異形のものたち

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年11月29日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
248
ISBN:
9784041058619

異形のものたち

  • 著者 小池 真理子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年11月29日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
248
ISBN:
9784041058619

甘く冷たい恐怖に本能が歓ぶ、大人のための幻想怪奇小説集。

母の遺品整理のため、実家に戻った邦彦。安寧とは言えない妻との関係、存命だったときの母と父のこと……思いを巡らせながら、セミの合唱響く農道を歩いていた。
ふと気が付くと、向こうから白い日傘をさした和服姿の女性が歩いてくる。女はその顔に、般若の面をつけていた――。(「面」)

その他、親友とその父親との思い出にひたるうちに驚愕の結末に辿り着く「森の奥の家」、
人生の落ち目にいる女が奇妙な歯科医院に出会う「日影歯科医院」、
病弱で一途な白人女性の繊細な手袋をめぐる「ゾフィーの手袋」、
恩師の法事の帰りに立ち寄った山荘の地下道で、得体の知れない“何か”が蠢く「山荘奇譚」、
怖くも懐かしい鮮やかな幻想「緋色の窓」、の全6篇。

“この世のものではないもの”は、いつも隣り合わせでここにいる。
甘く冷たい戦慄が本能を歓喜させる――大人のための、幻想怪奇小説集。
母の遺品整理のため、実家に戻った邦彦。安寧とは言えない妻との関係、存命だったときの母と父のこと……思いを巡らせながら、セミの合唱響く農道を歩いていた。
ふと気が付くと、向こうから白い日傘をさした和服姿の女性が歩いてくる。女はその顔に、般若の面をつけていた――。(「面」)

その他、親友とその父親との思い出にひたるうちに驚愕の結末に辿り着く「森の奥の家」、
人生の落ち目にいる女が奇妙な歯科医院に出会う「日影歯科医院」、
病弱で一途な白人女性の繊細な手袋をめぐる「ゾフィーの手袋」、
恩師の法事の帰りに立ち寄った山荘の地下道で、得体の知れない“何か”が蠢く「山荘奇譚」、
怖くも懐かしい鮮やかな幻想「緋色の窓」、の全6篇。

“この世のものではないもの”は、いつも隣り合わせでここにいる。
甘く冷たい戦慄が本能を歓喜させる――大人のための、幻想怪奇小説集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「異形のものたち」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 小池真理子が得意とする怪談咄。ホラーというのは当たらないし、似合わない。あくまでも異形をモノガタル短篇が6つ。ホラーとの決定的な違いは、このモノたちの怖さがあくまでもケハイにあることだろう。巻頭の「面 小池真理子が得意とする怪談咄。ホラーというのは当たらないし、似合わない。あくまでも異形をモノガタル短篇が6つ。ホラーとの決定的な違いは、このモノたちの怖さがあくまでもケハイにあることだろう。巻頭の「面」は、結びが大声で語り過ぎるために、このケハイを逆に壊してしまったか。この点では続く「森の奥の家」、「日影歯科医院」、「ゾフィーの手袋」には隙がない。「山荘奇譚」は、影のようなモノが最後に姿を現すが、怖さでは一番か。そして、末尾の「緋色の窓」のロマネスクで物語集が閉じられる。 …続きを読む
    ヴェネツィア
    2024年09月03日
    365人がナイス!しています
  • 小池真理子は、夫婦共々、新作をコンスタントに読み続けている作家です。著者の怪奇譚は、先日の『怪談』に続いて2作目となります。そこはかとない怖さを感じる怪奇短編集、オススメは『日影歯科医院』と『緋色の窓 小池真理子は、夫婦共々、新作をコンスタントに読み続けている作家です。著者の怪奇譚は、先日の『怪談』に続いて2作目となります。そこはかとない怖さを感じる怪奇短編集、オススメは『日影歯科医院』と『緋色の窓』です。 …続きを読む
    starbro
    2017年12月16日
    254人がナイス!しています
  • 私に霊感は無い。この世で一番恐ろしいものは人間だと思っているし、所謂非科学的と言われるものは見たことがない。が、そんな私でもまだまだ家の周りに自然が多く残っていた子供時代、辺りに不思議なほど人影が無く 私に霊感は無い。この世で一番恐ろしいものは人間だと思っているし、所謂非科学的と言われるものは見たことがない。が、そんな私でもまだまだ家の周りに自然が多く残っていた子供時代、辺りに不思議なほど人影が無く、自分を取り巻く全ての音が一瞬消えてしまったかのような、ゾワゾワと総毛立つ"間"を幾度か経験したことがあると、ふと思い出した。あれはもしかして、あの世とこの世を結ぶ道を何かが通った瞬間だったのではないか・・そんな風に思わせる、不思議で奇妙で怖気が立つ6つの物語。各編、主人公たちが体験したゾッとする怪異が、➡続 …続きを読む
    🐾Yoko Omoto🐾
    2018年03月25日
    159人がナイス!しています

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著者紹介

小池 真理子

1952年東京都生まれ。89年「妻の女友達」で日本推理作家協会賞、96年『恋』で直木賞、2013年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞など、受賞歴多数。
本著は幻想怪奇小説集の完全最新作。

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