読み。「耳なし芳一」「ゆきおんな」「むじな」など、明治という時代の雰囲気を感じさせるエピソードと絡めながら、うまく作品とリンクし 面白かった。小泉八雲の作品は、少し読んだ事があったので、興味を持って一気読み。「耳なし芳一」「ゆきおんな」「むじな」など、明治という時代の雰囲気を感じさせるエピソードと絡めながら、うまく作品とリンクしている。八雲の生きた時代、彼が何を思い、何を感じて「怪談」を書いたのかを魅力的に見せてくれるストーリーは、私の好み。東京で大学講師をしている八雲の元に、松江から「ヘルン先生、女中に雇って欲しい」と、好乃という娘が訪ねてくる。実は彼女は妖怪だった。書生の巳之吉と共に、彼らが経験する不思議な出来事を解明してゆく。 …続きを読む
    tomo58
    2025年03月24日
    25人がナイス!しています

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