骨と墓の考古学 大都市江戸の生活と病

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年05月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784044002817
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骨と墓の考古学 大都市江戸の生活と病

  • 著者 谷畑 美帆
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年05月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
256
ISBN:
9784044002817

病死? 事故死? 人柱? ──骨には人生が刻まれている

大都会のビル群の下、眠りつづける無数の骨。考古学者によって掘り起こされた「古人骨」は、かつてこの町に暮らした近世人の姿をいきいきと物語る。町人か侍か。病死か、事故死か、はたまた人柱か。銭や爪、入れ歯など副葬品の意味とは――? けがや流行り病、食事や性生活、衛生状態や老後の暮らしまで、文献に残らない歴史を、科学の力で解き明かす。人骨をみると「わくわくする」という著者が手まねきする、都市古病理学への招待。

*単行本『八百八町に骨が舞う 人骨から解く病気と社会』に加筆、改題し、文庫化したものです。
大都会のビル群の下、眠りつづける無数の骨。考古学者によって掘り起こされた「古人骨」は、かつてこの町に暮らした近世人の姿をいきいきと物語る。町人か侍か。病死か、事故死か、はたまた人柱か。銭や爪、入れ歯など副葬品の意味とは――? けがや流行り病、食事や性生活、衛生状態や老後の暮らしまで、文献に残らない歴史を、科学の力で解き明かす。人骨をみると「わくわくする」という著者が手まねきする、都市古病理学への招待。

*単行本『八百八町に骨が舞う 人骨から解く病気と社会』に加筆、改題し、文庫化したものです。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

  はじめに

第一章 古人骨からみた江戸八百八町

人骨と江戸の町
墓と副葬品

第二章 骨と墓から何がわかるか

将軍の遺体と墓
墓からわかる江戸人の病気
何を食べていたのか
骨病変から考察する

第三章 地方の暮らし

武家の人たち
農村の人たち
江戸時代の日記から
異端とされた人々

第四章 一七、一八世紀の英国とロンドン

遺跡とペスト
遺跡は語る
一八世紀ロンドンの暮らし
地方の生活

第五章 近世都市・江戸

巨大都市、江戸
過密とクリーン
都市病理学の可能性

おわりに──墓のなくなる社会

「骨と墓の考古学 大都市江戸の生活と病」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 江戸時代の古人骨について、どんな場所で、どんなふうに見つかるか実例を挙げるところから始まり、生々しい屍蠟化した遺体や脳みその話しには驚きました。梅毒やハンセン病、くる病などによる骨病変を研究することで 江戸時代の古人骨について、どんな場所で、どんなふうに見つかるか実例を挙げるところから始まり、生々しい屍蠟化した遺体や脳みその話しには驚きました。梅毒やハンセン病、くる病などによる骨病変を研究することで、その都市でどんな病気が流行っていたか、ある程度わかってくること。その結果、住民たちの暮らしぶりも類推できること。興味深いです。また、特殊な亡くなり方をした人に行われる鍋かぶり葬という存在を初めて知りました。縄文人の古人骨にも土器を被っているものがあるとか。後半の江戸とロンドンの対比も分かりやすかったです。 …続きを読む
    さつき
    2018年06月11日
    60人がナイス!しています
  • こりゃ面白い!江戸時代の風俗となれば文献が多数残ってるものの、それを「骨からわかること」で裏付けようとする作者は、骨から病気を読み取り、骨からDNAを採取し、骨から当時の寄生虫までわかってしまう。骨って こりゃ面白い!江戸時代の風俗となれば文献が多数残ってるものの、それを「骨からわかること」で裏付けようとする作者は、骨から病気を読み取り、骨からDNAを採取し、骨から当時の寄生虫までわかってしまう。骨ってこわひ。また、同時代の同規模都市だったロンドンとの比較も面白い。一番の違いは、江戸は肥のリサイクルなどが進み、合理的でエコで衛生的な都市だったということ。冒頭の、井戸に死体が…から始まり、お歯黒は虫歯防止とか、病死の人は鉢かぶり葬だとか、最後まで面白く読めた。 …続きを読む
    鷺@みんさー
    2018年12月02日
    47人がナイス!しています
  • 18年角川ソフィア文庫、単行本は06年吉川弘文館。著者は明大黒曜石研究センター員で、同大文学部兼任講師、古人骨を考古学と人類学の手法で研究しているそう。とはいえ本書内容は江戸とロンドンの17〜18世紀の人骨か 18年角川ソフィア文庫、単行本は06年吉川弘文館。著者は明大黒曜石研究センター員で、同大文学部兼任講師、古人骨を考古学と人類学の手法で研究しているそう。とはいえ本書内容は江戸とロンドンの17〜18世紀の人骨からの考察に限っている。この頃のものですら幼児の骨は殆ど残らないそうで(先の大戦で南冥の地で散華された方々の遺骨は、多湿故に野晒しのものは殆ど残らず、埋葬の分も風化が激しいと聞く)、学問上の限界はありそうだ。それでも増上寺改葬の際の徳川秀忠のように状態が良ければ屍蝋化して髪や爪も残存の場合もあるという。 …続きを読む
    CTC
    2019年09月03日
    8人がナイス!しています

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