脱露 シベリア民間人抑留、凍土からの帰還

脱露 シベリア民間人抑留、凍土からの帰還

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2024年07月26日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
360
ISBN:
9784041146507

脱露 シベリア民間人抑留、凍土からの帰還

  • 著者 石村 博子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2024年07月26日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
360
ISBN:
9784041146507

13歳の少年は密航者としてシベリアに送られた。民間人の抑留者たちの秘史

13歳の少年は密航者としてシベリアに送られた。
彼が故国の地を踏むまでに40年以上が過ぎていた。
敗戦後、ソ連に占領された南樺太。日本に帰ろうとする人、逆に家族との再会を目指し樺太に行く人は密航者とされた他、不当逮捕された人も多い。彼らは如何に生き延びたか?
8年強の取材で明かされる“この国”の秘史。

鉄道員、炭鉱夫、大工、運転手……。敗戦後の南樺太で彼らは突然逮捕された。彼らや密航者は囚人としてラーゲリに連行され、苛酷な労働の刑期が明けてもソ連各地に強制移住させられる。
更に組織も名簿も持たないため引揚げ事業の対象外となり、生き延びるためにソ連国籍を取得すると、日本政府は数百人にのぼるシベリア民間人抑留者を「自己意思残留者」として切り捨てた。
ソ連崩壊後、彼らは発見される――。
国がなくとも何者でなくとも生き抜いた男たちとその家族の、格闘と尊厳の軌跡。

【目次】
はじめに 荒野に四七年、名前の漢字だけは覚え続けたーー小関吉雄
序章 もうひとつの抑留史――南樺太から囚人としてシベリアに抑留された民間人
第一章 “幽霊”からの帰還――植木武廣
第二章 “再会”という苦悩、女たちの抑留――木村鉄五郎
第三章 母親は一三年間「戦時死亡宣告」を拒み続けた──佐藤弘
第四章 六六年を経て日露の家族がひとつになった日――結城三好
第五章 一三歳の密航者、カザフスタンで「サムライ」となる──三浦正雄
第六章 奴隷のような日々を生き抜く──伊藤實
第七章 決死の脱走、KGBの監視下に置かれ続けた男――熊谷長谷雄
第八章 受け入れなかった故国、死去二四年後の死亡届――圓子賢次
終章 シベリア民間人抑留者群像
おわりに 
シベリア民間人抑留者未帰還者一覧
主要史料・論文・参考文献・映像一覧
13歳の少年は密航者としてシベリアに送られた。
彼が故国の地を踏むまでに40年以上が過ぎていた。
敗戦後、ソ連に占領された南樺太。日本に帰ろうとする人、逆に家族との再会を目指し樺太に行く人は密航者とされた他、不当逮捕された人も多い。彼らは如何に生き延びたか?
8年強の取材で明かされる“この国”の秘史。

鉄道員、炭鉱夫、大工、運転手……。敗戦後の南樺太で彼らは突然逮捕された。彼らや密航者は囚人としてラーゲリに連行され、苛酷な労働の刑期が明けてもソ連各地に強制移住させられる。
更に組織も名簿も持たないため引揚げ事業の対象外となり、生き延びるためにソ連国籍を取得すると、日本政府は数百人にのぼるシベリア民間人抑留者を「自己意思残留者」として切り捨てた。
ソ連崩壊後、彼らは発見される――。
国がなくとも何者でなくとも生き抜いた男たちとその家族の、格闘と尊厳の軌跡。

【目次】
はじめに 荒野に四七年、名前の漢字だけは覚え続けたーー小関吉雄
序章 もうひとつの抑留史――南樺太から囚人としてシベリアに抑留された民間人
第一章 “幽霊”からの帰還――植木武廣
第二章 “再会”という苦悩、女たちの抑留――木村鉄五郎
第三章 母親は一三年間「戦時死亡宣告」を拒み続けた──佐藤弘
第四章 六六年を経て日露の家族がひとつになった日――結城三好
第五章 一三歳の密航者、カザフスタンで「サムライ」となる──三浦正雄
第六章 奴隷のような日々を生き抜く──伊藤實
第七章 決死の脱走、KGBの監視下に置かれ続けた男――熊谷長谷雄
第八章 受け入れなかった故国、死去二四年後の死亡届――圓子賢次
終章 シベリア民間人抑留者群像
おわりに 
シベリア民間人抑留者未帰還者一覧
主要史料・論文・参考文献・映像一覧

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

はじめに 荒野に四七年、名前の漢字だけは覚え続けたーー小関吉雄(カザフスタン)

序 章 もうひとつの抑留史――南樺太から囚人としてシベリアに抑留された民間人
敗戦後の南樺太/パスポルト、強制労働/未帰還者から戦時死亡宣告者へ/「自己意思残留者」という斬り捨て etc.

第一章 “幽霊”からの帰還――植木武廣(シベリア)
半世紀ぶりの再会/別れの直前、娘は母親の背中で笑っていた/「氷より冷たいわが心」/画期的だった軍人恩給の支給決定/最後の手紙 etc.

第二章 “再会”という苦悩、女たちの抑留――木村鉄五郎(シベリア)
敗戦後、北海道に密航の決意を固める/鉄五郎はシベリアへ、妻は刑務所で長男を出産/運命の一時帰国、父子の邂逅 etc.

第三章 母親は一三年間「戦時死亡宣告」を拒み続けた──佐藤弘(シベリア)
「シベリア? カンスク? 何だ、それは?」/空腹、寒さ、重労働の三重苦/四六年ぶりの兄妹の再会/ロージナ(原郷)に眠る etc.

第四章 六六年を経て日露の家族がひとつになった日――結城三好(シベリア)
終戦の混乱、引き揚げ、密航、逮捕/三年間の強制収容所送り/家族の写真を抱き続けていた/「アカという偏見」「就職難」/分断から融和へ、戦争の傷跡を越えた家族の肖像 etc.

第五章 一三歳の密航者、カザフスタンで「サムライ」となる──三浦正雄(カザフスタン)
一三歳の密航者/一四歳を刑務所で迎える/女先生の死/カザフスタン第一の猟師「サムライ・ミウラ」となる/KGBが見張るなか、実兄と二〇分だけの再会/永住帰国 etc.
補章 もうひとつの物語──村上一子
亡くなった「女先生」の記録が見つかった/奇跡の邂逅と別れ etc.

第六章 奴隷のような日々を生き抜く──伊藤實(カザフスタン)
皆が死に、日本人は自分ひとりに/牛飼いの二年間は給与も石けんもない日々/「俺は日本人なんだから日本に帰るんだ」 etc.

第七章 決死の脱走、KGBの監視下に置かれ続けた男――熊谷長谷雄(マイコープ)
マイコープの墓/抑留を嫌い仲間と脱走、五年の刑/サンボの聖地での出会い/望郷の念が吹き込まれたテープ etc.

第八章 受け入れなかった故国、死去二四年後の死亡届――圓子賢次(ウクライナ)
日本で“死者”となれた日/日本政府は何も知らない/キリル文字で父へつづり、日本語で娘へつづる/軍人恩給支給を巡っての大攻防戦 etc.

終 章 シベリア民間人抑留者群像
おわりに
シベリア民間人抑留者未帰還者一覧
主要史料・論文・参考文献・映像一覧

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