- 著者 滝沢 志郎
- 発売日:
- 2024年07月26日
- 商品形態:
- 電子書籍
月花美人
- 著者 滝沢 志郎
- 発売日:
- 2024年07月26日
- 商品形態:
- 電子書籍
女を病から、「穢れ」から解放するのだ――。侍と女医と商人が革命に挑む。
江戸時代後期、下総のとある藩。郷士の望月鞘音は内職で、傷の治療に使う「サヤネ紙」という製品を作っていた。ある時、幼馴染の紙問屋・我孫子壮介から、その改良を依頼される。町の女医者・佐倉虎峰がサヤネ紙を買っていくのだが、使い勝手が悪いと言っているらしい。しかしそれは「月役(月経)」の処置に使うためであった。穢らわしい用途にサヤネ紙を使われ、武士の名を貶められたと激怒する鞘音だったが、育てている姪が初潮を迎えたことを機に、女性が置かれている苦境とサヤネ紙の有用性を知り、改良を決意する。「女のシモで口に糊する」と馬鹿にされながらも、世の女性を「穢れ」の呪いから解放するために試行錯誤を続ける鞘音。ついに完成した製品を「月花美人」と名付け、販売に乗り出そうというとき、江戸へ参勤していた領主・高山重久が帰国する――。
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。