• 出自。意識・無意識に纏う鎧。人生の紆余曲折の中で心身を傷つけながらも、直接的には師匠たちが、間接的には演目で3人を導く。印象的なのが、夏之助が語る『代書』、そして遊楽が語る『一文笛』。本質を見極め、向 出自。意識・無意識に纏う鎧。人生の紆余曲折の中で心身を傷つけながらも、直接的には師匠たちが、間接的には演目で3人を導く。印象的なのが、夏之助が語る『代書』、そして遊楽が語る『一文笛』。本質を見極め、向き合う！腹に落ちるのは、言葉のみならず、中身が伴うからこそ也。だからこそ、若夏の弟子入り過程と、甘夏命名拒否の件は笑う。そんなこんなも、オリオンは全てをお見通し？！なお、”窮地”で再会したレイコとの件も印象的。窮地に寄り添う、それがMSGかな。 …続きを読む
  Willie the Wildcat

  2022年08月12日
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• 落語家に弟子入りした女のコ、甘夏。師匠が疾走、玉出周辺の大阪を舞台に偏見をも飲み込んで、尚人の心にグッと来る噺をする。そこには覚えるだけではない学びがある。「見えへんものを見えるようにする。それが落語 落語家に弟子入りした女のコ、甘夏。師匠が疾走、玉出周辺の大阪を舞台に偏見をも飲み込んで、尚人の心にグッと来る噺をする。そこには覚えるだけではない学びがある。「見えへんものを見えるようにする。それが落語家の仕事やで」生きる嬉しみ、侘びしさ、やりきれなさ、歓び、不安、期待…情の全てを抱えて、恥をかいては泣き笑い。待ち人がいつか現れるといい。いなくなった誰かを抱きしめたくなるような、その日まで恥ずかしくない自分でいようと、いつか褒めてもらいたいと、そんな日が来ることを人は待ってる。厳しいけどあったかい良書。★5 …続きを読む
  やも

  2022年03月27日
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• 駆け出しの落語家・甘夏の師匠が大阪天満宮にある南條亭の高座に穴を空けて失踪した。甘夏たち弟子3人は師匠を探しながら深夜の銭湯で「師匠、死んじゃったかも寄席」を師匠の（月命日）に開くことにした。多くの落 駆け出しの落語家・甘夏の師匠が大阪天満宮にある南條亭の高座に穴を空けて失踪した。甘夏たち弟子3人は師匠を探しながら深夜の銭湯で「師匠、死んじゃったかも寄席」を師匠の（月命日）に開くことにした。多くの落語が登場して楽しい。師匠を探す過程で弟子がそれぞれ抱える問題が露になるという話の進め方はいいのだが、甘夏が女性で、兄弟子が在日4世で、別の兄弟子が水俣出身なので、重い問題を詰め込みすぎではという印象がある。結局師匠失踪は動機も不明のままなのですっきりした読後感が得られない。きちんとオチをつけて欲しかった。 …続きを読む
  真理そら

  2022年03月12日
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