岩佐又兵衛風絵巻の謎を解く

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2020年04月24日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
384
ISBN:
9784047036437
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岩佐又兵衛風絵巻の謎を解く

  • 著者 黒田 日出男
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2020年04月24日
判型:
四六変形判
商品形態:
単行本
ページ数:
384
ISBN:
9784047036437

又兵衛風絵巻群はありきたりな仇討譚・復讐譚を描いたものではなかった!

又兵衛風絵巻群は、ありきたりな仇討譚・復讐譚を描いたものではなかった! 美術史家たちの評価が最も高い『山中常盤物語』。豪奢で過剰な表現の『上(浄)瑠璃物語』。最初に制作された『堀江物語』。注文主の松平忠直はなぜ、「乳母」と彼女に育てられる主人の子や、「傅」一族同士の対立・抗争の物語を選んで絵巻を描かせたのか。絵画表現と詞書を丁寧に読み解き、3つの絵巻から浮かび上がる、知られざる近世政治史に迫る。 又兵衛風絵巻群は、ありきたりな仇討譚・復讐譚を描いたものではなかった! 美術史家たちの評価が最も高い『山中常盤物語』。豪奢で過剰な表現の『上(浄)瑠璃物語』。最初に制作された『堀江物語』。注文主の松平忠直はなぜ、「乳母」と彼女に育てられる主人の子や、「傅」一族同士の対立・抗争の物語を選んで絵巻を描かせたのか。絵画表現と詞書を丁寧に読み解き、3つの絵巻から浮かび上がる、知られざる近世政治史に迫る。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

 プロローグ 又兵衛風絵巻とは何か
1 又兵衛風絵巻群の料紙は「特注品」――「鳥の子の間似合紙」
2 母の縁と「めのと」の愛――『山中常盤』
3 「養君」浄瑠璃姫と「めのと」の冷泉――『上瑠璃』
4 「めのと」とその一族の物語――『堀江1』・『堀江2』(1)
5 六条の「めのと」と磐瀬太郎の物語――『堀江1』・『堀江2』(2)
 エピローグ 近世初期政治史における「乳母」

「岩佐又兵衛風絵巻の謎を解く」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「謎を解く」と言うよりも、「又兵衛風絵巻物に見る、乳母と乳母子」と題した方が良いと思われる。前著『岩佐又兵衛と松平忠直』と併せて読むべき本である。享受者であり、パトロンである権力者が、絵師に求めたもの 「謎を解く」と言うよりも、「又兵衛風絵巻物に見る、乳母と乳母子」と題した方が良いと思われる。前著『岩佐又兵衛と松平忠直』と併せて読むべき本である。享受者であり、パトロンである権力者が、絵師に求めたものを読み解くと言うのは、本来美術史家が行うべき営為であるが、「山中常盤物語」の常盤御前殺害シーンが、美術史家の性癖開陳大会になり、『神護寺三像』問題では客観的且つ説得力のある、反論を提示できていない界隈であるので、期待はしていない。ただ、絵画史料論好きとしては、著者が諦めた二著作が読めないことが残念である。 …続きを読む
    六点
    2021年10月13日
    38人がナイス!しています
  • 「又兵衛風絵巻」を読み解くというより、絵巻から読み取れるこの時代のめのと論といった内容か。絵巻から「忠直」や「又兵衛」に迫るといった点は弱く、史料としての価値に迫った印象が強い。 「又兵衛風絵巻」を読み解くというより、絵巻から読み取れるこの時代のめのと論といった内容か。絵巻から「忠直」や「又兵衛」に迫るといった点は弱く、史料としての価値に迫った印象が強い。
    umeko
    2020年10月09日
    12人がナイス!しています
  • 残念な一冊。一応登録するが途中からほとんど読んでない。理由は、厚い理由は意味のない原文の引用やあらすじの紹介が延々と続くこと、図版が白黒で小さく見えないこと、自説の乳母に関するものは単なる仮設でありこ 残念な一冊。一応登録するが途中からほとんど読んでない。理由は、厚い理由は意味のない原文の引用やあらすじの紹介が延々と続くこと、図版が白黒で小さく見えないこと、自説の乳母に関するものは単なる仮設でありこの事についての論証は単なる想定であり論証になっていないこと、辻惟雄に対する反発心のみが目につくこと、絵に対する感性という点において共感できないことなど。もっとも、冒頭出てくる古代における女性の下着の呼び名に関する実証的な言及は評価できると思います。☆★ …続きを読む
    はちめ
    2020年06月08日
    7人がナイス!しています

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