ミノタウロス

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2021年09月18日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041117798
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ミノタウロス

  • 著者 佐藤 亜紀
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2021年09月18日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041117798

第29回吉川英治文学新人賞受賞のピカレスク小説!

ロシア革命直後のウクライナ地方。成り上がり地主の次男坊ヴァシリの書物に耽溺した生活は、父の死後一変した。生き残るために、流れ者のドイツ兵らとともに略奪、殺戮を繰り返し、激動の時代を疾走する。 ロシア革命直後のウクライナ地方。成り上がり地主の次男坊ヴァシリの書物に耽溺した生活は、父の死後一変した。生き残るために、流れ者のドイツ兵らとともに略奪、殺戮を繰り返し、激動の時代を疾走する。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「ミノタウロス」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 【所蔵】圧倒的な暴力…20世紀初頭のウクライナ。ロシア革命とかロシア内戦とか第一次大戦とか赤軍とか白軍とか何もよく判らない人たちが容赦なく巻き込まれて略奪し殺戮する。ほんの少しの感傷も優しさも何もなくて 【所蔵】圧倒的な暴力…20世紀初頭のウクライナ。ロシア革命とかロシア内戦とか第一次大戦とか赤軍とか白軍とか何もよく判らない人たちが容赦なく巻き込まれて略奪し殺戮する。ほんの少しの感傷も優しさも何もなくて、義理人情もなくて、ただただ暴力だけ。その世界を美しいと笑い何故今まで起こらずに来たのだろうと思う主人公に戦慄した。ヴァシリはずっと未成年みたいだったけど最初からどのくらいの時間が流れたのかよく判らなくて、最後まで未成年だったのかなと思った。あまりに濃厚過ぎて、1〜2年の話かもしれないけど何十年にも思えた。 …続きを読む
    小夜風
    2024年05月12日
    16人がナイス!しています
  • 「何者でもないということは、何者にでもなれるということだ」主人公が前を向いて明るく進む小説なら、前途洋々とした良い言葉に見えますが、この作品では只々おぞましい言葉に見えてしまいます。言葉の魔力に翻弄さ 「何者でもないということは、何者にでもなれるということだ」主人公が前を向いて明るく進む小説なら、前途洋々とした良い言葉に見えますが、この作品では只々おぞましい言葉に見えてしまいます。言葉の魔力に翻弄されました。とても好きな作品です。 …続きを読む
    きみー
    2022年09月12日
    9人がナイス!しています
  • この物語は一体どこへ行き着くのか、と思いながら読んだ。20世紀前半のウクライナの混乱の時代を背景に、恵まれた地主の息子から一転、全てを失ってその日を獣の様に生きるヴァシリの姿を通して、何が人間を人間たら この物語は一体どこへ行き着くのか、と思いながら読んだ。20世紀前半のウクライナの混乱の時代を背景に、恵まれた地主の息子から一転、全てを失ってその日を獣の様に生きるヴァシリの姿を通して、何が人間を人間たらしめているのか、その境は何なのかを描く。戦争や革命によって時代が目まぐるしく変わる事で秩序がなくなり、地獄の様な日常が口を開ける。安住なんて来るのか分からない時代を疾走するヴァシリと仲間たちの冒険譚でもある。人間の多面性も窺える。淡々と結構すごい行為が描かれているが読ませる。面白く読んだ。凄い。 …続きを読む
    chocoうさぎ
    2024年04月19日
    3人がナイス!しています

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