青嵐の坂

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年05月31日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
320
ISBN:
9784041070185

青嵐の坂

  • 著者 葉室 麟
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年05月31日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
320
ISBN:
9784041070185

正義を貫く武士の覚悟が胸を打つ、傑作時代長編!

藩のため、妻のため、男は荊の道を歩み出す――。

生きるとは?正しさとは?
不正を許さぬ武士の覚悟が胸を震わす、葉室文学の真骨頂!


城下の「お狐火事」をきっかけに、扇野藩の財政は破綻の危機に瀕した。

中老に登用された檜弥八郎は藩政改革に着手するが、改革は領民の生活を圧迫、人々は「黒縄地獄」と呼んで弥八郎を嫌った。
そんな折に弥八郎は収賄の疑いで糾弾され切腹、改革は三年でとん挫する。
弥八郎の娘・那美は、親類の中で最も貧しい、遠縁の矢吹主馬に預けられた。
――その数年後。
弥八郎の嫡男、慶之助は、代替わりした新藩主の側近として国入りを果たす。
父・弥八郎の改革に批判的だった慶之助は、自らの考える藩政改革に意欲を燃やし、藩札の発行など、新しい政策を提案する。
警戒する家老らは、主馬を呼び出し、那美を妻とせよと命じた。
主馬に檜家の家督を継がせることで、慶之助を排除しようとしたのだ。
だが主馬は、弥八郎からある密命を受けており――。

「政を行うということは、いつでも腹を切る覚悟ができているということだ。そうでなければ何もできぬ」

正義を貫く武士の覚悟が胸を打つ、傑作時代長編。
映画化で話題沸騰の『散り椿』に連なる、扇野藩シリーズ!
藩のため、妻のため、男は荊の道を歩み出す――。

生きるとは?正しさとは?
不正を許さぬ武士の覚悟が胸を震わす、葉室文学の真骨頂!


城下の「お狐火事」をきっかけに、扇野藩の財政は破綻の危機に瀕した。

中老に登用された檜弥八郎は藩政改革に着手するが、改革は領民の生活を圧迫、人々は「黒縄地獄」と呼んで弥八郎を嫌った。
そんな折に弥八郎は収賄の疑いで糾弾され切腹、改革は三年でとん挫する。
弥八郎の娘・那美は、親類の中で最も貧しい、遠縁の矢吹主馬に預けられた。
――その数年後。
弥八郎の嫡男、慶之助は、代替わりした新藩主の側近として国入りを果たす。
父・弥八郎の改革に批判的だった慶之助は、自らの考える藩政改革に意欲を燃やし、藩札の発行など、新しい政策を提案する。
警戒する家老らは、主馬を呼び出し、那美を妻とせよと命じた。
主馬に檜家の家督を継がせることで、慶之助を排除しようとしたのだ。
だが主馬は、弥八郎からある密命を受けており――。

「政を行うということは、いつでも腹を切る覚悟ができているということだ。そうでなければ何もできぬ」

正義を貫く武士の覚悟が胸を打つ、傑作時代長編。
映画化で話題沸騰の『散り椿』に連なる、扇野藩シリーズ!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

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「青嵐の坂」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「生きていくことは、自分が誰かから傷つけられているだけでなく、誰かを傷つけていることなのかもしれない。だとしたら、ひとにできることは罪滅ぼしだけ。生涯、誰かのためになにかをする道があるのなら、そのこと 「生きていくことは、自分が誰かから傷つけられているだけでなく、誰かを傷つけていることなのかもしれない。だとしたら、ひとにできることは罪滅ぼしだけ。生涯、誰かのためになにかをする道があるのなら、そのことをしなければならない。」何処かの偉い人や自分自身に問いたい言葉を、扇野藩を立て直すため私怨のために切腹させられた父を持つ娘・那美に云わせる葉室作家が良い。その夫となる主馬や兄・慶之助が民と藩の為、粉骨砕身する物語。いつも飢饉や飢餓で苦しむのは弱き者なのだ。葉室作家逝っても作品で会えるのが嬉しい。 …続きを読む
    いつでも母さん
    2018年06月30日
    180人がナイス!しています
  • 葉室 麟は、新作をコンスタントに読んでいた作家です。逝去後も新作が続いています。本作は、久々の扇野藩シリーズ、ハードボイルド時代小説でした。8、9月とまた新作が出版されますが、何時まで新作が読めるので 葉室 麟は、新作をコンスタントに読んでいた作家です。逝去後も新作が続いています。本作は、久々の扇野藩シリーズ、ハードボイルド時代小説でした。8、9月とまた新作が出版されますが、何時まで新作が読めるのでしょうか? …続きを読む
    starbro
    2018年08月02日
    171人がナイス!しています
  • この作家の作品にたびたび登場する、「扇野藩」を舞台とした小説。逼迫した藩の財政を立て直すため、苛烈な政治を行い、家老の讒言により切腹させられた榎弥八郎の遺児・慶之助と遠縁にあたる矢吹主馬は、ともに弥八 この作家の作品にたびたび登場する、「扇野藩」を舞台とした小説。逼迫した藩の財政を立て直すため、苛烈な政治を行い、家老の讒言により切腹させられた榎弥八郎の遺児・慶之助と遠縁にあたる矢吹主馬は、ともに弥八郎の無念を晴らすべく、藩札の発行を推進する。藩内の商人たちを支配下におさめた大坂商人が、藩の財政を実質的に握ろうとする動きに対し、主馬と慶之助はそれぞれの立場で、弥八郎の意志を受け継ごうとする。慶之助の妹・那美と、大坂商人の手代・力という二人の女性の強く潔い生き方も印象に残る。 …続きを読む
    藤枝梅安
    2018年11月04日
    86人がナイス!しています

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