健康の分かれ道 死ねない時代に老いる

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年04月10日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
240
ISBN:
9784040825076
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健康の分かれ道 死ねない時代に老いる

  • 著者 久坂部 羊
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年04月10日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
240
ISBN:
9784040825076

健康願望が健康を損ねる!? 死ねない時代の健康とは何か、現役医師が迫る

老いれば健康の維持がむずかしくなるのは当たり前。老いて健康を追い求めるのは、どんどん足が速くなる動物を追いかけるようなもの。予防医学にはキリがなく、医療には限界がある。健康を害してないのに、病気かどうか気を揉む人にこそ、本当は何を診断されているのかを知ってほしい。絶対的な安心はないけれど、過剰医療を避け、穏やかな最期を迎えるために準備すべきことを、現役医師が伝える。 老いれば健康の維持がむずかしくなるのは当たり前。老いて健康を追い求めるのは、どんどん足が速くなる動物を追いかけるようなもの。予防医学にはキリがなく、医療には限界がある。健康を害してないのに、病気かどうか気を揉む人にこそ、本当は何を診断されているのかを知ってほしい。絶対的な安心はないけれど、過剰医療を避け、穏やかな最期を迎えるために準備すべきことを、現役医師が伝える。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第一章 健康の「入口」 
いつから健康が気になるのか/なぜ健康が気になるのか/健康がいちばんといえる理由/健康の種類/厳しすぎるWHOの健康/健康は権利か義務か/健康は手段か目的か/若者の基準と高齢者の基準/なぜ基準値が変更されるのか/ふつうの人はたいてい健康/健康増進のウラ技

第二章 健診センターに勤めてわかったこと
健康診断で何がわかるのか/奇妙な問診/本末転倒の心理/眼球に美醜なし/甲状腺ホルモンの働き/心臓の音は何なのか/聴診器の当て方/「特に異常ありません」の意味/高血圧だとなぜ悪いのか/健康人を病人に誘うシステム/ダブルのバイアス

第三章 メタボ健診の功罪
メタボ健診とは/診断基準に対する疑問その1/診断基準に対する疑問その2/診断基準に対する疑問その3/診断基準に対する疑問・その4/メタボ健診のペナルティ/必要な人ほど受けない/メタボ判定を逃れるウラ技/メタボ健診は医療費削減につながるのか

第四章 現代の健康
メディアの力/開業医泣かせの週刊誌情報/はびこる健康ビジネス/タバコに厳しく酒にゆるい日本/がん検診のメリット、デメリット/乳がん温存手術の誤解/がんを告知する時代/溺れる者がすがるワラ--免疫細胞療法/健康アリ地獄--PSA検査の正解/ズル賢い商法││線虫がん検査/医者への謝礼は……/健康自慢、病気自慢の時代/現在の認知症予防と治療は「竹槍」/AIが医療をするようになったら

第五章 精神の健康という難問
精神の健康を保つのは至難の業/精神の健康を害する社会構造の変化/ライフステージにおける精神的危機/胎生期(出生前)/乳児期(出生後~2歳前後)/幼児期(3歳~6歳前後)/学童期(7歳~12歳前後)/思春期(13歳~18歳前後)/青年期(18歳~25歳前後)/成人期前期(25歳~45歳前後)/成人期後期=壮年期(45歳~65歳前後)/老年期(65歳以後)/女性のメンタルヘルスの困難/世間に広まるメンヘラ/「新型うつ病」は病気なのか/疾病利得の誘惑

以下、第六章 健康と老化 第七章 健康を失って見えるもの 第八章 健康の「出口」

「健康の分かれ道 死ねない時代に老いる」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 久坂部さんのライフワークのいかに生きるか、いかに死ぬかに関連する著書。お金は使うためにあって貯めるのが目的になってはいけないように、健康もその体を使って自分のやりたいことに時間を使えばよいが、健康であ 久坂部さんのライフワークのいかに生きるか、いかに死ぬかに関連する著書。お金は使うためにあって貯めるのが目的になってはいけないように、健康もその体を使って自分のやりたいことに時間を使えばよいが、健康であることを求め健診や病院通いに時間を使いすぎることに対して警告する。読んだことがある内容が多いが、何度読んでも久坂部さんの話はためになる。 …続きを読む
    けぴ
    2024年08月11日
    43人がナイス!しています
  • 文体が好みだし、内容もこういう視点もあるのか! と、思わず笑いがこみあげてくる。医療も健康管理もやり過ぎは悲惨、歳を重ねるほどに出てくる身体の不具合は当然だし、老化によるものなら誰にも止められない。病 文体が好みだし、内容もこういう視点もあるのか! と、思わず笑いがこみあげてくる。医療も健康管理もやり過ぎは悲惨、歳を重ねるほどに出てくる身体の不具合は当然だし、老化によるものなら誰にも止められない。病気は治るが老化は治らない...確かに。長生きしすぎるのも時に飽きるかも。健康診断は職場強制なので受けたがオプションの○○検診は受けない。先には必ず死がある...と思うと、できる時にやりたいことをやっておこうと思える。5章の「精神の健康という難問」7章の「健康を失って得るもの」は、なるほど...と。 …続きを読む
    マリリン
    2024年07月27日
    34人がナイス!しています
  • 【A+】阪大医学部出身で多彩な経歴(在外公館勤務に、麻酔医や外科医に終末医療ほかに従事)をもつ齢69歳の医師が、赤裸々に語る医療の現実と死生観へのある種の提案、とでも総括できるのか。かつては健診センターに勤 【A+】阪大医学部出身で多彩な経歴(在外公館勤務に、麻酔医や外科医に終末医療ほかに従事)をもつ齢69歳の医師が、赤裸々に語る医療の現実と死生観へのある種の提案、とでも総括できるのか。かつては健診センターに勤務していた著者が、そこに意義を見出せておらず、どういう気持ちで問診&触診などをしていたかの実際が面白かった。歳を重ねるということは、よくても現状維持、身体機能は劣化し衰えるのが当たり前なのだが、「人生百年時代」という言葉に人は踊らされる。《アリバイ医療》という言葉が、まさに終末医療を象徴しているのだ。 …続きを読む
    村上春巻
    2024年07月14日
    32人がナイス!しています

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