江戸の妖怪革命

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2013年06月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
320
ISBN:
9784044083205
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江戸の妖怪革命

  • 著者 香川 雅信
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2013年06月21日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
320
ISBN:
9784044083205

妖怪は、江戸時代にキャラクターになった!

太平の世となった江戸時代。商品経済と出版メディアの発達が急速に進み、妖怪たちは「キャラクター化」された。人間を怖がらせてきたはずの彼らが突然、娯楽の道具となったのである。人気の妖怪たちを描いた「妖怪図鑑」、自在に妖怪を出現させることができる「妖怪手品」のマニュアル本、おもちゃ絵・人形などの「妖怪玩具」――。恐怖から娯楽へ、妖怪への意識の変化を、日本人の世界観の転換と共に論じた、画期的妖怪論。
太平の世となった江戸時代。商品経済と出版メディアの発達が急速に進み、妖怪たちは「キャラクター化」された。人間を怖がらせてきたはずの彼らが突然、娯楽の道具となったのである。人気の妖怪たちを描いた「妖怪図鑑」、自在に妖怪を出現させることができる「妖怪手品」のマニュアル本、おもちゃ絵・人形などの「妖怪玩具」――。恐怖から娯楽へ、妖怪への意識の変化を、日本人の世界観の転換と共に論じた、画期的妖怪論。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ

序章 妖怪のアルケオロジーの試み(かわいい妖怪たち;妖怪研究の二つのレベル ほか)
第1章 安永五年、表象化する妖怪(『画図百鬼夜行』の登場;平賀源内と『天狗髑髏鑒定縁起』 ほか)
第2章 妖怪の作り方―妖怪手品と「種明かしの時代」(永代橋の亡霊;妖怪手品本『放下筌』 ほか)
第3章 妖怪図鑑―博物学と「意味」の遊戯(「百鬼夜行」のイメージ;『山海経』と『化物づくし絵巻』 ほか)
第4章 妖怪娯楽の近代―「私」に棲みつく妖怪たち(井上円了の妖怪学;「理学の幽霊」と近代の妖怪 ほか)

「江戸の妖怪革命」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 「ポケットモンスター」「妖怪ウオッチ」と人気の怪物・妖怪が、全然怖くないことに実は違和感と寂しさとを覚えていた。そこにこの本が現れた!(ドラクエBGM♪)読んでみればなるほど、江戸時代に妖怪なんていうもの 「ポケットモンスター」「妖怪ウオッチ」と人気の怪物・妖怪が、全然怖くないことに実は違和感と寂しさとを覚えていた。そこにこの本が現れた!(ドラクエBGM♪)読んでみればなるほど、江戸時代に妖怪なんていうものの存在意義が大きく変わっていったというのだ。浮世絵にも妖怪がよく出るよなあ、とは思っていたが、納得の説明である。俗にいう文明開化でももちろん更に変わっていくのだけど、ここからはむしろ、個人に依存する心霊現象に向かっていったのだと。これは面白い。オカルト宗教や霊感商法などが成立する一つの理由も想像できるね。 …続きを読む
    活字の旅遊人
    2021年08月22日
    42人がナイス!しています
  • 江戸と明治・大正において人々の妖怪への受容が如何に変化していったかを論じている。江戸においては妖怪が「表象」として博物学的分析の対象となっていったのに対し、明治では幽霊だけが「私」の内なる闇としてクロ 江戸と明治・大正において人々の妖怪への受容が如何に変化していったかを論じている。江戸においては妖怪が「表象」として博物学的分析の対象となっていったのに対し、明治では幽霊だけが「私」の内なる闇としてクローズアップされたとしている。開化開化といいながら幽霊を神経のせいとして自我と絡み合わせていく明治・大正より、妖怪を手品のタネにしたり分類し様々な考察を加えていく江戸の方がなにやら明るく楽しい気がするのは何故だろうか。読みながら自然現象の仕業として他をふるい落とした結果、豊かなものを失っているような気がした。 …続きを読む
    HANA
    2013年07月11日
    41人がナイス!しています
  • 妖怪がいかにして、恐怖と不思議の存在から愛すべきキャラクターへと変容していったのかを分析した一冊。それはまさに、妖怪という存在にとっては革命ともいえるものだろう。特に興味深かったのは妖怪と幽霊の比較で 妖怪がいかにして、恐怖と不思議の存在から愛すべきキャラクターへと変容していったのかを分析した一冊。それはまさに、妖怪という存在にとっては革命ともいえるものだろう。特に興味深かったのは妖怪と幽霊の比較で、科学の発達により自然現象が解明され、認識、具現化されたことで妖怪が恐怖の座から転がり落ちていったのに対し、現代に残されたもっとも深遠で非合理な謎である『私』の象徴である幽霊は、霊感の助けも得て自己完結の恐怖となり、さらに不気味な存在となっていったというのは実に納得がいく。さて、これからの妖怪はどうなるのか。 …続きを読む
    シャル
    2013年07月01日
    8人がナイス!しています

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