独裁の政治思想

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2019年10月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
448
ISBN:
9784044005184
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独裁の政治思想

  • 著者 猪木 正道
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2019年10月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
448
ISBN:
9784044005184

「現況を見事に予測した、先見の書」。独裁研究の金字塔的著作、文庫化!

「現代世界を見渡すと、右も左も独裁体制が蔓延している――。(略)現況を前もって見事に予測した先見の明」(解説より)

独裁は暴政とは異なり、自己を正当化する政治理論・思想を持つ。
にもかかわらず、独裁は暴政へと常に変質していく。
指導者は一日でも長く権力のポストに止まろうとするからだ。
20世紀独裁の二大典型、スターリンとヒトラーの独裁を理論史的に究明し、独裁体制の特質を明示した金字塔的著作。
レーニン主義と毛沢東思想の共通点も怜悧に分析している。
解説 木村汎
「現代世界を見渡すと、右も左も独裁体制が蔓延している――。(略)現況を前もって見事に予測した先見の明」(解説より)

独裁は暴政とは異なり、自己を正当化する政治理論・思想を持つ。
にもかかわらず、独裁は暴政へと常に変質していく。
指導者は一日でも長く権力のポストに止まろうとするからだ。
20世紀独裁の二大典型、スターリンとヒトラーの独裁を理論史的に究明し、独裁体制の特質を明示した金字塔的著作。
レーニン主義と毛沢東思想の共通点も怜悧に分析している。
解説 木村汎

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

第一章 独裁の概念
 まえがき
 一 カール・シュミットの具体的例外性
 二 ラスウェルの権力集中
 三 コバンとノイマン
 四 ローマの独裁―古典的独裁から僭主的独裁へ―
 五 ギリシアの僭主制
 むすび
 附 独裁の分類
第二章 独裁の政治思想
 まえがき
 一 指導の正当化
 二 公敵との闘争
 三 法則の支配
 四 法則の執行―終末論
第三章 マルクス・レーニン主義の革命独裁理論
 一 マルクスのプロレタリアート独裁理論
 二 プロレタリアート独裁の政治機構
 三 マルクスにおけるプロレタリアート独裁理論の前提
 四 レーニンのプロレタリアート独裁理論
第四章 マルクス革命・独裁理論の修正――マルクス主義と大衆意識――
 一 ニュルンベルク綱領とアイゼナハッハ綱領
 二 アイゼナッハ綱領のラッサ―ル主義とブルジョワ民主主義
 三 ゴータ綱領
 四 社会主義弾圧法
第五章 レーニン、スターリンにおけるプロレタリアート独裁理論の発展
 一 大衆に対する前衛党の指導=独裁
 二 プロレタリアートと農民の革命的民主主義的独裁
 三 帝国主義論と独裁理論
 四 党員に対する党機関の独裁
 五 独裁権力の創造性― 一国社会主義の論理―
 六 社会主義的原始蓄積
 七 階級闘争の激化と国家権力の強化
第六章 レーニン主義と毛沢東思想
 一 両者の共通点
 二 中国の強調
 三 無神論と修養=自己改造
 四 人民内部の矛盾
第七章 ヒトラーの政治思想
 一 まえがき
 二 生存闘争――自然淘汰
 三 人種主義
 四 反ユダヤ主義
 五 反議会制民主主義
 六 反マルクス主義
 七 生存圏―-対ソ戦争
 八 むすび――反キリスト教
第八章 ヒトラー独裁の政治過程(一九三三 ―九三八)
 一 ヒトラー内閣の成立
 二 放火緊急令と授権法
 三 反ユダヤ主義、政党と社会集団の解体と再編
 四 SAの粛清と総統就任
 五 独裁の完結(一九三四-一九三八)
補論
第一章 政治権力の変革過程
 一 政治権力の構造
 二 旧政治権力の崩壊
 三 新政治権力の形成
第二章 独裁の政治過程
 一 独裁の前提条件
 二 独裁の成立
 三 独裁の発展
第三章 政治権力と社会階級

  あとがき
  増訂版あとがき
  三訂版あとがき
  解  説 木村 汎
  人名索引

「独裁の政治思想」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「共産主義の系譜」でマルクス主義を徹底批判した猪木正道先生が20世紀の二大全体主義・独裁体制であるスターリン独裁、ヒトラー独裁、そして毛沢東独裁を分析した本。これらの独裁がどうして生まれたか、そしてどの 「共産主義の系譜」でマルクス主義を徹底批判した猪木正道先生が20世紀の二大全体主義・独裁体制であるスターリン独裁、ヒトラー独裁、そして毛沢東独裁を分析した本。これらの独裁がどうして生まれたか、そしてどのように維持されたかを分かりやすく理論的に分析している。解説の木村汎先生の解説にある通りロシアのプーチン独裁の分析にも応用可能であると同時に今懸念されているトランプの再登板後の政権像、そして習近平政権の分析にも応用できる内容であり、今読むべき本であると言える。 …続きを読む
    Francis
    2024年02月04日
    12人がナイス!しています
  • ヒトラー独裁とスターリン独裁の比較研究であり、特にマルクス・レーニンの革命理論が自分には難解だった。両者の独裁の過程がプーチンの統治にぴたりと当てはまる部分も多く感じた。 ヒトラー独裁とスターリン独裁の比較研究であり、特にマルクス・レーニンの革命理論が自分には難解だった。両者の独裁の過程がプーチンの統治にぴたりと当てはまる部分も多く感じた。
    わたてつ
    2024年05月05日
    4人がナイス!しています
  • 圧巻。 初めに独裁についての仮説(理論枠組み)が示されたのち、マルクス・レーニン・スターリン、ヒトラー、毛沢東それぞれの独裁の政治過程(旧権力の破壊と新権力の創造)、政治思想がそれぞれ示される。その上 圧巻。 初めに独裁についての仮説(理論枠組み)が示されたのち、マルクス・レーニン・スターリン、ヒトラー、毛沢東それぞれの独裁の政治過程(旧権力の破壊と新権力の創造)、政治思想がそれぞれ示される。その上で補論として、本書中盤での考察と序盤の理論枠組みの接合と更なる考察が行われる。 スターリンとヒトラーの独裁に共通性を見出しているあたり、アーレントの『全体主義の起原』3巻や『革命について』と問題意識が重なる。 革命から独裁の過程、あるいは20世紀の政治を理解するにあたり、必読の本と思う。 …続きを読む
    2020年12月27日
    4人がナイス!しています

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