蠕動で渉れ、汚泥の川を

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2019年01月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041076460
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蠕動で渉れ、汚泥の川を

  • 著者 西村 賢太
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2019年01月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
352
ISBN:
9784041076460

善だの悪だのを超越した物語

『17歳の失敗は、人生の失敗じゃないのだ』と
貫多は私に教えてくれた――湊かなえ氏


こんな青春も、存在する――17歳。中卒。日雇い。人品、性格に難あり。しかし北町貫多は今日も生きる――。無気力、無目的に流浪の日々を送っていた貫多は、下町の洋食屋に住み込みで働き始めた。案外の居心地の良さに、このまま料理人の道を目指す思いも芽生えるが、やがて持ち前の無軌道な性格から、自らその希望を潰す行為に奔り出す――。善だの悪だのを超越した、負の青春肖像。渾身の長篇私小説! 解説・湊かなえ
『17歳の失敗は、人生の失敗じゃないのだ』と
貫多は私に教えてくれた――湊かなえ氏


こんな青春も、存在する――17歳。中卒。日雇い。人品、性格に難あり。しかし北町貫多は今日も生きる――。無気力、無目的に流浪の日々を送っていた貫多は、下町の洋食屋に住み込みで働き始めた。案外の居心地の良さに、このまま料理人の道を目指す思いも芽生えるが、やがて持ち前の無軌道な性格から、自らその希望を潰す行為に奔り出す――。善だの悪だのを超越した、負の青春肖像。渾身の長篇私小説! 解説・湊かなえ

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「蠕動で渉れ、汚泥の川を」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 苦役列車の前段ぐらいだろうか、秋恵が出てこない、10代の頃の貫多。定食屋でアルバイト、という珍しい展開。自称根っからのスタイリストでローンウルフ、とのことだが、なにもそれぐらいのことで、そんなに怒らなく 苦役列車の前段ぐらいだろうか、秋恵が出てこない、10代の頃の貫多。定食屋でアルバイト、という珍しい展開。自称根っからのスタイリストでローンウルフ、とのことだが、なにもそれぐらいのことで、そんなに怒らなくても……と背中を叩いてやりたくなる。しかし、その心中の憎悪や憤怒は、報われない社会全体に向けられたものだから仕方ない。いつものごとく、来るぞ来るぞ来るぞ、と訪れる終末を予感させ、クライマックスで期待どおりの大爆発、という見せ方はうまい。秋恵モノと違い、ところどころ10代の不安感が描かれてるのが印象的。 …続きを読む
    こうすけ
    2024年06月04日
    27人がナイス!しています
  • こんな青春も、存在するとあるとおりその日暮らしを繰り返す17歳が主人公の作品。日雇いや短期バイトでお金をもらうと酒や遊びに散財して、家賃も平然と踏み倒す主人公。このような自堕落的な生活から抜け出すために こんな青春も、存在するとあるとおりその日暮らしを繰り返す17歳が主人公の作品。日雇いや短期バイトでお金をもらうと酒や遊びに散財して、家賃も平然と踏み倒す主人公。このような自堕落的な生活から抜け出すために、洋食屋に住み込みで働く主人公。月給制で働きお金を貯めて生活をあらためようとするもいつもの性格から破綻してしまう。西村さんの作品は私小説であり、本作品も自身をモデルにしているところもあると思われますが、いろいろと笑いありの話でした。深刻な話でありますが、ユーモラスであり逞しく憎らしい主人公が面白かったです。 …続きを読む
    とし
    2019年02月13日
    18人がナイス!しています
  • 17歳の北町貫多、いやぁ~、今回も貫多のクズっぷりにはまいった。この貫多の愚かさが憎めない、いや許せてしまうのは貫多は作者自身だからだ(私小説)。「自分は青春の落伍者になりつつあるが、しかしながら、まだ 17歳の北町貫多、いやぁ~、今回も貫多のクズっぷりにはまいった。この貫多の愚かさが憎めない、いや許せてしまうのは貫多は作者自身だからだ(私小説)。「自分は青春の落伍者になりつつあるが、しかしながら、まだ人生の落伍者には至っていないのだ」と嘯く彼の心中は侮れない。自身を「プライドが高く、スタイリスト」といい、「敵前逃亡体質」だともいう。「根が貴族風」で「無意味嘘つき体質」ともいう。「ストイック看板のローンウルフ」を自任する貫多。どれもこれも当てはまるが、やっぱり自意識過剰のクズ男ってのが似合っている。→ …続きを読む
    桜もち 太郎
    2023年08月01日
    17人がナイス!しています

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