川のほとりで羽化するぼくら

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年10月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
208
ISBN:
9784041148563
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川のほとりで羽化するぼくら

  • 著者 彩瀬 まる
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年10月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
208
ISBN:
9784041148563

性差、偏見、世間の目。目には見えない縛りを越えて、自分らしく生きていく

「おっぱいがほしい」仕事を辞め我が子の育児に奮闘している暁彦が、妻の咲喜にぽつりとこぼす。男の自分ができること、やるとおかしいことの狭間で悩みながら日々を過ごす中、とある子育てブログに出会い光を見出す。ふとしたきっかけで、川の向こうに住むブログの著者と会うことになり……。男性目線で描かれる性差と役割を問う「わたれない」をはじめ、七夕伝説の織女と牛飼いが天の国を離反する「ながれゆく」など、4編を収録した連作短編集。 「おっぱいがほしい」仕事を辞め我が子の育児に奮闘している暁彦が、妻の咲喜にぽつりとこぼす。男の自分ができること、やるとおかしいことの狭間で悩みながら日々を過ごす中、とある子育てブログに出会い光を見出す。ふとしたきっかけで、川の向こうに住むブログの著者と会うことになり……。男性目線で描かれる性差と役割を問う「わたれない」をはじめ、七夕伝説の織女と牛飼いが天の国を離反する「ながれゆく」など、4編を収録した連作短編集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

わたれない
ながれゆく
ゆれながら
ひかるほし
解説 池澤春菜

「川のほとりで羽化するぼくら」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 川を渡る事。それは実際には容易い事であっても、心の中にある川を渡るには人それぞれの覚悟がいるものなのかも知れない。でもその川を越える決意は人を呪縛から解き放ち、強くさせる。そう感じさせる短編集でした。 川を渡る事。それは実際には容易い事であっても、心の中にある川を渡るには人それぞれの覚悟がいるものなのかも知れない。でもその川を越える決意は人を呪縛から解き放ち、強くさせる。そう感じさせる短編集でした。『わたれない』、『ひかるほし』は現実にありそうなエピソード。一方、七夕伝説をモチーフに異世界の川を描いた『ながれゆく』、SFテイストの『ゆれながら』は、彩瀬さんの個性を感じる世界観で描かれる。読中は難解に感じましたが、読後とても印象に残る2編。軽やかに川を越えて対岸へ踏み出す、そんな人であり続けたいものです。 …続きを読む
    piro
    2024年11月04日
    33人がナイス!しています
  • 息苦しい今を軽やかに越えゆく一歩を描いた、降りかかる「らしさ」の呪いを断ち切って、先へと進む勇気をくれる希望の連作短編集。仕事を辞めて慣れない育児に奮闘する暁彦が出会った育児ブログ、年に一度だけ会うこ 息苦しい今を軽やかに越えゆく一歩を描いた、降りかかる「らしさ」の呪いを断ち切って、先へと進む勇気をくれる希望の連作短編集。仕事を辞めて慣れない育児に奮闘する暁彦が出会った育児ブログ、年に一度だけ会うことを許された織女と牛飼い、体外受精と保育器で育てられるようになった国、長らくわがまま夫に振り回され続けてきた妻と、容易には超えられない葛藤の象徴的な存在として川を見立てて展開してゆく短編集でしたが、主人公たちの思い込みを別の角度からの視点によって浮き彫りにされてゆく、もうひとつの側面がなかなか効いていました。 …続きを読む
    よっち
    2024年10月26日
    23人がナイス!しています
  • 4篇とも短編とは思えないほど濃密だった。 4篇とも短編とは思えないほど濃密だった。
    mio
    2024年11月24日
    3人がナイス!しています

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