インドクリスタル 下

第10回 中央公論文芸賞受賞作

インドクリスタル 下

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年01月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
400
ISBN:
9784041060643
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第10回 中央公論文芸賞受賞作

インドクリスタル 下

  • 著者 篠田 節子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年01月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
400
ISBN:
9784041060643

騙されるな、本物を掴め――。巨大国家インドの光と影に迫る超弩級エンタメ

山峡ドルジェ社長・藤岡は、開発用水晶をインドの村から入手する手筈を整えたが、やがて納品物の質は落ち、すり替えも発生。
現地に飛んで村組織を問いただすも、採掘に関わる人々に死や病など災いが生じていると突き返され、日本流の交渉が全く通じず難儀する。
かつて「生き神」だった少女ロサと再会するが、彼女は藤岡に負の予言を告げるのだった。「ここの水晶は、掘り出す人にも、持ち出す人にも、持っている人にも、良くないことが起こる」
そして更に事態は悪化。ロサは以前雇い主に「邪な種」と称されていたことを藤岡は思い返す。
州の役人により採掘が禁止され、窮地に陥った藤岡は……。


連続死、監禁と凌辱、反政府集団による襲撃…
「処女神」だった少女の運命は。 

とてつもない密度の混沌と耀き
一気読み必至、圧倒的筆力で描く社会派エンタメ超大作!


〈第10回 中央公論文芸賞受賞作〉


解説=温水ゆかり


山峡ドルジェ社長・藤岡は、開発用水晶をインドの村から入手する手筈を整えたが、やがて納品物の質は落ち、すり替えも発生。
現地に飛んで村組織を問いただすも、採掘に関わる人々に死や病など災いが生じていると突き返され、日本流の交渉が全く通じず難儀する。
かつて「生き神」だった少女ロサと再会するが、彼女は藤岡に負の予言を告げるのだった。「ここの水晶は、掘り出す人にも、持ち出す人にも、持っている人にも、良くないことが起こる」
そして更に事態は悪化。ロサは以前雇い主に「邪な種」と称されていたことを藤岡は思い返す。
州の役人により採掘が禁止され、窮地に陥った藤岡は……。


連続死、監禁と凌辱、反政府集団による襲撃…
「処女神」だった少女の運命は。 

とてつもない密度の混沌と耀き
一気読み必至、圧倒的筆力で描く社会派エンタメ超大作!


〈第10回 中央公論文芸賞受賞作〉


解説=温水ゆかり


※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

舞台紹介

藤岡

山峡ドルジェの社長。実は婿養子。惑星探査機用の超高性能水晶振動子の開発のため、その鍵を握る水晶の原石を求めて、インドの村まで出向く。

徳永

山峡ドルジェの取引先で、藤岡の前職場でもある狭間通信科学の社員。デリー近郊の営業所に駐在しており、藤岡のガイド役をつとめる。

サミル・ナヤル

クントゥーニの貴石加工販売業者。

ロサ

使用人兼売春婦として働いていたところを藤岡に助け出された少女。脇腹から足にかけて、大きな傷跡があり、驚異的な記憶力を持つ。

アシシュ・チョードリー

ブバネシュワールにある採掘会社、ビシュヌ・ミネラル社の社長。

ジョン・ドナヒュー

先住民の支援を目的とした国際NGO「サンガ・リサーチ(SR)」に属するイギリス人男性。

ロケス

コドゥリ村の先住民の男。鉱物の目利き。

カメシュワール

コドゥリ村の老地主。水晶の採掘権を持つ。

ラージェンドラ

コドゥリ村の地主・カメシュワールの息子。クントゥーニ近郊のスラムでテレビの販売取り付け業を営む。

マンガル

コドゥリ村の村長。山峡ドルジェの後押しで採掘権を取得し、村の水晶採掘を産業化する。

バゲル

自称芸術家で、州議会議員選挙に立候補する。先住民の工芸家。

おすすめコメント

インドの土俗とグローバル経済が闇の奥で激突する、桁外れのアジアン・ノワールだ!
――高野秀行(ノンフィクション作家)

ヒロイン像が圧巻だ。ラストまで一気読みの傑作である。
――北上次郎(「本の旅人 2015年1月号」書評より)

世界は善悪の二元論では収まらないことを、この小説は強く訴えかけてくる。
――垣根涼介(作家)

この本は、そう遠くはない未来に大勢の日本人が直面するであろう現実を残酷なまでに示す「グローバル・ミステリ」だ。
――石井光太(作家)

インド取材滞在記

デビュー25周年記念作品として、インドを舞台にしたビジネス冒険大作『インドクリスタル』を書き上げた篠田節子さん。意外にもこの本のための取材で初めてインドに足を踏み入れたという篠田さんに、特別に取材旅行記を書き下ろしていただきました。(「本の旅人 2015年1月号」より)


おすすめコメント

インドの土俗とグローバル経済が闇の奥で激突する、桁外れのアジアン・ノワールだ!
――高野秀行(ノンフィクション作家)

ヒロイン像が圧巻だ。ラストまで一気読みの傑作である。
――北上次郎(「本の旅人 2015年1月号」書評より)

世界は善悪の二元論では収まらないことを、この小説は強く訴えかけてくる。
――垣根涼介(作家)

この本は、そう遠くはない未来に大勢の日本人が直面するであろう現実を残酷なまでに示す「グローバル・ミステリ」だ。
――石井光太(作家)


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「インドクリスタル 下」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 物語がすすむにつれ展開が加速する。文化の異なる他国、それも辺境の村落で商売をすることのなんと大変なことか。さらにそこへNGOやウラン問題、武装組織のテロなどが絡まり、物語は単なる水晶採掘のビジネスだけに 物語がすすむにつれ展開が加速する。文化の異なる他国、それも辺境の村落で商売をすることのなんと大変なことか。さらにそこへNGOやウラン問題、武装組織のテロなどが絡まり、物語は単なる水晶採掘のビジネスだけに終わらない。部族の生活や差別を詳細に描き、混沌としたインドの世情をあぶり出す。ロサの大きな瞳が差別の闇をことごとく映し出す。そこに見えるのは日本人には理解し得ない諦念と希望が混在した感情。世界には国の数だけ異なる瞳があるのだろうか。スピード感満点の骨太社会派エンターテイメント作品、面白かった。 …続きを読む
    naoっぴ
    2018年03月18日
    81人がナイス!しています
  • インドという国と水晶を巡るやり取りは、物語の中で10年を越える時が流れている。そんな時間が過ぎてしまったことを感じさせない大作。 いろいろなことが起こりすぎて最後はちょっと疲れちゃいました。 インドという国と水晶を巡るやり取りは、物語の中で10年を越える時が流れている。そんな時間が過ぎてしまったことを感じさせない大作。 いろいろなことが起こりすぎて最後はちょっと疲れちゃいました。
    カブ
    2019年05月01日
    46人がナイス!しています
  • 後半は全く予想もしなかった展開ではあった。ロサの未知なる可能性が花開く成功物語程度に軽く考えていたのだが…。うーむ奥深い。いやあ面白い。インド。「あらためてその広大さと得体の知れなさを思う」…か、なるほ 後半は全く予想もしなかった展開ではあった。ロサの未知なる可能性が花開く成功物語程度に軽く考えていたのだが…。うーむ奥深い。いやあ面白い。インド。「あらためてその広大さと得体の知れなさを思う」…か、なるほどなるほど。何だかこっちまで、藤岡とともにインド・クントゥーニ周辺に何度も足を運び大冒険をしてきたかのような気分である。 …続きを読む
    matsu04
    2019年10月09日
    41人がナイス!しています

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著者紹介

篠田 節子(しのだ せつこ)

1955年東京生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。
97年『ゴサインタン―神の座―』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『夏の災厄』『第4の神話』『ブラックボックス』『長女たち』など多数。

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