江戸の高利貸

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2017年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
240
ISBN:
9784044000714
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江戸の高利貸

  • 著者 北原 進
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2017年07月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
240
ISBN:
9784044000714

「札差」なくして、お江戸なし。粋や通の文化を生んだ金貸商人の実態とは。

蔵米取の旗本・御家人1万数千人を相手に、俸禄米を対象とする高利貸金融をわずか百人ほどで独占した札差。金を貸した恩を利用し、返済不能にして証文を書き替えさせ、最後の月はひと月分二重取りまでして莫大な利益を得ていた。しかし、幕府の基盤を揺るがすこのシステムは永くは続かなかった。高利貸の成立と繁栄、武士の困窮と借金棒引きの歴史を丁寧に解説。粋や通の文化を生んだ札差から、知られざる江戸の姿を描き出す。 蔵米取の旗本・御家人1万数千人を相手に、俸禄米を対象とする高利貸金融をわずか百人ほどで独占した札差。金を貸した恩を利用し、返済不能にして証文を書き替えさせ、最後の月はひと月分二重取りまでして莫大な利益を得ていた。しかし、幕府の基盤を揺るがすこのシステムは永くは続かなかった。高利貸の成立と繁栄、武士の困窮と借金棒引きの歴史を丁寧に解説。粋や通の文化を生んだ札差から、知られざる江戸の姿を描き出す。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

ニッポン高利貸資本論
 現代の高利貸
 江戸の高利貸

札差の登場
 蔵米取と札差
 蔵宿師VS対談方

十八大通
 幕府の札差援助
 御蔵前馬鹿物語
 堕落する旗本・御家人

棄捐令
 借金帳消しの画策
 棄捐令発布

文化・文政の繁栄と天保改革
 札差株の下落
 化政期の札差文化
 天保の札差改革

維新、そして滅亡
 蔵米取の消滅と札差業
 
江戸札差一覧

あとがき

『江戸の高利貸』を語る


「江戸の高利貸」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 札差は旗本御家人の禄米の売却代理人である。旗本御家人の生活が苦しくなると、札差は将来の禄米を担保に金を貸し出した。旗本御家人は借金漬けになり、禄米は借金の返済で消える状況になった。棄捐令は借金漬けも旗 札差は旗本御家人の禄米の売却代理人である。旗本御家人の生活が苦しくなると、札差は将来の禄米を担保に金を貸し出した。旗本御家人は借金漬けになり、禄米は借金の返済で消える状況になった。棄捐令は借金漬けも旗本御家人の救済を意図した。しかし、これは目の前の借金問題を何とかしようということしか考えない近視眼的な政策である。以後の札差は貸し渋りをすることで、逆に旗本御家人は資金繰りに困ることになった。 …続きを読む
    だまし売りNo
    2021年11月24日
    22人がナイス!しています
  • 俸禄米の現物支給を原則とする膨大な官僚群は、年一度の収入により家計を安定して維持することは不可能である。そのため必要不可欠なシステムとして、元来米穀商であった商人に、その収入の運用を依頼することとなる 俸禄米の現物支給を原則とする膨大な官僚群は、年一度の収入により家計を安定して維持することは不可能である。そのため必要不可欠なシステムとして、元来米穀商であった商人に、その収入の運用を依頼することとなる。これが札差業である。次第に拡大する現金経済は、本来札差業務外である依頼主への貸付行為を促し、これが増大した結果札差は繁栄を迎える。此処に十八大通と呼ばれる奢侈と乱脈な消費活動の主が生ずる所以がある。農業を中心とする閉塞経済では資本は投資の拡大よりも消費に向く。彼らを幕政に寄生する者と一概に非難できないのだ。 …続きを読む
    bapaksejahtera
    2021年10月11日
    7人がナイス!しています

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