魔女たちは眠りを守る

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2022年11月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784046060518
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魔女たちは眠りを守る

  • 著者 村山 早紀
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2022年11月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784046060518

大丈夫。夜と眠りは、魔女たちが守るから―。優しい涙が溢れる奇跡の物語!

魔女はすべてを覚えている。
ひとの子がすべてを忘れても。どこか遠い空の彼方へ、魂が去って行こうとも。
そして地上で魔女たちは、懐かしい夢を見る。記憶を抱いて、生きてゆく。

その街は古い港町。
桜の花びらが舞う季節に、若い魔女の娘が帰ってきた。
赤毛の長い髪をなびかせ、かたわらに金色の瞳をした使い魔の黒猫を連れて。
名前は、七竈・マリー・七瀬。
目指すは、ひとの子たちが「魔女の家」と呼ぶ、銀髪の美しい魔女二コラのカフェバー。

懸命に生きて、死んでゆくひとの子と、長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。

―――

魔女たちの物語は、物語の形を借りた、わたし自身の想いであり、言葉でもあったのだろう、といまになって、気づいています。
何の力も持たず、歴史を変えられもしない、一本の糸に過ぎないわたしが、誰かのささやかな愛すべき日常に寄り添い祝福し、
不幸にして斃れたひとびとにさしのべたかった「腕」が、この物語だったのだろうと。
そう、わたしには魔法の力はなく、この物語もいつかは忘れ去られてゆくでしょう。
けれど、この物語にふれたどなたかが、ふと、これまで地上に生きてきた一本一本の糸に思いを馳せてくださるなら、
わたしの言葉はそのとき、魔法になるのだと思います。

村山早紀(「あとがき」より抜粋)
魔女はすべてを覚えている。
ひとの子がすべてを忘れても。どこか遠い空の彼方へ、魂が去って行こうとも。
そして地上で魔女たちは、懐かしい夢を見る。記憶を抱いて、生きてゆく。

その街は古い港町。
桜の花びらが舞う季節に、若い魔女の娘が帰ってきた。
赤毛の長い髪をなびかせ、かたわらに金色の瞳をした使い魔の黒猫を連れて。
名前は、七竈・マリー・七瀬。
目指すは、ひとの子たちが「魔女の家」と呼ぶ、銀髪の美しい魔女二コラのカフェバー。

懸命に生きて、死んでゆくひとの子と、長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。

―――

魔女たちの物語は、物語の形を借りた、わたし自身の想いであり、言葉でもあったのだろう、といまになって、気づいています。
何の力も持たず、歴史を変えられもしない、一本の糸に過ぎないわたしが、誰かのささやかな愛すべき日常に寄り添い祝福し、
不幸にして斃れたひとびとにさしのべたかった「腕」が、この物語だったのだろうと。
そう、わたしには魔法の力はなく、この物語もいつかは忘れ去られてゆくでしょう。
けれど、この物語にふれたどなたかが、ふと、これまで地上に生きてきた一本一本の糸に思いを馳せてくださるなら、
わたしの言葉はそのとき、魔法になるのだと思います。

村山早紀(「あとがき」より抜粋)

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第1話 遠い約束
第2話 天使の微笑み
第3話 雨のおとぎ話
第4話 月の裏側
第5話 サンライズ・サンセット
第6話 ある人形の物語 
エピローグ 貝の十字架

「魔女たちは眠りを守る」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 『この物語を読んでいるあなたの住む街にも、実は魔女は暮らしているのかも知れない』。『古い港町』を舞台に『魔女の家』を訪れた『魔女』の七瀬を描くこの作品。そこには、『魔女』という存在を雰囲気感豊かに描く 『この物語を読んでいるあなたの住む街にも、実は魔女は暮らしているのかも知れない』。『古い港町』を舞台に『魔女の家』を訪れた『魔女』の七瀬を描くこの作品。そこには、『魔女』という存在を雰囲気感豊かに描く物語の姿がありました。パターン化された展開ではなく予想外に描かれる事ごとに集中力が切れないこの作品。漠然と思い描いていた『魔女』という存在がくっきり浮かび上がってもくるこの作品。“村山早紀さん × 『魔女』”という組み合わせの想像以上の相性の良さに、どっぷりと物語世界に浸らせていただいた素晴らしい作品でした。 …続きを読む
    さてさて
    2024年05月12日
    144人がナイス!しています
  • 魔女は人よりも長く生きますが、誰かを助けるために命を落とすこともある。七瀬の母も、船の事故で七瀬たちを助けて命を落とす。後半はお盆、ハロウィン、クリスマスの物語。亡くなった人々が愛しい現生の人々に会い 魔女は人よりも長く生きますが、誰かを助けるために命を落とすこともある。七瀬の母も、船の事故で七瀬たちを助けて命を落とす。後半はお盆、ハロウィン、クリスマスの物語。亡くなった人々が愛しい現生の人々に会いに来る。そこからは涙が枯れることなく、先に逝った人、遺された人の思いと、魔女たちの人を思いやる気持ちの強さに感動。日米親善で贈られたお人形の健気さ、昔々、信仰を禁じられた人々が隠れ住んだ島と、そこに赤子として流れついた七瀬。厳しい生活の中でも食べ物を与えて慈しんでくれた島民。お礼をと気づいた時遅かった。 …続きを読む
    ぶんこ
    2023年11月27日
    48人がナイス!しています
  • 桜の花びらが舞う季節。古い港町・三日月町に帰ってきた若い魔女の娘・七竈・マリー・七瀬。懸命に生きる人々と、ひっそりと長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。ひとの子たちが「魔女の家」と呼ぶ、銀髪の 桜の花びらが舞う季節。古い港町・三日月町に帰ってきた若い魔女の娘・七竈・マリー・七瀬。懸命に生きる人々と、ひっそりと長い時を生きる魔女たちの出会いと別れの物語。ひとの子たちが「魔女の家」と呼ぶ、銀髪の美しい魔女二コラのカフェバーを訪れた七瀬が、街に住み着いて密かに人々の手助けをしてゆく連作短編集で、かつての友人でもある書店員と交わした約束に始まって、優しい魔女がささやかな奇跡を起こしてゆく穏やかなストーリーは良かったですね。一つ一つ丁寧に描かれた魔女が人に寄り添ってくれるとても優しい物語になっていました。 …続きを読む
    よっち
    2023年01月10日
    44人がナイス!しています

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