山の音

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年10月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784041061541

山の音

  • 著者 川端 康成
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年10月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
368
ISBN:
9784041061541

ノーベル賞作家が紡ぐ、不朽の傑作

会社社長の尾形信吾は、「山の音」を聞いて以来、死への恐怖に憑りつかれていた――。日本の家の閉塞感と老人の老い、そして死への恐怖を描く。戦後文学の最高峰に位する名作。 会社社長の尾形信吾は、「山の音」を聞いて以来、死への恐怖に憑りつかれていた――。日本の家の閉塞感と老人の老い、そして死への恐怖を描く。戦後文学の最高峰に位する名作。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「山の音」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「自分は誰のしあわせにも役立たなかった」息子と娘がいて、息子夫婦と同居。妻も健在で会社も経営、孫がふたり。なのに晩年にしみじみと感じる思いがそれなんて。息子の嫁より若い、見知らぬ娼婦と眠る幸福になごみ 「自分は誰のしあわせにも役立たなかった」息子と娘がいて、息子夫婦と同居。妻も健在で会社も経営、孫がふたり。なのに晩年にしみじみと感じる思いがそれなんて。息子の嫁より若い、見知らぬ娼婦と眠る幸福になごみ、幸福はこのようにつかの間ではかないものかもしれないとぼんやり思う。なんてもの寂しい晩年だろう。 実の息子と娘、孫が全員すごく嫌な感じで、息子の嫁の菊子だけが愛らしく哀れ。主人公は六十過ぎても女性を顔面の美醜で測っているように思え誰にも共感できない。一帯に戦争の荒んだ余韻も感じさせる、なんとも絶望的な小説。 …続きを読む
    ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
    2018年08月25日
    156人がナイス!しています
  • 60を過ぎた信吾には同居する長男夫婦や、二人の幼い娘を連れて出戻った娘と、心配事が絶えない。ポツポツと友人の訃報も届き老いへの恐怖心も日々募る。しかし若い嫁とのほのかな心の交流に癒される想いもある。そん 60を過ぎた信吾には同居する長男夫婦や、二人の幼い娘を連れて出戻った娘と、心配事が絶えない。ポツポツと友人の訃報も届き老いへの恐怖心も日々募る。しかし若い嫁とのほのかな心の交流に癒される想いもある。そんな彼の日常が、美しい季節描写と共に淡々と語られているだけの話なのに、なぜこんなに面白いんだろう?ずっと小津安二郎さんのモノクロの映画に置き換えて読んでいたような感覚だった。日本には四季があり、折々に美しい花が咲き、季節の行事がある。日本ってなんて美しい国なのだろう。とにかく「美しい」としか形容できない小説。 …続きを読む
    chantal(シャンタール)
    2018年05月27日
    78人がナイス!しています
  • 鎌倉に住む尾形信吾一家の何気ない日常を描きながら、だんだんと家族の間の蟠りが見えてくる。沁み渡るように一人一人の感情が伝わってくる文章に圧倒されました。桜の木から家のなかへ飛びこんで来る蝉、裏山に住む 鎌倉に住む尾形信吾一家の何気ない日常を描きながら、だんだんと家族の間の蟠りが見えてくる。沁み渡るように一人一人の感情が伝わってくる文章に圧倒されました。桜の木から家のなかへ飛びこんで来る蝉、裏山に住む「うちの鳶」、青大将。身近な生き物に注ぐ愛着は我が事のように感じます。驚いたのは家庭内で起きる不始末は全て家長である信吾の責任と本人も妻子も思っていること。娘夫婦の不和も、息子の浮気もどう決着させるかは本来なら信吾が決めること。上手く収め切れないことに時代の趨勢を感じます。時を置いてまた読み返したい作品です。 …続きを読む
    さつき
    2020年11月29日
    77人がナイス!しています

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