- 著者 竹内 整一
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2015年12月25日
- 判型:
- 文庫判
- 商品形態:
- 文庫
- ページ数:
- 288
- ISBN:
- 9784044000028
ありてなければ 「無常」の日本精神史
- 著者 竹内 整一
- 定価: 円 (本体 円+税)
- 発売日:
- 2015年12月25日
- 判型:
- 文庫判
- 商品形態:
- 文庫
- ページ数:
- 288
- ISBN:
- 9784044000028
「無」と「有」のあわいに 私たちは生きている。
「世の中は夢か現か現とも夢とも知らずありてなければ」(古今和歌集)。いま、たしかに「ある」が、それは同時に、いつか「なくなる」、あるいはもともとは「なかった」ーー。夢と現のあわいに生きる我々は、そのみずからの「はかなさ」にどう向き合い、超えていくのか。「はかなさ」を巡る、無常の精神史をたどる。平凡社刊『「はかなさ」と日本人』に大幅加筆。
※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
もくじ
はじめに
I 現代日本人の無常感
1 「はかない」気分
2 「はか‐ない」とは
3 「はかなさ(儚さ)」としての無常感
4 「はかなさ」の向こう側
II「夢の外へ」
1 「浅き夢みじ」──「いろは歌」の決意
2 地獄・極楽とは何か──『往生要集』のしかけ
3 「どうせ」の論理──『古今和歌集』の眼差し
4 死に急ぎの思想──『一言芳談』のラディカリズム
5 「いかでかはこの世のことを思ひすつべき」──和泉式部のためらい
6 「閑居の気味」の位置──『方丈記』の自省のあり方
7 「ゆくへも知らぬわが思ひかな」──西行のふたつの「夢」
III 「夢の内へ」
1 「妄執」のゆくえ──謡曲の鎮魂
2 「一期は夢よ ただ狂へ」──『閑吟集』の狂と情
3 「忍恋」と「無二無三」──『葉隠』のエロティシズム
4 「色に焦がれて死なうなら」──近松の「心中」論
IV 「夢と現のあわいへ」
1 「ありがたき不思議」──『徒然草』の存在理解
2 「夢と現のあわい」の美意識・倫理──「幽玄」「やさし」
3 「俗の外に道なし」──伊藤仁斎の日常への目覚め
V ふたたび、現代日本の無常感
1 「人間の安心」論──近代日本の「無」の思想
芥子粒ほどの存在──志賀直哉
2 「夢よりも深い覚醒」──見田宗介の「鮮烈ないとおしさへの感覚」
3 「花びらは散る 花は散らない」──「色即是空、空即是色」の論理
4 「はかなさ」の感受性の現代的意味──ゆたかな有限性へ
おわりに
解説 西岡文彦
引用文献・参考文献
I 現代日本人の無常感
1 「はかない」気分
2 「はか‐ない」とは
3 「はかなさ(儚さ)」としての無常感
4 「はかなさ」の向こう側
II「夢の外へ」
1 「浅き夢みじ」──「いろは歌」の決意
2 地獄・極楽とは何か──『往生要集』のしかけ
3 「どうせ」の論理──『古今和歌集』の眼差し
4 死に急ぎの思想──『一言芳談』のラディカリズム
5 「いかでかはこの世のことを思ひすつべき」──和泉式部のためらい
6 「閑居の気味」の位置──『方丈記』の自省のあり方
7 「ゆくへも知らぬわが思ひかな」──西行のふたつの「夢」
III 「夢の内へ」
1 「妄執」のゆくえ──謡曲の鎮魂
2 「一期は夢よ ただ狂へ」──『閑吟集』の狂と情
3 「忍恋」と「無二無三」──『葉隠』のエロティシズム
4 「色に焦がれて死なうなら」──近松の「心中」論
IV 「夢と現のあわいへ」
1 「ありがたき不思議」──『徒然草』の存在理解
2 「夢と現のあわい」の美意識・倫理──「幽玄」「やさし」
3 「俗の外に道なし」──伊藤仁斎の日常への目覚め
V ふたたび、現代日本の無常感
1 「人間の安心」論──近代日本の「無」の思想
芥子粒ほどの存在──志賀直哉
2 「夢よりも深い覚醒」──見田宗介の「鮮烈ないとおしさへの感覚」
3 「花びらは散る 花は散らない」──「色即是空、空即是色」の論理
4 「はかなさ」の感受性の現代的意味──ゆたかな有限性へ
おわりに
解説 西岡文彦
引用文献・参考文献
「ありてなければ 「無常」の日本精神史」感想・レビュー
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「ありてなければ(あるけれどないので)」という無常の「はかなさ」の向こう側のあり方を①夢の外へ(極楽浄土など彼岸への憧憬)、②夢の内へ(葉隠の死狂いなど此岸への没入)、③夢と現のあわいへ(徒然草や本書な …続きを読む2021年12月10日10人がナイス!しています
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「遠い遠い祖先からの遺伝的記憶」とされる「無常」。生きている今を夢と感じ、そしてどうする?「夢の外へ」向かうのは「欣求浄土」、「夢の内」に留まる、というかのめりこめば、「一期は夢よただ狂え(閑吟集)」 …続きを読む2019年12月19日8人がナイス!しています
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現代日本における「無常観」を入り口にした、ひとつの日本思想史に関するエッセイ。いわゆる原典にあたるような生の文章を多数引用して論じているのが特徴。2023年04月29日2人がナイス!しています