ふたりみち

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2020年11月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
400
ISBN:
9784041097748
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ふたりみち

  • 著者 山本 幸久
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2020年11月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
400
ISBN:
9784041097748

あざといと言われても書きます。「ラスト一行できっと泣く!」

元ムード歌謡の歌手で、今は函館のスナックのママ野原ゆかりは、本州をめざし津軽海峡をフェリーで渡っていた。ある事情で抱えた借金返済のため、昔のつてを頼ってコンサートツアーと称したドサ回りの旅に出たのである。船内で偶然知り合った同じ名前の森川縁は、12歳なのになぜかゆかりの唄に興味を持ちついて来てしまう。彼女が母親と喧嘩して家出してきたことを知ったゆかりは、親に連絡させ最終目的の東京まで連れて行くことになる。しかし、彼女のコンサートは、行く先々でトラブルに遭いことごとく中止になってしまう。落ち込むゆかりを支える縁。2人のユカリは55歳の歳の差を超えて強いきずなで結ばれていく。そしてついに最後の会場、東京に到着する。ゆかりは、ここだけは絶対に唄い上げるつもりだった。そこにはゆかりの悲しい過去が刻まれていたのだ。
笑って笑って、そして……ラスト一行に思わず! エディット・ピアフの『愛の讃歌』に乗って描かれる人生の切なさ、すばらしさ。山本作品で一番泣ける作品です!
元ムード歌謡の歌手で、今は函館のスナックのママ野原ゆかりは、本州をめざし津軽海峡をフェリーで渡っていた。ある事情で抱えた借金返済のため、昔のつてを頼ってコンサートツアーと称したドサ回りの旅に出たのである。船内で偶然知り合った同じ名前の森川縁は、12歳なのになぜかゆかりの唄に興味を持ちついて来てしまう。彼女が母親と喧嘩して家出してきたことを知ったゆかりは、親に連絡させ最終目的の東京まで連れて行くことになる。しかし、彼女のコンサートは、行く先々でトラブルに遭いことごとく中止になってしまう。落ち込むゆかりを支える縁。2人のユカリは55歳の歳の差を超えて強いきずなで結ばれていく。そしてついに最後の会場、東京に到着する。ゆかりは、ここだけは絶対に唄い上げるつもりだった。そこにはゆかりの悲しい過去が刻まれていたのだ。
笑って笑って、そして……ラスト一行に思わず! エディット・ピアフの『愛の讃歌』に乗って描かれる人生の切なさ、すばらしさ。山本作品で一番泣ける作品です!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「ふたりみち」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 函館五稜郭の近くでカラオケスナック「野ばら」のママをしている野原ゆかりは若いころムード歌謡の歌手だった(ヒット曲は一曲しかないが)。お金が必要な事情があってかつての知り合いのツテを辿って一度限りの復活 函館五稜郭の近くでカラオケスナック「野ばら」のママをしている野原ゆかりは若いころムード歌謡の歌手だった(ヒット曲は一曲しかないが)。お金が必要な事情があってかつての知り合いのツテを辿って一度限りの復活全国ツアーをすることにした。船の中で出会った12歳の森川縁という少女と一緒にドタバタツアーをする羽目に…。青森、宮城、石川、鳥取、東京を巡る二人の旅の様子も楽しいが、合間に語られるゆかりさんのこれまでの人生もしみじみとしていて、読後「いい本を読んだなあ」という満足感に浸った。 …続きを読む
    真理そら
    2023年10月01日
    71人がナイス!しています
  • 最後、じんときた。波瀾万丈のふたりみち、読後感はとても良い!!それにしても、ゆかりがアヒルバスのガイドだったなんて(笑) 最後、じんときた。波瀾万丈のふたりみち、読後感はとても良い!!それにしても、ゆかりがアヒルバスのガイドだったなんて(笑)
    たるき( ´ ▽ ` )ノ
    2022年09月26日
    43人がナイス!しています
  • 函館でバーを営む野原ゆかりは元歌手。詐欺で失った金を取り戻すべく、コンサートツアーに出る。昭和45年に唯一のヒット曲「無愛想ブルース」を出した67歳、ミラクル・ローズのドサ回りの営業旅だ。彼女の前に現 函館でバーを営む野原ゆかりは元歌手。詐欺で失った金を取り戻すべく、コンサートツアーに出る。昭和45年に唯一のヒット曲「無愛想ブルース」を出した67歳、ミラクル・ローズのドサ回りの営業旅だ。彼女の前に現れる、12歳の家出娘・野川縁。お互いを助けた縁で二人が共に旅をするロードノベル。全編に満ち溢れる流行歌への愛がいい。年齢を越えた二人の絆がいい。A面B面・カセットテープ世代のゆかりが、縁の影響を受けてSNSに馴染んでいく過程も実に自然だ。「運命に逆らうのよ!」いい言葉だ。ゆかりの「愛の讃歌」を是非聴きたいね。 …続きを読む
    エドワード
    2021年05月25日
    41人がナイス!しています

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