千夜千冊エディション 昭和の作家力

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2023年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
432
ISBN:
9784044007539
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千夜千冊エディション 昭和の作家力

  • 著者 松岡 正剛
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2023年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
432
ISBN:
9784044007539

蜃気楼のような昭和の熱は、文学に注ぎ込まれた。

「思い出す」には近すぎる――「昭和」は総じて痛ましく、その言葉の群れはたいてい過剰に陶冶されていた。詩や小説に注ぎ込まれたその熱と痛みは、激動のうねりを浴びて変化しながら一時代を築いていく。あまりに多様、あまりに孤独、あまりに熱っぽい。文学作品から引き出す新たな昭和像。 「思い出す」には近すぎる――「昭和」は総じて痛ましく、その言葉の群れはたいてい過剰に陶冶されていた。詩や小説に注ぎ込まれたその熱と痛みは、激動のうねりを浴びて変化しながら一時代を築いていく。あまりに多様、あまりに孤独、あまりに熱っぽい。文学作品から引き出す新たな昭和像。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第一章 中心から逸れて
 大手拓次 『大手拓次詩集』/萩原朔太郎 『青猫』/中原中也 『山羊の歌』/齋藤史 『記憶の茂み』/牧野信一 『ゼーロン・淡雪』/江戸川乱歩 『パノラマ島奇談』/久生十蘭 『魔都』/大佛次郎 『冬の紳士』/安部公房 『砂の女』/渋澤龍彦『うつろ舟』/車谷長吉 『●壺の匙』(●=旧字の塩)
第二章 ヒーロー・悪・復讐
 中里介山 『大菩薩峠』/林不忘 『丹下左膳』/長谷川伸 『相楽総三とその同志』/坂口安吾『堕落論』/坂口三千代 『クラクラ日記』/宮尾登美子 『鬼龍院花子の生涯』/隆慶一郎 『吉原御免状』/木山捷平 『大陸の細道』/大藪春彦 『野獣死すべし』
第三章 歴史の影を射る
 永井路子 『北条政子』/野上彌生子 『秀吉と利休』/井上靖 『本覚坊遺文』/三浦綾子 『細川ガラシャ夫人』/大原富枝 『婉という女』/村山知義 『忍びの者』/山本周五郎 『虚空遍歴』/舟橋聖一 『悉皆屋康吉』/織田作之助 『夫婦善哉』/藤沢周平 『半生の記』
第四章 ニッポンを問う
 大岡昇平 『野火』/武田泰淳 『ひかりごけ』/深沢七郎 『楢山節考』/松本清張 『砂の器』/三島由紀夫『絹と明察』/井伏鱒二 『黒い雨』/野坂昭如 『この国のなくしもの』/井上ひさし『東京セブンローズ』/中上健次 『枯木灘』/梁石日 『アジア的身体』/高村薫 『新リア王』
追伸 昭和、どうする?

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「千夜千冊エディション 昭和の作家力」感想・レビュー
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  • 空前の(極私的)昭和ブームである。昭和に産まれ、生意気盛りの頃に小渕さんの平成の二文字を眺め、大自然の脅威に晒されつつ通り一篇のライフイベントを経験した。それも束の間、世は令和となり、落ち着きが見えだし 空前の(極私的)昭和ブームである。昭和に産まれ、生意気盛りの頃に小渕さんの平成の二文字を眺め、大自然の脅威に晒されつつ通り一篇のライフイベントを経験した。それも束の間、世は令和となり、落ち着きが見えだしたパンデミックとは対照的に大国による戦争は落とし処が見えない。鉄道の爆破だ誰の仕業だというような日々の報道に触れ、戦争慣れする自身に違和感を覚えつつ、どこかの国でも過去に流布した(らしい)プロパガンダに類する匂いを感じる。昭和を形成したものは何か?その何かを感じたく、セイゴオ氏にお手伝い願った次第。 …続きを読む
    Gokkey
    2023年05月13日
    9人がナイス!しています

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