翼に息吹を

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2014年07月25日
判型:
文庫判
ページ数:
352
ISBN:
9784041019559
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翼に息吹を

  • 著者 熊谷 達也
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2014年07月25日
判型:
文庫判
ページ数:
352
ISBN:
9784041019559

愚直な整備士が向き合う特攻の真実を描く新しい戦争青春文学。

1945年知覧特攻基地。死地に赴く若き特攻隊員の戦闘機をひたむきに整備する担当将校がいた。ある日異常が発生したと万全のはずの一機が戻ってきて……。戦後世代だからこそ描き得た切実な戦争青春文学。 1945年知覧特攻基地。死地に赴く若き特攻隊員の戦闘機をひたむきに整備する担当将校がいた。ある日異常が発生したと万全のはずの一機が戻ってきて……。戦後世代だからこそ描き得た切実な戦争青春文学。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「翼に息吹を」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「特攻」を扱う小説は多いが、この小説は整備兵の視点で書かれている。「特攻」に使われる機材は新型ではなく、各地から集められてきたやや古い機材。それらの機材の「最後」の飛行のために、整備に追われる整備兵た 「特攻」を扱う小説は多いが、この小説は整備兵の視点で書かれている。「特攻」に使われる機材は新型ではなく、各地から集められてきたやや古い機材。それらの機材の「最後」の飛行のために、整備に追われる整備兵たち。自らも戦闘機乗りとして志願したにもかかわらず、整備兵になり、「特攻に向かわせるための万全の整備」という逆説的かつ空虚な仕事を続けていく。機材の不調を理由に何度も引き返してきた少尉のエピソードは創作であろうが、筆者の主張が見えてくる。「永遠のゼロ」とは方向性も迫力も異なる。多くの方に読んでいただきたい。 …続きを読む
    藤枝梅安
    2015年10月18日
    96人がナイス!しています
  • 徹底して特攻を送り出す整備兵の視点から書かれた物語。熊谷さんは何となく動物とかマタギとかの印象だったのでこの題材はやや驚き。全体を通して理工学部出身らしく飛行機の部品や仕組みが異常に緻密に描かれており 徹底して特攻を送り出す整備兵の視点から書かれた物語。熊谷さんは何となく動物とかマタギとかの印象だったのでこの題材はやや驚き。全体を通して理工学部出身らしく飛行機の部品や仕組みが異常に緻密に描かれており、文系の自分にはイメージしにくくはあるものの、その緻密さ故に、人ではなく機械を愛おしみ本来の機能を果たせぬまま特攻へ飛行機を送り出す虚しさがひしひしと伝わる。とはいえ、勿論彼ら整備兵が飛行兵を軽視しているわけではなく、その慟哭と抱え込んだ闇に戦争の罪深さを突きつける秀作。『群青に沈め』も読まねば。 …続きを読む
    RIN
    2016年03月27日
    33人がナイス!しています
  • 特攻の基地知覧を舞台に、特攻機の整備を担当する須崎。自分が仕事を遂行すること、すなわちそれは特攻機で若き飛行兵が死ぬこと。その思いを胸に秘め黙々と職務を全うする。その須崎の前に特攻で出撃するたびに整備 特攻の基地知覧を舞台に、特攻機の整備を担当する須崎。自分が仕事を遂行すること、すなわちそれは特攻機で若き飛行兵が死ぬこと。その思いを胸に秘め黙々と職務を全うする。その須崎の前に特攻で出撃するたびに整備不良を理由に戻ってくる飛行兵有村が現れる・・・。有村の書き込みがちょっと物足りない。もう少し有村の想いがわかればよかったのだが。戦争の理不尽さを整備兵の目から描かれている。知覧にはいつか訪れてみたいと思う。 …続きを読む
    keith
    2015年04月23日
    30人がナイス!しています

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