カクレキリシタン 現代に生きる民俗信仰

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年02月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
416
ISBN:
9784044003500
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カクレキリシタン 現代に生きる民俗信仰

  • 著者 宮崎 賢太郎
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年02月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
416
ISBN:
9784044003500

長崎に今も、カクレキリシタンがいるのを知っていますか?

信仰の自由が認められている現代、長崎県下には今なお、潜伏時代の信仰を守る人々、カクレキリシタンがいる。
だが、彼らは隠れてもいなければキリシタンでもない。
その信仰世界は、キリスト教徒大きく異なり、神や儀礼、唱文などは、日本の伝統的な先祖崇拝や生活と融合し、独自の民俗宗教へと変貌していた。
秘蔵の像や行事の様子など、貴重な写真を多数掲載。
圧巻のフィールドワークで、知られざる「独自宗教」を活写する。

信仰の自由が認められている現代、長崎県下には今なお、潜伏時代の信仰を守る人々、カクレキリシタンがいる。
だが、彼らは隠れてもいなければキリシタンでもない。
その信仰世界は、キリスト教徒大きく異なり、神や儀礼、唱文などは、日本の伝統的な先祖崇拝や生活と融合し、独自の民俗宗教へと変貌していた。
秘蔵の像や行事の様子など、貴重な写真を多数掲載。
圧巻のフィールドワークで、知られざる「独自宗教」を活写する。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

はじめに

改訂増補にさいして

第一章 カクレキリシタンとは何か
1 カクレキリシタン研究の足跡
2 「潜伏キリシタン」と「カクレキリシタン」
3 「隠れキリシタン」か「カクレキリシタン」か
4 カクレキリシタンに対するイメージの転換
5 潜伏時代とキリシタン崩れ
6 キリシタンの復活とカクレキリシタンの出現 

第二章 カクレキリシタンの分布
1 潜伏キリシタンの分布 
2 現在のカクレキリシタンの分布 

第三章 生月島のカクレキリシタン
1 生月キリシタンの歴史
2 生月のカクレキリシタン組織
3 生月のオラショオラショの意義
4 生月のカクレキリシタン行事
5 生月カクレキリシタンの神観念

第四章 平戸島のカクレキリシタン
1 平戸キリシタンの歴史
2 平戸カクレキリシタンの分布
3 根獅子のカクレキリシタン
4 飯良のカクレキリシタン
5 草積のカクレキリシタン
6 下中野のカクレキリシタン
7 春日のカクレキリシタン
8 獅子のカクレキリシタン
9 油水・中の原・大久保・中の崎のカクレキリシタン
10 霊山安満岳

第五章 五島のカクレキリシタン
1 外海潜伏キリシタンの五島移住
2 若松町築地・横瀬のカクレキリシタン
3 若松島有福のカクレキリシタン
4 奈留島のカクレキリシタン
5 福江島宮原のカクレキリシタン
6 福江島のその他のカクレキリシタン

第六章 長崎のカクレキリシタン
1 家野町のカクレキリシタン
2 岳路のカクレキリシタン

第七章 外海のカクレキリシタン
1 外海キリシタンの歴史
2 出津のカクレキリシタン
3 黒崎のカクレキリシタン

第八章 カクレキリシタンの解散とその未来
1 なぜカトリックに戻らないのか
2 消えゆくカクレキリシタン
3 カクレキリシタンにおける解散の意味
4 解散後の神様の取り扱い

おわりに

「カクレキリシタン 現代に生きる民俗信仰」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「隠れキリシタン」ではない。現在の「カクレキリシタン」はもう隠れておらず、その必要もない。本書を読むとわかるが、江戸時代に長期間潜伏していたせいでその信仰内容はカトリックとはほど遠いものとなり、すでに 「隠れキリシタン」ではない。現在の「カクレキリシタン」はもう隠れておらず、その必要もない。本書を読むとわかるが、江戸時代に長期間潜伏していたせいでその信仰内容はカトリックとはほど遠いものとなり、すでに独自の民族宗教と化している。本書中、幾度も言及されるが、カクレの人々は「先祖のやり方を受け継ぐ」という事に重点を置き、僅かに残るカトリックの名残についても彼ら自身しっかりとした認識があるわけではない。「キリスト教の土着化」について言及した、優れた民俗学の書。しかし、重複が多く、いささかうんざりする面も。 …続きを読む
    筑紫の國造
    2019年06月21日
    7人がナイス!しています
  • 読了するのにかなり時間がかかってしまったけれど、大変興味深かった。民族宗教と融合したキリスト教としてのカクレキリシタン、はじめはやむを得ず隠れキリシタンであったものが、隠れる必要がなくなった時にどうし 読了するのにかなり時間がかかってしまったけれど、大変興味深かった。民族宗教と融合したキリスト教としてのカクレキリシタン、はじめはやむを得ず隠れキリシタンであったものが、隠れる必要がなくなった時にどうしてきたのか…そんな、言われてみれば至極当然な、しかし大変鋭い疑問に答えてくれる一冊。おわりに、に書かれていたことに、大変共感した。しかし、それもいずれ意味がなくなるかもしれない。カクレキリシタンは、もはや消滅を免れない運命にあるようだ。そしてそれは、もうずっと前から、そう決まっていたのかもしれない、と、思う。 …続きを読む
    Moeko Matsuda
    2022年05月29日
    6人がナイス!しています
  • カクレキリシタンと隠れキリシタンとキリシタンの違いが理解できただけで大収穫。バチカン奇跡調査官を読み、信仰が変化したと知ってはいたが、ここまで仏教的・神道的になっていたとは。現代を生きる信者たちの証言 カクレキリシタンと隠れキリシタンとキリシタンの違いが理解できただけで大収穫。バチカン奇跡調査官を読み、信仰が変化したと知ってはいたが、ここまで仏教的・神道的になっていたとは。現代を生きる信者たちの証言は非常に貴重なのに、信仰が消えていくことを仕方がないと諦めるしかない悲しさが胸に迫る。隠れていた時代は平和ではなく、信者どうしのつながりが重要だったのに、平和で裕福な時代ではそれらが不必要になるという皮肉。カクレキリシタンの枠組みがよく理解できたので、続いて古い時代の信仰、信者について知りたい。 …続きを読む
    spica
    2023年07月18日
    5人がナイス!しています

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著者紹介

宮崎 賢太郎

1950年長崎市生。東京大学文学部卒、同大大学院修士課程中途退学。
カクレキリシタンの信仰世界を実地調査しながら、日本人のキリスト教受容の歴史を研究している。

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