後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2021年04月09日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
280
ISBN:
9784040823669
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後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線

  • 著者 広中 一成
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2021年04月09日
判型:
新書判
商品形態:
新書
ページ数:
280
ISBN:
9784040823669

真珠湾攻撃の裏で起きていた、敗北。41年以降の中国戦線の実像を描く!

真珠湾攻撃の裏で起きていた、敗北。
41年12月以降、中国戦線では何が起きていたのか?
気鋭の中国史研究者が空白の戦史を埋める!

日本人は、日中戦争を未だ知らない。
1937年の盧溝橋事件、南京事件や38年の重慶爆撃までは有名だ。
しかし、41年12月の太平洋戦争開戦後、中国戦線で日本軍がどのような作戦を展開していたのかは、対米戦の陰に隠れ、意外な程に知られていない。
主要作戦に従軍し続けた名古屋第三師団の軌跡から、泥沼の戦いとなった中国戦線の実像を描く! 新たな日中戦争史。
■1941年12月~42年1月、手痛い敗北を喫した第二次長沙作戦
■731部隊の細菌戦となった戦場、浙カン作戦
■一方的な勝利となった江南殲滅作戦。その中で起きたもう一つの虐殺・廠窖事件の実相
■毒ガス戦と中国版スターリングラード攻防戦となった常徳殲滅作戦
■補給なき泥沼の戦いとなった一号作戦(大陸打通作戦)
中国戦線は太平洋戦争に引きずり込まれていた!

【目次】
はじめに
第一章 最初の敗北――第二次長沙作戦   
第一節 因縁の長沙
第二節 日中両軍の作戦部隊の戦力比較
第三節「天炉」の中へ
第四節 長沙攻略戦
第五節 長沙突入と敗走

第二章 細菌戦の戦場――浙カン作戦
第一節 大本営のプライドをかけた戦い
第二節 敵味方を苦しめた細菌戦

第三章 暴虐の戦場――江南殲滅作戦と廠窖事件
第一節 殲滅作戦
第二節 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか

第四章 毒ガス戦の前線――常徳作戦
第一節 明確な戦略なき作戦
第二節 第六戦区主力との戦い
第三節 常徳城の占領

第五章 補給なき泥沼の戦い――一号作戦(大陸打通作戦)
第一節 一号作戦
第二節 湘桂作戦

おわりに 
参考文献一覧
真珠湾攻撃の裏で起きていた、敗北。
41年12月以降、中国戦線では何が起きていたのか?
気鋭の中国史研究者が空白の戦史を埋める!

日本人は、日中戦争を未だ知らない。
1937年の盧溝橋事件、南京事件や38年の重慶爆撃までは有名だ。
しかし、41年12月の太平洋戦争開戦後、中国戦線で日本軍がどのような作戦を展開していたのかは、対米戦の陰に隠れ、意外な程に知られていない。
主要作戦に従軍し続けた名古屋第三師団の軌跡から、泥沼の戦いとなった中国戦線の実像を描く! 新たな日中戦争史。
■1941年12月~42年1月、手痛い敗北を喫した第二次長沙作戦
■731部隊の細菌戦となった戦場、浙カン作戦
■一方的な勝利となった江南殲滅作戦。その中で起きたもう一つの虐殺・廠窖事件の実相
■毒ガス戦と中国版スターリングラード攻防戦となった常徳殲滅作戦
■補給なき泥沼の戦いとなった一号作戦(大陸打通作戦)
中国戦線は太平洋戦争に引きずり込まれていた!

【目次】
はじめに
第一章 最初の敗北――第二次長沙作戦   
第一節 因縁の長沙
第二節 日中両軍の作戦部隊の戦力比較
第三節「天炉」の中へ
第四節 長沙攻略戦
第五節 長沙突入と敗走

第二章 細菌戦の戦場――浙カン作戦
第一節 大本営のプライドをかけた戦い
第二節 敵味方を苦しめた細菌戦

第三章 暴虐の戦場――江南殲滅作戦と廠窖事件
第一節 殲滅作戦
第二節 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか

第四章 毒ガス戦の前線――常徳作戦
第一節 明確な戦略なき作戦
第二節 第六戦区主力との戦い
第三節 常徳城の占領

第五章 補給なき泥沼の戦い――一号作戦(大陸打通作戦)
第一節 一号作戦
第二節 湘桂作戦

おわりに 
参考文献一覧

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

はじめに

第一章 最初の敗北――第二次長沙作戦
第一節 因縁の長沙
「湖広熟すれば、天下足る」/阿南と豊島は長沙進攻に燃えていた/第二次長沙作戦VS天炉戦法

第二節 日中両軍の作戦部隊の戦力比較
兵力は前回の三分の二から半分、火器も難あり/第九戦区の戦力と作戦計画

第三節「天炉」の中へ
悪天候に襲われる(一二月二四日~二五日)/極寒の汨水を渡る(二六日~二八日)/天炉戦法の核心

第四節 長沙攻略戦
長沙進攻を決断する/精神至上主義の阿南/長沙に迫る(二九日~三一日)

第五節 長沙突入と敗走
歩兵第一八聯隊の突撃と第一〇軍の抵抗/長沙からの「反転」を決断/決死の「反転」/「負け戦」の責任は誰にあるのか

第二章 細菌戦の戦場――浙カン作戦

第一節 大本営のプライドをかけた戦い
七三一部隊による細菌戦と第三師団/ドーリットル空襲を受ける/日中両軍の作戦方針/黄梅天/ウジ虫、赤痢、酷暑が襲う

第二節 敵味方を苦しめた細菌戦
ペスト菌に感染させたノミを投下する/臨川反転作戦/細菌をばら撒いて退く/浙カン作戦での毒ガス戦

第三章 暴虐の戦場――江南殲滅作戦と廠窖事件

第一節 殲滅作戦
五号作戦の中止と塚田司令官の死/江南作戦の目的と日中両軍の戦力状況/「誰も降服してこなかった」

第二節 「太平洋戦争期で最大の虐殺」はあったか
廠窖事件/占領下の小さな集落/廠窖の住民を次々と殺害――余梅桃の証言/軍刀が 首を貫通――劉雪和の証言/招き入れた日本軍に襲われる――劉菊甫の証言/柳の枝に吊るして惨殺――廖翠槐の証言/本当に三万人も殺害されたのか/江南作戦は一方的な勝利となった

第四章 毒ガス戦の前線――常徳殲滅作戦

第一節 明確な戦略なき作戦
アメリカに圧倒される太平洋戦線/やむをえず認めた作戦/日中両軍の戦力状況

第二節 第六戦区主力との戦い
初年兵が体験した戦場の現実/阿南惟幾次男、戦死す/常徳城攻略戦と中畑聯隊長の死/味方の放った毒ガスを浴びる

第三節 常徳城の占領
簗場部隊も毒ガス弾を使用した/中国版スターリングラード攻防戦

第五章 補給なき泥沼の戦い――一号作戦(大陸打通作戦)

第一節 一号作戦
中畑聯隊長の死を悼む/支那派遣軍隷下師団の南方転用問題/新竹空襲は衝撃を与え た/大陸縦貫鉄道作戦/一号作戦の目的は変更された/一号作戦計画とインパール作戦との共通性

第二節 湘桂作戦
進攻開始/瀏陽攻略/現地調達で奪われていく食料/戦線拡大による限界点/インパ ール作戦の轍を踏まない/八路軍の南下/柳州の戦い

おわりに
参考文献一覧

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「後期日中戦争 太平洋戦争下の中国戦線」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 日中戦争とその頃の日中関係の「隙間」的な内容を取り上げる著者の最新作。後期日中戦争とは真珠湾以降の中国戦線で、この時期についてのまとまった記述は確かに笠原十九司『日中戦争全史』くらいしか思い浮かばない 日中戦争とその頃の日中関係の「隙間」的な内容を取り上げる著者の最新作。後期日中戦争とは真珠湾以降の中国戦線で、この時期についてのまとまった記述は確かに笠原十九司『日中戦争全史』くらいしか思い浮かばない。本書では戦争の全期間中国で闘った第三師団の参加した戦いを軸に、長沙作戦の敗北、731部隊や毒ガス、大陸打通作戦が殆ど無意味に終わったことなどを、戦争の実態に触れながら記述。あとこの著者の特徴は、両軍に対してフェアに見ようとしているところ。廠窖虐殺事件にしても事実はともかく死者数については疑問を投げている。 …続きを読む
    skunk_c
    2021年06月02日
    64人がナイス!しています
  • 第3師団(名古屋の郷土部隊)の戦史でもあり、日中戦争の太平洋戦争期に視点を当てた良著。阿南大将が戦下手なのはニューギニアの歩兵第221連隊を特集した番組で知ってたが、大陸でも失敗していたようである。おそらく 第3師団(名古屋の郷土部隊)の戦史でもあり、日中戦争の太平洋戦争期に視点を当てた良著。阿南大将が戦下手なのはニューギニアの歩兵第221連隊を特集した番組で知ってたが、大陸でも失敗していたようである。おそらく『日本のいちばん長い日』で見られた軍政家の面では有能なのだろう。細菌戦や虐殺事件もしっかり取り上げられている。大陸打通作戦は史上最大とは名ばかりの餓島やウ号作戦の二の舞であった。(規模は違うが、前者は作戦立案にあたった服部や辻が関わっていた。後者は戦史叢書にウ号作戦の二の舞になると言及されていた) …続きを読む
    nnpusnsn1945
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  • 蔣介石と何応欽を含む蔣の側近の幹部たちは、その多くが若い頃日本に留学し、陸軍士官学校や各地の聯隊で訓練を受けた経験を持っていた。これが縁で、彼らは敵として戦っていた岡村総司令官をはじめとする日本陸軍の 蔣介石と何応欽を含む蔣の側近の幹部たちは、その多くが若い頃日本に留学し、陸軍士官学校や各地の聯隊で訓練を受けた経験を持っていた。これが縁で、彼らは敵として戦っていた岡村総司令官をはじめとする日本陸軍の将校らと実は親しかった/現地日中両軍トップ同士の親しい関係が、中国本土の日本軍が平和裡に終戦を迎えられた要因のひとつ/戦場とされた地に住む人には無縁な話だな …続きを読む
    樋口佳之
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