二階の王

第22回 日本ホラー小説大賞 優秀賞

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2015年10月30日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
368
ISBN:
9784041035573

第22回 日本ホラー小説大賞 優秀賞

二階の王

  • 著者 名梁 和泉
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2015年10月30日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
368
ISBN:
9784041035573

選考委員(綾辻行人、貴志祐介、宮部みゆき)も驚嘆のホラー大賞優秀賞作品

【第22回日本ホラー小説大賞 優秀賞受賞作】
30歳過ぎのひきこもりの兄を抱える妹の苦悩の日常と、世界の命運を握る〈悪因〉を探索する特殊能力者たちの大闘争が見事に融合する、空前のスケールのスペクタクル・ホラー!

選考委員も驚嘆!
===
破天荒な大風呂敷が広げられる。総合的な筆力では今回の候補作中、一頭地を抜いていると感じた ――綾辻行人
『悪因研』の活動が、すべて○○であったとしたら、かなり怖いサイコホラー。違った楽しみ方もさせてもらった ――貴志祐介
邪神との闘いという王道のモチーフに果敢に挑んだ力作。読了後、確かにタイトルはこれしかないと、しみじみ納得 ――宮部みゆき
===

 東京郊外で両親と暮らす八州朋子には、大きな悩みがあった。30歳を過ぎた兄が二階の自室にこもり、家族にも姿を見せない生活が何年も続いているのだ。職場で知り合った男・加東に心惹かれる朋子だが、兄のことは話せずにいた。
 そのころ、元警察官の仰木と6人の男女たちは、考古学者・砂原が遺した予言を元に『悪因研』を名乗り〈悪因〉の探索を続けていた。〈悪因〉は人々を邪悪な存在〈悪果〉に変えて破滅をもたらす。6人は五感で〈悪果〉を識別する能力を持つ者たちだった。
 〈悪果〉を嗅ぎ分ける男・掛井は、同じショッピングモールで働く朋子への想いを募らせている。そして、掛井の仲間・卓美がある症状を発症し……。

===
クトゥルー神話を思わせる魅力的な異形描写や、「世界の命運を握る存在」という大掛かりな題材。
それらと不思議にも共存する、「ひきこもり」という現代社会的なテーマ。
日常感覚に立脚し共感性の高い、女性主人公ほか登場人物の心情描写のバランスにも注目の作品。
===

装画=藤田新策
【第22回日本ホラー小説大賞 優秀賞受賞作】
30歳過ぎのひきこもりの兄を抱える妹の苦悩の日常と、世界の命運を握る〈悪因〉を探索する特殊能力者たちの大闘争が見事に融合する、空前のスケールのスペクタクル・ホラー!

選考委員も驚嘆!
===
破天荒な大風呂敷が広げられる。総合的な筆力では今回の候補作中、一頭地を抜いていると感じた ――綾辻行人
『悪因研』の活動が、すべて○○であったとしたら、かなり怖いサイコホラー。違った楽しみ方もさせてもらった ――貴志祐介
邪神との闘いという王道のモチーフに果敢に挑んだ力作。読了後、確かにタイトルはこれしかないと、しみじみ納得 ――宮部みゆき
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 東京郊外で両親と暮らす八州朋子には、大きな悩みがあった。30歳を過ぎた兄が二階の自室にこもり、家族にも姿を見せない生活が何年も続いているのだ。職場で知り合った男・加東に心惹かれる朋子だが、兄のことは話せずにいた。
 そのころ、元警察官の仰木と6人の男女たちは、考古学者・砂原が遺した予言を元に『悪因研』を名乗り〈悪因〉の探索を続けていた。〈悪因〉は人々を邪悪な存在〈悪果〉に変えて破滅をもたらす。6人は五感で〈悪果〉を識別する能力を持つ者たちだった。
 〈悪果〉を嗅ぎ分ける男・掛井は、同じショッピングモールで働く朋子への想いを募らせている。そして、掛井の仲間・卓美がある症状を発症し……。

===
クトゥルー神話を思わせる魅力的な異形描写や、「世界の命運を握る存在」という大掛かりな題材。
それらと不思議にも共存する、「ひきこもり」という現代社会的なテーマ。
日常感覚に立脚し共感性の高い、女性主人公ほか登場人物の心情描写のバランスにも注目の作品。
===

装画=藤田新策

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「二階の王」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 序章から、ひきこもり少年の繊細なやり取りと、世に破壊と渾沌をもたらす存在〈悪因〉が人の姿を借りて現れる〈悪果〉なんて伝承並べたら一気に引き込まれること必至!なるほど、その〈王〉が蔓延る安全な場所が二階 序章から、ひきこもり少年の繊細なやり取りと、世に破壊と渾沌をもたらす存在〈悪因〉が人の姿を借りて現れる〈悪果〉なんて伝承並べたら一気に引き込まれること必至!なるほど、その〈王〉が蔓延る安全な場所が二階。主人公が持つ嗅覚の描写を顕著に、五感から悪果の存在を感知するという設定が面白い。引きこもり故に持つ特殊能力から、普通の人達が感じ得ない物が判るという恐怖はなかなか上手い。中盤での〈従者〉の出現から様々に入り組んで盛り上がるだけに、こじんまりとした終盤が少しあっけない。『悪魔を憐れむ歌』の歌詞ありきなのかな… …続きを読む
    nobby
    2018年09月27日
    109人がナイス!しています
  • 大変面白く読んだ。ひきこもりの兄の存在に苦しむ妹の独白で始まったと思ったら、民家の2階の一室が実は、世界の存亡に深く関わっていたという驚き。終盤、おぞましい障気を拡散させていたものの意外さとか、兄の正 大変面白く読んだ。ひきこもりの兄の存在に苦しむ妹の独白で始まったと思ったら、民家の2階の一室が実は、世界の存亡に深く関わっていたという驚き。終盤、おぞましい障気を拡散させていたものの意外さとか、兄の正体に二重に驚かされたりとか、最後まで飽きる事がなかった。ずっと気になっていたのは、これが全て自らを「探索者」と自覚する者達の妄想だったら?という事。そうなるとさらに怖い。 …続きを読む
    みっちゃん
    2016年03月15日
    108人がナイス!しています
  • ショッピングモールのアルバイト店員・朋子には、自宅の二階に引きこもったままの兄が居る。並行して語られる悪因研の活動、引きこもりの兄とどうつながっていくのか、先が気になって一気に読めました。二階の王とは ショッピングモールのアルバイト店員・朋子には、自宅の二階に引きこもったままの兄が居る。並行して語られる悪因研の活動、引きこもりの兄とどうつながっていくのか、先が気になって一気に読めました。二階の王とは、いったい何だったのか。ラストがちょっとあっさりとして、怖さはちょっとトーンダウンしたけれど、これがデビュー作ということなので、楽しみに作品を待ちたい作家さんですね。 …続きを読む
    ゆみねこ
    2017年06月09日
    76人がナイス!しています

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