ダナエ

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2023年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
224
ISBN:
9784041134047
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ダナエ

  • 著者 藤原 伊織
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2023年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
224
ISBN:
9784041134047

流れる涙をぬぐおうとはしなかった。いつかの夜とおなじように。

世界的な評価を受ける若き画家・宇佐美の個展で、義父を描いた作品が無残に破壊されるという事件が発生。ナイフで切り裂かれ、硫酸をかけられたその惨状はまるで、同様に破壊された巨匠・レンブラントの「ダナエ」に酷似していた。脅迫電話をかけてきた容疑者は少女で、これは予行演習であると告げる。宇佐美は、妻が前の夫のもとに残してきた一人娘が容疑者ではないかと推測するが……。犯行は義父への恨みによるものなのだろうか?(「ダナエ」) 
不世出の偉才・藤原伊織による、珠玉の短編集。
世界的な評価を受ける若き画家・宇佐美の個展で、義父を描いた作品が無残に破壊されるという事件が発生。ナイフで切り裂かれ、硫酸をかけられたその惨状はまるで、同様に破壊された巨匠・レンブラントの「ダナエ」に酷似していた。脅迫電話をかけてきた容疑者は少女で、これは予行演習であると告げる。宇佐美は、妻が前の夫のもとに残してきた一人娘が容疑者ではないかと推測するが……。犯行は義父への恨みによるものなのだろうか?(「ダナエ」) 
不世出の偉才・藤原伊織による、珠玉の短編集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

ダナエ
まぼろしの虹
水母

解説 塩田武士

「ダナエ」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 表題作を含む3編のハードボイルドミステリーは、藤原伊織ワールド全開の傑作だった。ダナエは、絵画、ギリシャ神話の面白さに魅せられながら、次々と変化する物語に引き込まれて読む手が止まらなかった。読後の納得 表題作を含む3編のハードボイルドミステリーは、藤原伊織ワールド全開の傑作だった。ダナエは、絵画、ギリシャ神話の面白さに魅せられながら、次々と変化する物語に引き込まれて読む手が止まらなかった。読後の納得感も最高。まぼろしの虹の複雑な人間模様、水母、いずれも短編でありながらも、それぞれが本を一冊読んだのと同じくらい満足できる濃い作品である。すべての共通することは、藤原伊織氏の作品には無駄な言葉がないということだと思う。ある部分はしっかり描くが、一方は読者に想像させる、そのバランスの絶妙さが素晴らしいのだ。 …続きを読む
    鈴木拓
    2023年12月31日
    27人がナイス!しています
  • 3篇収録、表題作が圧倒的に面白かった。個展で肖像画が激しく傷つけられ、犯人と思しき若い女からこれは予行演習だと告げられる。レンブラントの作品に起こった事件と酷似してるというのだから見立て殺人のようなイ 3篇収録、表題作が圧倒的に面白かった。個展で肖像画が激しく傷つけられ、犯人と思しき若い女からこれは予行演習だと告げられる。レンブラントの作品に起こった事件と酷似してるというのだから見立て殺人のようなイメージで心がざわめき、主人公とその周辺の一つ一つ情報がどれも発火点になりえる含みを持って心拍数は上がるばかりだった。美術界の事情、大人の事情、家族の事情、どれもドロドロとして苦々しい。対して主人公が守ろうとした画は整然として甘やか。この対比が美しいと感じた。また萩原朔太郎の詩が脳に刻まれ、巧みな仕掛けだった。 …続きを読む
    練りようかん
    2023年09月11日
    12人がナイス!しています
  • 「ダナエ」義父の肖像画が破損された。レンブラントの傑作ダナエを襲った事件と酷似「まぼろしの虹」再婚同士の連れ子である姉と弟の会話から「水母」別れた妻の水母のインスタレーションをみた後に男に話しかけられ 「ダナエ」義父の肖像画が破損された。レンブラントの傑作ダナエを襲った事件と酷似「まぼろしの虹」再婚同士の連れ子である姉と弟の会話から「水母」別れた妻の水母のインスタレーションをみた後に男に話しかけられる。 読書会で、男性陣が大絶賛した。 私の感想❢ 主人公の男共の浸り方❢なるほど納得❢ いつもの私は主人公に同調しながら読み進む。 この主人公達は、身近にいるとしたら、「ケツ!気取りやがって❢」の方々❢ 著者の作品は数冊読んだ記憶があるが、 こんな作風だっけ? 他作品をもう一度読んでみるかぁ〜 …続きを読む
    鈴木 千春
    2024年01月03日
    3人がナイス!しています

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