• 写楽を題材にする、という事は「写楽とは誰だったのか」に触れずには済ませられないが皆川さんが描いたのは誰でもない「〈写楽〉は〈写楽〉だ！」その上で何故突如画壇に現れ、僅か数ヶ月で消えていったのか、第一期 写楽を題材にする、という事は「写楽とは誰だったのか」に触れずには済ませられないが皆川さんが描いたのは誰でもない「〈写楽〉は〈写楽〉だ！」その上で何故突如画壇に現れ、僅か数ヶ月で消えていったのか、第一期の大首絵とそれ以降の画風の迫力と筆力が全く違うのか。作者の想像力と創造力、冴え渡る！そして浮かび上がるのは無名の若者たちの才能を見いだし、育て上げて颯爽と世間に売り出し続けた蔦屋重三郎の意地と矜持、生き様だった。ぽんぽん飛び交う芝居の台詞、いなせなやり取り、江戸っ子達の活気と気っ風も堪能できた。 …続きを読む
  みっちゃん

  2024年04月29日
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• せつなさも感じる一冊。謎に包まれた絵師、東洲斎写楽。ほぼ知識がない自分には自然な姿で現れ、どこかせつなさを残す感じが良かった。しかもいきなり絵師として登場するわけではない。苦節を味わい、名もなき姿で名 せつなさも感じる一冊。謎に包まれた絵師、東洲斎写楽。ほぼ知識がない自分には自然な姿で現れ、どこかせつなさを残す感じが良かった。しかもいきなり絵師として登場するわけではない。苦節を味わい、名もなき姿で名プロデューサー蔦重に出会うまでをじっくり時間を使い、輪郭がはっきりとしたのも束の間…というストーリー展開も良い。蔦屋起死回生の期待を背負い、やっと与えられた名前。なのにいきなりは名乗れない侘しさ。蔦重の戦略と言ったらそれまでだけれど、そこに一番せつない写楽を感じた。物語の数だけ、写楽の人生は生まれるんだな。 …続きを読む
  ちょろこ

  2024年04月29日
  113人がナイス！しています
• わずか10ヶ月の短い期間に絵師「東洲斎写楽」は存在した。謎に包まれた写楽を皆川さんは新たな命を吹き込んだ。「蔦屋重三郎」の目にとまり斬新さを買われる。鳶重は他にも「歌麿・十辺舎一九・北斎」達を見出した眼 わずか10ヶ月の短い期間に絵師「東洲斎写楽」は存在した。謎に包まれた写楽を皆川さんは新たな命を吹き込んだ。「蔦屋重三郎」の目にとまり斬新さを買われる。鳶重は他にも「歌麿・十辺舎一九・北斎」達を見出した眼力には恐れ入る。 …続きを読む
  のり

  2020年10月25日
  80人がナイス！しています

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