微睡みの海

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2016年09月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
320
ISBN:
9784041043349
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微睡みの海

  • 著者 熊谷 達也
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2016年09月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
320
ISBN:
9784041043349

身を焦がすような激しい恋でなくていい。微睡むような穏やかな時間がほしい

2010年春、東北の港町・仙河海(せんがうみ)市の美術館で働く笑子は、ぼんやりとした平穏な日常を送っていた。副館長の菅原との情事だけが、日常のエッセンスだった。しかしある日、昔勤務していた中学校の教え子、祐樹との再会がそれを許さなかった。年の離れた二人の男性との激しい性愛に堕ちていく笑子。狭い町の中で、息苦しい日々が過ぎていき、やがて「運命の日」がやってくるーー。
東北在住の直木賞作家が描く2010‐2011、北の港町。3・11を目前に、生命を燃やし求め合う男女三人、肉体の純愛小説。
2010年春、東北の港町・仙河海(せんがうみ)市の美術館で働く笑子は、ぼんやりとした平穏な日常を送っていた。副館長の菅原との情事だけが、日常のエッセンスだった。しかしある日、昔勤務していた中学校の教え子、祐樹との再会がそれを許さなかった。年の離れた二人の男性との激しい性愛に堕ちていく笑子。狭い町の中で、息苦しい日々が過ぎていき、やがて「運命の日」がやってくるーー。
東北在住の直木賞作家が描く2010‐2011、北の港町。3・11を目前に、生命を燃やし求め合う男女三人、肉体の純愛小説。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「微睡みの海」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ★★★☆☆ 心持ち怪しげなカバーデザインだったので、これ熊谷せんせーのだよね?と、ちょっとびっくりしたんですが、内容もびっくり。最近の作品舞台になっている仙河海市ではあるんですが、今までの作風にプラスして、 ★★★☆☆ 心持ち怪しげなカバーデザインだったので、これ熊谷せんせーのだよね?と、ちょっとびっくりしたんですが、内容もびっくり。最近の作品舞台になっている仙河海市ではあるんですが、今までの作風にプラスして、えー?こんな描写を熊谷先生がしてしまっていいの?みたいな感じでドキっとしてしまう部分がちらほら。ここは昼間っから皆さんにコメント出来ません。とかなんとか色々ありながら結局はやはり3.11モチーフを忘れずに入れてます。人って喉元過ぎれば何とかほにゃららじゃないですか。あんな悲惨な出来事が起こったのに。。 …続きを読む
    相田うえお
    2016年10月08日
    166人がナイス!しています
  • 35歳の独身女性の激しい恋…ということで読んだ。「二兎追う者は一兎も得ず」の諺があるが、笑子の不倫の恋と年下の青年二人との恋の行方が愉しみだ。まず、読みづらい文体に手こずった。話の途中で度々脱線する。昔 35歳の独身女性の激しい恋…ということで読んだ。「二兎追う者は一兎も得ず」の諺があるが、笑子の不倫の恋と年下の青年二人との恋の行方が愉しみだ。まず、読みづらい文体に手こずった。話の途中で度々脱線する。昔を回顧して腰を折られてしまうのだ。根幹の恋ストーリーが良く描かれているだけに残念だ。笑子の男を手玉に取るSキャラの面白さ、仕事ができる女の複雑な胸中―抑えきれない性への渇望、昂揚感、満足感、その反面相手の家庭を壊すことへの罪悪感、自己嫌悪が重複して面白い。でもこの笑子、同性は拒否するだろう…とふっと思う。 …続きを読む
    じいじ
    2017年07月14日
    102人がナイス!しています
  • かつての教師貴之と、かつての教え子祐樹との間で微睡む笑子。恋に身を焦がすこと、突き放すこと。支配すること、支配されること。奪うこと、与えること。生命の輝きに身体を震わせること、死への扉の奥を覗かずには かつての教師貴之と、かつての教え子祐樹との間で微睡む笑子。恋に身を焦がすこと、突き放すこと。支配すること、支配されること。奪うこと、与えること。生命の輝きに身体を震わせること、死への扉の奥を覗かずにはいられないこと。過去と現在。海の満ち干きのように笑子の中を流れる時は、3・11のあの海に向かっていく。人々が重ねる日常の傍にあった微睡みの海を、あの日狂った波がのみ込んだ。明るい終わりに、かえって沈痛な思いが深まる。「すべてが破壊されても消せないものがあるとわたしは信じている」消せるものなど、何もないだろう。 …続きを読む
    しいたけ
    2016年10月11日
    89人がナイス!しています

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