- 著者 氏家 幹人
- 定価: 968円 (本体880円+税)
- 発売日:
- 2016年06月18日
- 判型:
- 文庫判
- ページ数:
- 288
- ISBN:
- 9784044001339
増補版 江戸藩邸物語 戦場から街角へ
- 著者 氏家 幹人
- 定価: 968円 (本体880円+税)
- 発売日:
- 2016年06月18日
- 判型:
- 文庫判
- ページ数:
- 288
- ISBN:
- 9784044001339
武士社会の新ルールは紛争回避!? 17世紀・江戸藩邸日記にみる文明化
戦乱の世から「徳川の平和」へ。十七世紀後半、幕府や他藩との関係に神経をとがらせる江戸藩邸では、武力
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※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
もくじ
【目次】
◆武士としては
十四歳の自刃/殉死御禁断/堪忍の代償/“柔弱”の罪/噂が武士を襲うとき/危険と困惑の日々/『武士としては』/ある日突然の武士道
◆〈職場〉の作法
二つの風潮/遅刻・欠勤規定/時間厳守の作法/遅すぎた目覚め/勇気をもって目を覚ませ/出勤拒否/しぐさの作法違い/不念と不服従/様と殿/上司の重さ/禁酒の誓約/去りゆく者たち/若き武士たちにおくる言葉
◆路上の平和
報復の街角/喧嘩両成敗法を超えて/道の正しい歩き方/鞘当/一触即発の路上/供割・供先切/平和の徹底/水撒きの作法
◆駆け込む者たち
招かれざる訪問者/駆け込む人々/文芸作品にみえる駆け込み/駆け込みを囲う法/囲わない風潮の拡がり/“騙り”の流行/仕官希望者の来訪/哀願と謝絶の作法/“たかり浪人”対策/駆け出る人々
◆火事と生類をめぐる政治
“敵は火事なり”/火災通報の音色/藩邸空間の自律性/揺らぐ自律性/藩邸内の猪狩り/狐憑き/生類憐みの波紋/過敏な対応
◆小姓と草履取り
噂の二人/美少年の愛翫/御物あがり/前髪老人/美しさの強制/隔離される身体/恋の制裁/少年と草履取り/前髪の黄昏
◆死の領域
助命/おさん、茂兵衛の場合/法衣のサンクチュアリ/「法」のせめぎあい/捨てられる屍/漂う屍/河鍋暁斎のみたもの/土左衛門伝吉/死体処理の悩み/死から遠ざかる武士/試し斬りの専業化
◆見いだされた老い
天野長重の略歴/テーマとしての健康/性の自己規制/七十歳以上定年制/六十歳の壁/老いの翳/幼少への眼差し/女と妻/家政の眼/八十五歳の円寂
◆増補 「『守山日記』にみる“かぶき”終焉の時代像(抄)」
◆武士としては
十四歳の自刃/殉死御禁断/堪忍の代償/“柔弱”の罪/噂が武士を襲うとき/危険と困惑の日々/『武士としては』/ある日突然の武士道
◆〈職場〉の作法
二つの風潮/遅刻・欠勤規定/時間厳守の作法/遅すぎた目覚め/勇気をもって目を覚ませ/出勤拒否/しぐさの作法違い/不念と不服従/様と殿/上司の重さ/禁酒の誓約/去りゆく者たち/若き武士たちにおくる言葉
◆路上の平和
報復の街角/喧嘩両成敗法を超えて/道の正しい歩き方/鞘当/一触即発の路上/供割・供先切/平和の徹底/水撒きの作法
◆駆け込む者たち
招かれざる訪問者/駆け込む人々/文芸作品にみえる駆け込み/駆け込みを囲う法/囲わない風潮の拡がり/“騙り”の流行/仕官希望者の来訪/哀願と謝絶の作法/“たかり浪人”対策/駆け出る人々
◆火事と生類をめぐる政治
“敵は火事なり”/火災通報の音色/藩邸空間の自律性/揺らぐ自律性/藩邸内の猪狩り/狐憑き/生類憐みの波紋/過敏な対応
◆小姓と草履取り
噂の二人/美少年の愛翫/御物あがり/前髪老人/美しさの強制/隔離される身体/恋の制裁/少年と草履取り/前髪の黄昏
◆死の領域
助命/おさん、茂兵衛の場合/法衣のサンクチュアリ/「法」のせめぎあい/捨てられる屍/漂う屍/河鍋暁斎のみたもの/土左衛門伝吉/死体処理の悩み/死から遠ざかる武士/試し斬りの専業化
◆見いだされた老い
天野長重の略歴/テーマとしての健康/性の自己規制/七十歳以上定年制/六十歳の壁/老いの翳/幼少への眼差し/女と妻/家政の眼/八十五歳の円寂
◆増補 「『守山日記』にみる“かぶき”終焉の時代像(抄)」
「増補版 江戸藩邸物語 戦場から街角へ」感想・レビュー
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江戸時代、藩邸日記にみる武士社会の変遷について論じられた一冊。葉隠などに見受けられる武士の精神と現実との間で、右往左往する人々の姿が浮かび上がる。藩のあり方がそのまま現代の会社の縮図のようにも思えて興 …続きを読む2016年07月01日12人がナイス!しています
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江戸前期後半、大名屋敷という不可侵空間が公儀権力から侵犯される時期。言葉は乱暴ですが、真の江戸時代とは寛文年間に始まるのではないか。さらに並行して、時代の転換点に生きた武士たちの個人史が、挿話を超えた …続きを読む2016年11月28日2人がナイス!しています
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(備忘録)P178「また小姓は宿下りの際、本丸から外に出たら編笠をかぶれというのも、つまりは姿を見せるなということだから、やはり“隔離”策の一つと考えてさしつかえないし、『小性共大小にかぎらず道中にて笠、ふ …続きを読む2017年07月09日1人がナイス!しています