幻想の未来

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年08月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784041061329
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幻想の未来

  • 著者 筒井 康隆
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年08月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784041061329

人類の進化の果てで起こる驚愕の事態。鬼才・筒井康隆の放つ預言的短篇集!

あのときは、倒れ伏している私の周囲を、廃墟の幽鬼がとり巻いて歌い踊っていた――。放射能と炭素熱で破壊された大都会。極限状況で出逢った二人は、子をもうけたが。進化しきった人間の未来、生きていくために必要な要素は何か。「だけど俺たちは本能を持ってうまれてきてるんだ。生きて行こうとする本能だ。どんな環境に生まれてきたにしろ、本能を持っている限り種族の繁栄のために尽くすべきじゃないか。本能にしたがって行動をしていさえすれば、われわれは、知らない間にこの世界を改造していることになるんだ」(表題作)ほか、ふたりの印度人、アフリカの血、姉弟、ラッパを吹く弟、衛星一号、ミスター・サンドマン、時の女神、模倣空間、白き恋人の一〇編を収録。解説:山下洋輔。 あのときは、倒れ伏している私の周囲を、廃墟の幽鬼がとり巻いて歌い踊っていた――。放射能と炭素熱で破壊された大都会。極限状況で出逢った二人は、子をもうけたが。進化しきった人間の未来、生きていくために必要な要素は何か。「だけど俺たちは本能を持ってうまれてきてるんだ。生きて行こうとする本能だ。どんな環境に生まれてきたにしろ、本能を持っている限り種族の繁栄のために尽くすべきじゃないか。本能にしたがって行動をしていさえすれば、われわれは、知らない間にこの世界を改造していることになるんだ」(表題作)ほか、ふたりの印度人、アフリカの血、姉弟、ラッパを吹く弟、衛星一号、ミスター・サンドマン、時の女神、模倣空間、白き恋人の一〇編を収録。解説:山下洋輔。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「幻想の未来」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 鬼才ならではのSFと言ったところです。スケールが大きいメタフィクションとも捉えられますね。進化した人間の未来を幻視していますが、下手すると現実になりそうな恐怖をも感じさせます。この作品が40年以上も前に書 鬼才ならではのSFと言ったところです。スケールが大きいメタフィクションとも捉えられますね。進化した人間の未来を幻視していますが、下手すると現実になりそうな恐怖をも感じさせます。この作品が40年以上も前に書かれていたのだと思うと、正直驚きしかありません。表題作がメインという感じで、他の9編はショートショートでしたが、ツツイワールドを凝縮している味わいが何とも言えません。古い作品ながら、新しく感じるのが魅力でしょうか。 …続きを読む
    優希
    2017年09月18日
    101人がナイス!しています
  • 89ページのVの章まで、核戦争後の放射能被害者たちの話を読んでると思ったら、突然、霧が晴れるみたいに何が主人公なのかはっきりわかって、すごい衝撃を受けました! こんなにミステリアスなSFが、何もかも合理的 89ページのVの章まで、核戦争後の放射能被害者たちの話を読んでると思ったら、突然、霧が晴れるみたいに何が主人公なのかはっきりわかって、すごい衝撃を受けました! こんなにミステリアスなSFが、何もかも合理的解釈が可能な話に仕上がっていることに驚きました。謎が解けたあと、ラストの『未来』に胸が熱くなって、読み返してしまったほど。壮大で不思議な魅力の作品です。★5 …続きを読む
    chiru
    2018年03月15日
    85人がナイス!しています
  • 表題作は筒井さんの本気度の高いSFです。核戦争後、人類は死に絶え、過酷な環境を生き抜くため、より環境に適した異形の生物が地上に出現する。この150ページ余りの中編は、これまで余り読んだことの無いジャンルで 表題作は筒井さんの本気度の高いSFです。核戦争後、人類は死に絶え、過酷な環境を生き抜くため、より環境に適した異形の生物が地上に出現する。この150ページ余りの中編は、これまで余り読んだことの無いジャンルで、わずかにSF作家のジェイムズ・ティプトリー・ジュニアや、クトゥルフ神話で有名なラヴクラフトの短編“アウトサイダー”を思い浮かべました。終盤には一行の文章の中で数時間…数日、あるいは数百年の時が流れており、その壮大なスケールに、あくせくした日常が些細な事のように感じられました。お気に入りの作品です。 …続きを読む
    おにく
    2017年10月24日
    31人がナイス!しています

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