- 著者 藤野 可織
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2022年07月21日
- 判型:
- 文庫判
- 商品形態:
- 文庫
- ページ数:
- 240
- ISBN:
- 9784041124413
私は幽霊を見ない
- 著者 藤野 可織
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2022年07月21日
- 判型:
- 文庫判
- 商品形態:
- 文庫
- ページ数:
- 240
- ISBN:
- 9784041124413
幽霊探しに余念のない著者。芥川賞作家が蒐集した怖い話
私は幽霊を見ない。見たことがない。さらに目が悪い。心眼でも見えないし、知覚する脳の器官も機能しない……。だけどいつでもどこでも怖がっている筋金入りの怖がりだ。そんな著者は怪談専門誌で怪談実話を連載することに。そこで小学校時代からの恐怖体験を紹介。築百二十年の小学校の女子トイレには、“四時ばばあなる老怪女”や“病院で死んだ三つ子の霊”が出現すること。大学時代の友人たちから怖い話を聞き取りしたこと。友達の友達のお姉さんがイギリスのホテルで胸苦しくて目覚めると、金髪の白人女性がなにかをまくしたてながら首を絞めてきた話や、所属していたカメラクラブの部室の廊下を首のない女が走るという話などを思い出す。芥川賞を受賞し、上京した際には、編集者や出会った人たちからの聞き取りを怠らなかった。タクシー運転手が背負った自殺者の霊の話、マン島で見た妖精のような小さい人と目が合うとウインクしてどこかへ消えた話、自分が殺される夢を見たその夜に殺人事件が起こった話、深夜誰もいないトイレで鳴らされたナースコールなど。心霊体験をしたいがために、徳島県の廃墟ホテル訪問したり、レジデンスで訪れたアメリカで出ると言われているホテルに泊まったが幽霊には出会えず。幽霊には会えていないけれど、幽霊とは何かという問いの答えは知っている。“幽霊とは、生きているときに上げられなかった声”だ。私たちは誰であれ今でも、上げられない声を抱えながら生きているから、こんなにも幽霊を追い求めるのだろう。著者の幽霊探しの旅は続く。文庫化にあたり、書下ろし収録。【解説】朝吹真理子 【カバー絵】アンジェラ・ディーン
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
もくじ
私は幽霊を見ない
富士見高原病院の幽霊
消えてしまううものたち
国立民族学博物館の白い犬とパリで会った猫
ついに幽霊とニアミスする
はじめて心霊スポットへ行く
幽霊はいないけれど、不思議なことはある
理想の死に方とエレベーターと私が殺した植物たち
アメリカの空港で幽霊を探す
夢が現実になる話
幽霊とは生きているときに上げられなかった声だ
後日談
※書下ろし
富士見高原病院の幽霊
消えてしまううものたち
国立民族学博物館の白い犬とパリで会った猫
ついに幽霊とニアミスする
はじめて心霊スポットへ行く
幽霊はいないけれど、不思議なことはある
理想の死に方とエレベーターと私が殺した植物たち
アメリカの空港で幽霊を探す
夢が現実になる話
幽霊とは生きているときに上げられなかった声だ
後日談
※書下ろし
「私は幽霊を見ない」感想・レビュー
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作者さん幽霊見えてますよね。「ゴースト」ではなく、「読み手」が。だとしたら、これはエッセイとよんでいいのかという不安が浮かぶ。あ、面白かったですよ。2023年01月28日39人がナイス!しています
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「私は幽霊を見ない」と断言する藤野さんの書くのは、実体験ではなく聞き取りした怪談。ちょっと説明がつかない怪談めいた、くらいの話。なのに、なぜかゾワッと怖くて単行本で挫折。今回文庫で再チャレンジ。2度目 …続きを読む2022年09月08日39人がナイス!しています
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昨今、文芸の一ジャンルといっても過言じゃない怪談実話ですが、普通は体験者から聞き取りした内容を著者が独自の味付けをして読者に供する。その際、多いのは、体験者目線か、第三者目線だ。ところが本書は著者が画 …続きを読む2022年08月31日30人がナイス!しています