稲の日本史

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年03月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
240
ISBN:
9784044003920
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稲の日本史

  • 著者 佐藤 洋一郎
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年03月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
240
ISBN:
9784044003920

農学者が最新科学を駆使して、稲の古代史の定説に挑戦する意欲作

日本の稲作は、弥生時代以降に広まったといわれてきた。しかし遺跡に残る稲の遺伝子の解析などから、縄文時代にも稲作があったこと、弥生時代には縄文稲作の影響の上に水田稲作が導入されたという仮説をたて、稲作史研究に植物遺伝学の立場から大きな一石を投じた。水稲の渡来経路も朝鮮半島経由、大陸からの直接伝来、双方があった可能性を指摘、科学の目で日本の古代史に迫りつつ、縄文文化の多様性、おおらかな魅力を提示する。 日本の稲作は、弥生時代以降に広まったといわれてきた。しかし遺跡に残る稲の遺伝子の解析などから、縄文時代にも稲作があったこと、弥生時代には縄文稲作の影響の上に水田稲作が導入されたという仮説をたて、稲作史研究に植物遺伝学の立場から大きな一石を投じた。水稲の渡来経路も朝鮮半島経由、大陸からの直接伝来、双方があった可能性を指摘、科学の目で日本の古代史に迫りつつ、縄文文化の多様性、おおらかな魅力を提示する。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

文庫版はしがき

序章

第一章 イネはいつから日本列島にあったか
先人の足跡を追う
縄文稲作を追い求めて
インドシナに縄文稲作のあとを求めて
二つのジャポニカ
DNAでみた二つのジャポニカ
縄文時代のイネの実像にせまる
縄文のイネはいつどこから来たか
モチ米とウルチ米

第二章 イネと稲作からみた弥生時代
話があわない
水田は急速に広まったか
休耕田がある!?
水稲は多量には来なかった
水稲渡来の経路
弥生時代のヒトとイネ
植物が運ばれるとき

第三章 水稲と水田稲作はどう広まったか
熱帯ジャポニカの衰亡
熱帯ジャポニカはなぜなくなったか
品種の移り変わり
なかなか広まらなかった水田稲作
水田稲作の広まりを押しとどめた力
水田稲作を広めた力

第四章 イネと日本人──終章
弥生の要素からの呪縛
呪縛からの解放

おわりに

「稲の日本史」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 遺伝子多型を用いた稲の歴史に著作の多い学者が稲作文化史にも幅を広げて説く。昔はジャバニカと呼ばれた熱帯ジャポニカが我が国においても近世まで遺伝的な影響を残した事や、我が国水稲の遺伝形質がかなりの点で華 遺伝子多型を用いた稲の歴史に著作の多い学者が稲作文化史にも幅を広げて説く。昔はジャバニカと呼ばれた熱帯ジャポニカが我が国においても近世まで遺伝的な影響を残した事や、我が国水稲の遺伝形質がかなりの点で華南に由来を持つ事等を説明する。昔の考古学的説明では米作が朝鮮半島由来としてあの寒冷な北朝鮮を回って来たかのように説かれていた。近代に漸く奥羽地方まで北上した我が国水稲を考えても誤解を招く。日長反応から見ても不可能。又近代水田景観を基に昔を想像する無理との指摘も妥当。しかし陸稲についてもう少し説明があればと思う …続きを読む
    bapaksejahtera
    2023年02月10日
    13人がナイス!しています
  • 歴史学と化学を融合した学問の面白さに魅了された一冊。縄文時代にも稲作が行われていたというのは誰もが知るところだが、科学的知見により縄文時代と弥生時代の稲の種類が違うことや稲作の様子が立証されていく。 歴史学と化学を融合した学問の面白さに魅了された一冊。縄文時代にも稲作が行われていたというのは誰もが知るところだが、科学的知見により縄文時代と弥生時代の稲の種類が違うことや稲作の様子が立証されていく。  弥生時代といっても採集文化が多分に残されていたこと、簡単に水田が広がったというのは間違いであることが、わかった。奈良時代の班田収授法~荘園の発展というのを考えてもこの説が正しいことがわかるだろう。水田を作り管理することは大変な労力と技術を要するのだ。 …続きを読む
    虎っち
    2018年07月28日
    8人がナイス!しています
  • 縄文時代は狩猟採集で弥生時代から水稲稲作が開始される。そして、日本は現在まで綿々とその田園風景と共に歩んできた。 ...というのは、間違いである。あまりにも単純化しすぎている。その旨を農学を中心に複数の学 縄文時代は狩猟採集で弥生時代から水稲稲作が開始される。そして、日本は現在まで綿々とその田園風景と共に歩んできた。 ...というのは、間違いである。あまりにも単純化しすぎている。その旨を農学を中心に複数の学問分野の研究成果を基に明らかにしている良書です。 …続きを読む
    アフリカのおっさん
    2020年09月27日
    2人がナイス!しています

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