• 人の願いの毒とそれを食らうもののおぞましさ。幼くして逝った若君の魂との交流、悪しきものとそれを封じる人々、読んではいけない本を読んだ者の宿命、愛らしい猫に隠された切ない事情。相変わらず粒ぞろいの三島屋 人の願いの毒とそれを食らうもののおぞましさ。幼くして逝った若君の魂との交流、悪しきものとそれを封じる人々、読んではいけない本を読んだ者の宿命、愛らしい猫に隠された切ない事情。相変わらず粒ぞろいの三島屋シリーズ。ですが今回は何と言ってもこれに尽きる。「おちかちゃん、おめでとう！」黒白の間で語って語り捨てられ聞いて聞き捨てられた、怪しきものたちと人々の物語は、多くの縁をつなぎ、凝っていたおちかの心をほぐし、自ら歩き始める力となりました。引き継いだ富次郎さんはどんな聞き手になるのか、どう変わるのか、楽しみです。 …続きを読む
  rico

  2021年01月13日
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• ハードカバーとは異なり、金目の猫とおちかの嫁入り姿が表紙になっている。先に買っておいた4巻がどこへしまったか、5巻を先に読む羽目になってしまった。どの話もそれぞれ趣深く胸打たれる内容なのだが、NHKでドラ ハードカバーとは異なり、金目の猫とおちかの嫁入り姿が表紙になっている。先に買っておいた4巻がどこへしまったか、5巻を先に読む羽目になってしまった。どの話もそれぞれ趣深く胸打たれる内容なのだが、NHKでドラマ化された1巻をはじめとして勢いは衰えぬまま第一部終了。聞き手が交代する中継ぎ感。それにしても恐ろしい話と人生が相まって、これだけいろんな話を見効きすれば、おちかもさぞ成長したのだろうが、嫁入りがあっさりし過ぎて拍子抜け。この巻では10歳の一国様の健気さに胸が一杯になった。災いを喰らって清めてやろうとは。 …続きを読む
  neimu

  2020年07月23日
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• ★★★★★ 初読。人の尽きせぬ欲を糧にする怪異に魅入られて滅んでいく一族。亡者を呼んでしまう声を持ってしまった女の不思議な生涯。災厄を振り撒こうとする面を封じる家。自らの末期を見せる書物…。身の毛もよだつ恐 ★★★★★ 初読。人の尽きせぬ欲を糧にする怪異に魅入られて滅んでいく一族。亡者を呼んでしまう声を持ってしまった女の不思議な生涯。災厄を振り撒こうとする面を封じる家。自らの末期を見せる書物…。身の毛もよだつ恐ろしいものから不思議だけど心の暖まるものまで様々な味わいの怪異譚。黒白の間で聴き手を務めながら心の傷を癒してきたおちかさんが卒業する第一期完結編。一話と二話が断然いい。瓢箪古堂の勘一さんの余命が健やかに永いことを祈念せずにはいられません。おめでとう！「ここは、人がありのままの魂をさらけだす場所なんだ」 …続きを読む
  bookkeeper

  2022年12月22日
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