- 著者 上原 善広
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2021年11月26日
- 判型:
- 四六判
- 商品形態:
- 単行本
- ページ数:
- 328
- ISBN:
- 9784041090749
四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼
- 著者 上原 善広
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2021年11月26日
- 判型:
- 四六判
- 商品形態:
- 単行本
- ページ数:
- 328
- ISBN:
- 9784041090749
辺土とは、遍路で生活する者である。日本最後の聖と賤を描く類書なきルポ!
辺土(へんど)とは、遍路で生活する者である。
時に放浪者として迫害される彼らに密着取材!
誰も書けなかった「日本最後の聖と賤」たるもう一つの遍路を、5年をかけて描いた唯一無二のルポ!
【辺土(へんど)とは】
草遍路、乞食遍路、プロ遍路、職業遍路、生涯遍路とも呼ばれる。
長い歴史の中、「へんど」はやがて乞食を意味するようになるが、昭和三〇年代までは遍路といえば「へんど」だった。
一方で、八八ヵ所を経文を唱えて回る遍路は、ときに畏敬と畏怖の目で見られた。彼らは聖と賎を同時にそなえる存在だったのだ。
現代の草遍路を探し、共に托鉢修行も著者は行うだけでなく、福田村事件(関東大震災で起きた日本人による日本人虐殺)をはじめ、
路地の歴史もたどりながら5年をかけて遍路を続けた。
最後の聖域の本質を大宅賞作家が抉り出す、類書なき紀行ルポ!
「帰るところもなくなった生活を賭けて、托鉢と接待、野宿だけで何年も何周も巡礼することによって、その人は確実に浄化され昇華されていく。本質的な何かを取り戻すか、もしくは欠けていた何かを得ることができるようになる。
四国遍路で人は変わることも、再生することもできるのだ。私はこの目で、確かにその一例を目撃した」(本文より)
【目次】
第一章 辺土紀行 徳島――高知
第二章 幸月事件
第三章 辺土紀行 高知――愛媛
第四章 托鉢修行
第五章 辺土紀行 松山――香川
第六章 草遍路たち
おわりに
参考文献一覧
時に放浪者として迫害される彼らに密着取材!
誰も書けなかった「日本最後の聖と賤」たるもう一つの遍路を、5年をかけて描いた唯一無二のルポ!
【辺土(へんど)とは】
草遍路、乞食遍路、プロ遍路、職業遍路、生涯遍路とも呼ばれる。
長い歴史の中、「へんど」はやがて乞食を意味するようになるが、昭和三〇年代までは遍路といえば「へんど」だった。
一方で、八八ヵ所を経文を唱えて回る遍路は、ときに畏敬と畏怖の目で見られた。彼らは聖と賎を同時にそなえる存在だったのだ。
現代の草遍路を探し、共に托鉢修行も著者は行うだけでなく、福田村事件(関東大震災で起きた日本人による日本人虐殺)をはじめ、
路地の歴史もたどりながら5年をかけて遍路を続けた。
最後の聖域の本質を大宅賞作家が抉り出す、類書なき紀行ルポ!
「帰るところもなくなった生活を賭けて、托鉢と接待、野宿だけで何年も何周も巡礼することによって、その人は確実に浄化され昇華されていく。本質的な何かを取り戻すか、もしくは欠けていた何かを得ることができるようになる。
四国遍路で人は変わることも、再生することもできるのだ。私はこの目で、確かにその一例を目撃した」(本文より)
【目次】
第一章 辺土紀行 徳島――高知
第二章 幸月事件
第三章 辺土紀行 高知――愛媛
第四章 托鉢修行
第五章 辺土紀行 松山――香川
第六章 草遍路たち
おわりに
参考文献一覧
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
もくじ
第一章 辺土紀行 徳島――高知
呪われた出立/遍路とへんど/板野町の路地/行方不明/通夜堂/鮎喰川の路地/本来の遍路/素潜り漁をする老人/元極道の遍路/路地の人々/善根宿の酒乱/遍路と路地/遍路を世話した路地/ハンセン病者の遍路/キリシタンと路地
第二章 幸月事件
死んだとて泣く人もなし草遍路/草遍路の死/幸月との出会い/草遍路を世話した人/逮捕/接待する人/草遍路の生い立ち/「安定した生活を手に入れると、きまってそれを壊してしまいたくなる」/全国放送/裁判/遍路と贖罪/激高/判決/入獄/刺した手です祈る手です/出所それから
第三章 辺土紀行 高知――愛媛
闇金融王/出自は脚色だった/融和の人/女遍路/ラッキョウの路地/お祓いの川/唐言/コクビの土地蔵/警吏のなりわい/強盗亀/おとし宿/宇和島の高級善根宿/八幡浜/漢字にフリガナをつけるところから始めた/マリア観音/猫島
第四章 托鉢修行
第二の幸月/弟子入り志願/托鉢の種類/善根宿には泊まらない/同行二人/托鉢見学/初めての托鉢/途中で中止する/初めての門付/托鉢の現実/パフォーマンス
第五章 辺土紀行 松山――香川
石田波郷のこと/遊郭跡と劇場/道後温泉の馬湯/女相撲/八八ヵ寺騒動/結願/福田村事件/事件の再発見/生存者の話1/生存者の話2/事件現場の反応/被害にあった路地/泥色の川
第六章 草遍路たち
ケンちゃん事件/我聞/歩き遍路一〇〇回のカラクリ/草遍路のナベさん/毎日巡礼ヒロユキの場合/ホームレス詩人/「野宿はつらいけど、自由だし仲間もいた」/遍路の本質/浄化
おわりに
参考文献一覧
呪われた出立/遍路とへんど/板野町の路地/行方不明/通夜堂/鮎喰川の路地/本来の遍路/素潜り漁をする老人/元極道の遍路/路地の人々/善根宿の酒乱/遍路と路地/遍路を世話した路地/ハンセン病者の遍路/キリシタンと路地
第二章 幸月事件
死んだとて泣く人もなし草遍路/草遍路の死/幸月との出会い/草遍路を世話した人/逮捕/接待する人/草遍路の生い立ち/「安定した生活を手に入れると、きまってそれを壊してしまいたくなる」/全国放送/裁判/遍路と贖罪/激高/判決/入獄/刺した手です祈る手です/出所それから
第三章 辺土紀行 高知――愛媛
闇金融王/出自は脚色だった/融和の人/女遍路/ラッキョウの路地/お祓いの川/唐言/コクビの土地蔵/警吏のなりわい/強盗亀/おとし宿/宇和島の高級善根宿/八幡浜/漢字にフリガナをつけるところから始めた/マリア観音/猫島
第四章 托鉢修行
第二の幸月/弟子入り志願/托鉢の種類/善根宿には泊まらない/同行二人/托鉢見学/初めての托鉢/途中で中止する/初めての門付/托鉢の現実/パフォーマンス
第五章 辺土紀行 松山――香川
石田波郷のこと/遊郭跡と劇場/道後温泉の馬湯/女相撲/八八ヵ寺騒動/結願/福田村事件/事件の再発見/生存者の話1/生存者の話2/事件現場の反応/被害にあった路地/泥色の川
第六章 草遍路たち
ケンちゃん事件/我聞/歩き遍路一〇〇回のカラクリ/草遍路のナベさん/毎日巡礼ヒロユキの場合/ホームレス詩人/「野宿はつらいけど、自由だし仲間もいた」/遍路の本質/浄化
おわりに
参考文献一覧
「四国辺土 幻の草遍路と路地巡礼」感想・レビュー
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被差別部落を研究する筆者が、草遍路を追い求めたルポ。よくぞ書いてくれた。四国に住む人なら全員興味深く読める。草遍路とは遍路のプロ。病気や犯罪や何か抱えてる人が四国に辿り着き、遍路しながら生涯を終える。 …続きを読む2023年05月31日104人がナイス!しています
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著者は自身の出自である同和問題をテーマにした本を書いている。この本は四国遍路道の脇に多く点在する同和地区(著者は路地と呼ぶ)沿いの遍路を始める。四国遍路といえば一時期大ブームが起きたことを覚えている。 …続きを読む2023年11月10日88人がナイス!しています
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いつかはチャレンジしたい歩き遍路。これまでお遍路の関連本を多く読んできたが、これは異色作である。四国の遍路道沿いにちらばる路地を巡りながら、部落差別の歴史と実態を拾い集めていくのは被差別部落出身の著者 …続きを読む2022年01月26日51人がナイス!しています