刺青・少年・秘密

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2021年02月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
448
ISBN:
9784041109748

刺青・少年・秘密

  • 著者 谷崎 潤一郎
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2021年02月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
448
ISBN:
9784041109748

耽美、マゾヒズムに彩られた谷崎文学の原点。初期代表作8篇を集めた作品集

舞台は江戸時代の下町。腕ききの刺青師・清吉の心には、人知らぬ快楽と宿願が潜んでいた。ある日ふとした折に見かけた娘の足。その娘こそ、彼が憧れる肌の持ち主だった。
1年後、偶然にもその娘が訪ねてきた。娘を麻酔薬で眠らせ、一心に女郎蜘蛛を娘の背中に刺し込む清吉。そして娘は――。谷崎潤一郎24歳の処女作「刺青」。

ガキ大将の仙吉と、良家の子息の信一、信一の姉、そして私。踏みつけたり、姉を縛り上げるなど、4人の少年少女の「遊び」は次第に過激なものとなってゆく。子供の倒錯した世界を描く「少年」。

普通の刺激に慣れ切った私は、女装をして浅草の街中を歩くことに悦楽を覚え始める。だが、映画館の貴賓席で、かつて暫く関係を結んでいたT女と出会い――。秘されたものに魅了された男を描く「秘密」。

耽美、サディズム、マゾヒズムが交錯し、それでいて格調高い物語の数々。著者初期の代表作8編を収録した短編集。
永井荷風による「同時代人の批評」を収録。
舞台は江戸時代の下町。腕ききの刺青師・清吉の心には、人知らぬ快楽と宿願が潜んでいた。ある日ふとした折に見かけた娘の足。その娘こそ、彼が憧れる肌の持ち主だった。
1年後、偶然にもその娘が訪ねてきた。娘を麻酔薬で眠らせ、一心に女郎蜘蛛を娘の背中に刺し込む清吉。そして娘は――。谷崎潤一郎24歳の処女作「刺青」。

ガキ大将の仙吉と、良家の子息の信一、信一の姉、そして私。踏みつけたり、姉を縛り上げるなど、4人の少年少女の「遊び」は次第に過激なものとなってゆく。子供の倒錯した世界を描く「少年」。

普通の刺激に慣れ切った私は、女装をして浅草の街中を歩くことに悦楽を覚え始める。だが、映画館の貴賓席で、かつて暫く関係を結んでいたT女と出会い――。秘されたものに魅了された男を描く「秘密」。

耽美、サディズム、マゾヒズムが交錯し、それでいて格調高い物語の数々。著者初期の代表作8編を収録した短編集。
永井荷風による「同時代人の批評」を収録。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

刺青
少年
幇間
秘密
悪魔
続悪魔
神童
異端者の悲しみ
 作品解説 綱淵謙錠
 同時代人の批評 永井荷風
 年譜

「刺青・少年・秘密」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 谷崎初期の短編集です。その世界は妖艶で不思議な雰囲気で満たされていました。耽美、サディズム、マゾヒズムといった変態的要素も、谷崎の手にかかると美しく耽美な空気へと変わるのが素晴らしいです。 谷崎初期の短編集です。その世界は妖艶で不思議な雰囲気で満たされていました。耽美、サディズム、マゾヒズムといった変態的要素も、谷崎の手にかかると美しく耽美な空気へと変わるのが素晴らしいです。
    優希
    2021年06月20日
    60人がナイス!しています
  • この本に収められるのは谷崎の初期の作品である。出発点にして谷崎はすでに谷崎潤一郎であった。第一にその高踏的、耽美的指向。第二に精神的ないし肉体的嗜虐が快楽へと転じるマゾヒズムの嗜好。第三に残忍不快を描 この本に収められるのは谷崎の初期の作品である。出発点にして谷崎はすでに谷崎潤一郎であった。第一にその高踏的、耽美的指向。第二に精神的ないし肉体的嗜虐が快楽へと転じるマゾヒズムの嗜好。第三に残忍不快を描いてもそれを逆手にとって煌びやかな詩情を感じさせる文体。つまるところ谷崎潤一郎は徳川文明と西欧文明の交点に立って(その点では漱石、鷗外、龍之介、荷風と同じだが)、自らの美学と好尚を延長させることで大谷崎へと飛躍していったのだろう。時にそれは権力の睨むところになったにせよ。 …続きを読む
    まこみや
    2024年11月17日
    46人がナイス!しています
  • 初期の頃の作品8編。初期だから?いつもの「突き抜けたアホらしさ、バカバカしさ」がまだなくて、8編それぞれ色が違って、バラエティーに富んでいて、ちょっと驚いた。特に最後の2作品「神童」と「異端者の哀しみ」 初期の頃の作品8編。初期だから?いつもの「突き抜けたアホらしさ、バカバカしさ」がまだなくて、8編それぞれ色が違って、バラエティーに富んでいて、ちょっと驚いた。特に最後の2作品「神童」と「異端者の哀しみ」は他の人が書いたのでは?と思ってしまうぐらい。堕落していく青年の内面がテーマで、谷崎潤一郎なのに真面目!と思ってしまった(^_^;)。「少年」の拷問ごっこは引いたわ~。平山夢明みたいなホラー小説の部類と思えば納得できるかも?「悪魔」「続悪魔」はストーリー的にもホラー。どれも引き込まれた。良かったです(^^) …続きを読む
    そら
    2022年01月31日
    43人がナイス!しています

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