螢川

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年10月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784041066478
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螢川

  • 著者 宮本 輝
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年10月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
192
ISBN:
9784041066478

富山を舞台に、父の死や友の事故を経て成長する少年の思春期を鮮やかに描く

春から夏へと移ろいゆく富山の自然を背景に、父親の死や友の事故、淡い初恋を通じて成長していく14歳・竜夫の思春期を鮮やかに描いた芥川賞受賞作。蛍の大群が織りなす妖光の中に竜夫が見たものとは。 春から夏へと移ろいゆく富山の自然を背景に、父親の死や友の事故、淡い初恋を通じて成長していく14歳・竜夫の思春期を鮮やかに描いた芥川賞受賞作。蛍の大群が織りなす妖光の中に竜夫が見たものとは。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「螢川」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 表題作と「泥の河」の二編を収録。いずれも著者が30になってすぐの作品であるが、そうとは思えない程老成している感があり、新人らしい瑞々しさはないものの、巧みな文章運びが目を引く。本作で描かれる主人公の少 表題作と「泥の河」の二編を収録。いずれも著者が30になってすぐの作品であるが、そうとは思えない程老成している感があり、新人らしい瑞々しさはないものの、巧みな文章運びが目を引く。本作で描かれる主人公の少年は思春期という事で非常に難しい年頃ではあるが、その心情描写がこれまた見事で自身の子供時分を思い出し懐かしさを覚える。時代背景の影響か、雰囲気はやや暗めではあるが素朴な情景描写と共にそこに生きる人の生き様は心に染み入るものがある。 …続きを読む
    しょう
    2023年07月01日
    58人がナイス!しています
  • ☆4.5 芥川賞受賞作を読もうシリーズ。この哀愁はなんだろう。時代設定は自分が生まれる前だし富山にも併録の「泥の河」の舞台である大阪にも旅行すらしたことがないのに琴線に触れる。主人公の少年の繊細な心の動き ☆4.5 芥川賞受賞作を読もうシリーズ。この哀愁はなんだろう。時代設定は自分が生まれる前だし富山にも併録の「泥の河」の舞台である大阪にも旅行すらしたことがないのに琴線に触れる。主人公の少年の繊細な心の動きに共感を覚える。ずいぶん前に『道頓堀川』だけは読んでいたけど心に響くいいお話を書く作家さんだね。 …続きを読む
    たぬ
    2022年08月28日
    41人がナイス!しています
  • 何たる美しさ。以前に読んだ錦繍よりずっと好きでしたω。芥川賞をとられた表題「螢川」はクライマックスの仰々しさが好みでなかったですが、その場所とシチュエーションに到達するまで、哀しみの積み重ね。その後に 何たる美しさ。以前に読んだ錦繍よりずっと好きでしたω。芥川賞をとられた表題「螢川」はクライマックスの仰々しさが好みでなかったですが、その場所とシチュエーションに到達するまで、哀しみの積み重ね。その後に明るい未来はイメージできない終わり。 太宰治賞でデビューされた「泥の河」はもっと好み。汚れた川で舟住まいの母子たち、別れ。今にも壊れそうな悲しさがずっとつきまとう。 平易な文体で染みてくる、情景がありありと浮かぶ。ずっとあの川を覗き見したくなりました(´・ωゞ) …続きを読む
    ω
    2018年11月14日
    34人がナイス!しています

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