増補版 時刻表昭和史

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2015年04月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
338
ISBN:
9784044094829
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増補版 時刻表昭和史

  • 著者 宮脇 俊三
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2015年04月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
338
ISBN:
9784044094829

鉄道紀行の第一人者が綴る、不朽の体験的昭和史

二銭の切符を買い、初めて子ども同士で山手線に乗ったのは小学一年生のときのこと。二・二六事件の朝も、いつものように電車を乗り継いで小学校に通い、「不急不要の旅行」が禁止された戦時下にも、父や級友と旅に出かけていた私は、終戦の日も敗戦後の混乱期も、時刻表通りに走る汽車や電車に乗り、車窓風景に見入っていた――激動の昭和と家族の風景、自らの青春の日々を、時刻表を通して振り返る不朽の体験的昭和史。 二銭の切符を買い、初めて子ども同士で山手線に乗ったのは小学一年生のときのこと。二・二六事件の朝も、いつものように電車を乗り継いで小学校に通い、「不急不要の旅行」が禁止された戦時下にも、父や級友と旅に出かけていた私は、終戦の日も敗戦後の混乱期も、時刻表通りに走る汽車や電車に乗り、車窓風景に見入っていた――激動の昭和と家族の風景、自らの青春の日々を、時刻表を通して振り返る不朽の体験的昭和史。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「増補版 時刻表昭和史」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 4分の3ほど読み進めたところで、終戦の日のエピソード。突然そこで「あとがき」になって1980年版は終わる。著者にとって「昭和史」とは終戦の日まで、だったのだ。裕福な家庭に育った宮脇少年の日々が、戦争の影と 4分の3ほど読み進めたところで、終戦の日のエピソード。突然そこで「あとがき」になって1980年版は終わる。著者にとって「昭和史」とは終戦の日まで、だったのだ。裕福な家庭に育った宮脇少年の日々が、戦争の影とともに、坂を下るように過ぎていく。しかし著者はつねに「乗り鉄」であり続ける。後半、俄然お父さんが前面に出てくるが、ありがちなドラマはなく、淡々と、ともに時代を歩む親族としての関係が好ましく思える。広瀬正「マイナス・ゼロ」のような昭和戦前の描写が貴重だ。もちろん「あとがき」のあとの終戦直後の汽車事情も。 …続きを読む
    へくとぱすかる
    2018年12月15日
    48人がナイス!しています
  • 戦前から終戦直後、鉄道の時刻表と宮脇さんの旅を通じて昭和史が語られる一冊。何と言っても終戦の日の話が心に残ります。「昭和20年8月15日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに 戦前から終戦直後、鉄道の時刻表と宮脇さんの旅を通じて昭和史が語られる一冊。何と言っても終戦の日の話が心に残ります。「昭和20年8月15日正午という、予告された歴史的時刻を無視して、日本の汽車は時刻表通りに走っていたのである。」日本の鉄道らしさが表れた感。父親が国会議員という家庭に生まれ育ったとはいえ、戦中や終戦直後も汽車旅に出ていた宮脇さんは筋金入りの「乗り鉄」。戦前急行列車に乗った際、列車に連結された食堂車に行きたいのに、母親が弁当を用意している事に残念な気持ちになっていた俊三少年の姿が微笑ましい。 …続きを読む
    piro
    2024年11月24日
    33人がナイス!しています
  • 宮脇俊三は私の好きな旅行作家。『時刻表2万キロ』が広く親しまれているが、個人的にはこの『時刻表昭和史』が最高傑作と思っている。鉄道旅行を通して戦前・戦中の緊迫した空気感がまざまざと伝わってくる。「乗り 宮脇俊三は私の好きな旅行作家。『時刻表2万キロ』が広く親しまれているが、個人的にはこの『時刻表昭和史』が最高傑作と思っている。鉄道旅行を通して戦前・戦中の緊迫した空気感がまざまざと伝わってくる。「乗り鉄」の本領発揮というだけでなく、歴史書ではわかりにくい戦前・戦中のナマの雰囲気を伝える貴重な記録として、末永く読みつがれてほしい一冊。 …続きを読む
    syota
    1970年01月01日
    13人がナイス!しています

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