鵺

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2018年03月23日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784041049099

  • 著者 三田 完
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2018年03月23日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
256
ISBN:
9784041049099

陸軍少将で俳人の父、かつて女優だった愛人。演出家がたぐり寄せた怪異とは

「鵺王」。陸軍少将でありながら「ホトトギス」の俳人であった亡父の俳号だ。
自らも年老い、父に思いを馳せる演出家・充彦のもとに、四十歳年下の女から一本の電話が入る。いい加減、子どもを認知してほしい――。作家としても一線で活躍を続ける充彦だが、私生活は修羅の連続だった。最初の結婚が破談になった折、女優・弥勒黒美とのありもしない醜聞で放送局を退職に追い込まれた。愛人を同い年の演出家に奪われ、その娘しぐれを奪い返し、彼女との間に子を為した。心休まる時のない人生だったが、因縁の女優・黒美と句会で再会したことで、充彦の晩年に思わぬ変化が訪れる。女や父、芝居に小説を語り合い、和解したかに思ったのも束の間、黒美から充彦に宛て軍用トランクが送られてくる。中にあったのは父の字で〈尼港事件〉と書かれた封筒だった――。戦時下の外地で、父は高浜虚子の師事を仰いでいたのだろうか。時空を超え、忌まわしき過去の扉が開いてゆく。久世光彦を髣髴とさせる官能と怪奇、幻想。醜聞の果てに男が見た真実とは。
「鵺王」。陸軍少将でありながら「ホトトギス」の俳人であった亡父の俳号だ。
自らも年老い、父に思いを馳せる演出家・充彦のもとに、四十歳年下の女から一本の電話が入る。いい加減、子どもを認知してほしい――。作家としても一線で活躍を続ける充彦だが、私生活は修羅の連続だった。最初の結婚が破談になった折、女優・弥勒黒美とのありもしない醜聞で放送局を退職に追い込まれた。愛人を同い年の演出家に奪われ、その娘しぐれを奪い返し、彼女との間に子を為した。心休まる時のない人生だったが、因縁の女優・黒美と句会で再会したことで、充彦の晩年に思わぬ変化が訪れる。女や父、芝居に小説を語り合い、和解したかに思ったのも束の間、黒美から充彦に宛て軍用トランクが送られてくる。中にあったのは父の字で〈尼港事件〉と書かれた封筒だった――。戦時下の外地で、父は高浜虚子の師事を仰いでいたのだろうか。時空を超え、忌まわしき過去の扉が開いてゆく。久世光彦を髣髴とさせる官能と怪奇、幻想。醜聞の果てに男が見た真実とは。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「鵺」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 読後モヤっとした感じが拭えないのは具体的なモデルをその妻の言葉で強調した本の帯を見たせいだと思う。販売戦略なのだろうがリアルな人物が頭に浮かび、無理やり他人のスキャンダラスな人生の深部を開示され、けれ 読後モヤっとした感じが拭えないのは具体的なモデルをその妻の言葉で強調した本の帯を見たせいだと思う。販売戦略なのだろうがリアルな人物が頭に浮かび、無理やり他人のスキャンダラスな人生の深部を開示され、けれどそのまま目をそらせなくなった自分への嫌悪感のようなものまで感じるはめになった。つまりぐいぐい読ませる筆力なんだと思う。だからこそ物語自体が持つ世界観への没入を帯に酷く邪魔されて残念。読後はなんだか手元に置くのが嫌ですぐに手放してしまった。これから読まれる方は他の情報を遮断すると楽しめると思います。 …続きを読む
    さゆ
    2018年04月18日
    27人がナイス!しています
  • タイトルからミステリアスな内容かと勝手に思ってしまった。ややこしい名前が多いし、途中で飽いてきて挫折しそうになりましたが、何とか最後まで読み切りました。けど結局何やったんたろ。夜も遅いしもう寝よう。 タイトルからミステリアスな内容かと勝手に思ってしまった。ややこしい名前が多いし、途中で飽いてきて挫折しそうになりましたが、何とか最後まで読み切りました。けど結局何やったんたろ。夜も遅いしもう寝よう。
    keith
    2018年06月07日
    25人がナイス!しています
  • 読み終えてハッと夢から醒めたような感覚が心地良かった。老演出家・護摩堂充彦の現在と過去の日々、そして彼と父親の関係という話なのだが、熟れた文章で紡がれた味わい深い小説にスッと取り込まれた。人はきれいな 読み終えてハッと夢から醒めたような感覚が心地良かった。老演出家・護摩堂充彦の現在と過去の日々、そして彼と父親の関係という話なのだが、熟れた文章で紡がれた味わい深い小説にスッと取り込まれた。人はきれいな一面ばかりを持つわけではない。それゆえに家族のありのままの姿を知る事は、ある意味もっとも怖い事かもしれない。だが主人公は父親との折り合いをつけるべく、鵺の正体に向け一歩踏み込む。その先にあったのは・・。眠さんとの趣のあるやり取りが印象的。彼にも実在モデルがいたのだろうか。あと宇野亞喜良さんの表紙絵が堪らない。 …続きを読む
    buchipanda3
    2018年06月10日
    22人がナイス!しています

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