歌集 思川の岸辺 角川短歌叢書

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2015年09月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
336
ISBN:
9784048763394

歌集 思川の岸辺 角川短歌叢書

  • 著者 小池 光
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2015年09月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
336
ISBN:
9784048763394

思川の岸辺を歩く夕べあり幸うすかりしきみをおもひて

長年連れ添った妻を亡くし、茫然自失と過ごす毎日。偶然出会った思川はふしぎと安らぎを覚える川だった。一筋の流れは時間であり、区切りでもあるのだろう。死別から五年、再出発を期して送り出す第九歌集。 長年連れ添った妻を亡くし、茫然自失と過ごす毎日。偶然出会った思川はふしぎと安らぎを覚える川だった。一筋の流れは時間であり、区切りでもあるのだろう。死別から五年、再出発を期して送り出す第九歌集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「歌集 思川の岸辺 角川短歌叢書」感想・レビュー
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  • 2010年から2013年の間に詠まれた短歌を自選して500首以上がおさめられている。2010年に奥様の和子さんが癌で亡くなる。その後、東日本大震災と仙台に住む小池さんには災難が続くが、母が生きている間にと結婚した娘 2010年から2013年の間に詠まれた短歌を自選して500首以上がおさめられている。2010年に奥様の和子さんが癌で亡くなる。その後、東日本大震災と仙台に住む小池さんには災難が続くが、母が生きている間にと結婚した娘の志野さんに子供が。初めて孫を持つことになる。それでも妻の死の辛さがはるかに上回り、静かな中にも悲しみがしんしんと伝わってくる。短歌は一人称の文学、と言われるが小池さんの作風はまさにそれで、等身大の飾らない自分を詠んでおられる。その「ただごと」歌のすべてが沁みる。読んでよかった。 …続きを読む
    だいだい(橙)
    2021年10月31日
    18人がナイス!しています
  • 長年連れ添った妻を亡くし、茫然自失と過ごす毎日。偶然出会った思川はふしぎと安らぎを覚える川だった。一筋の流れは時間であり、区切りでもあるのだろう。死別から五年、再出発を期して送り出す第九歌集。「肩の上 長年連れ添った妻を亡くし、茫然自失と過ごす毎日。偶然出会った思川はふしぎと安らぎを覚える川だった。一筋の流れは時間であり、区切りでもあるのだろう。死別から五年、再出発を期して送り出す第九歌集。「肩の上にかくあたたかく雪つもる夢の中にて思ひあふれて」「よろこびに満ちてふたりはただ居ればわが感情はしづかとなりぬ」「こすもすの畑もとうに枯れはててくる白雪を待てるしづけさ」「着物だつて持つてゐたのに着ることのなかりしきみの一生(ひとよ)をおもふ」 …続きを読む
    双海(ふたみ)
    2023年07月05日
    12人がナイス!しています
  • 小池光さんの歌は苦手、と思っていたが、この歌集はあたたかい緑茶のように染み入ってきた。妻を亡くし、子供たちも結婚し、猫と暮らす。自らは次第に老いていく。妻の不在を思う。簡単に言うとそういう歌集なのだけ 小池光さんの歌は苦手、と思っていたが、この歌集はあたたかい緑茶のように染み入ってきた。妻を亡くし、子供たちも結婚し、猫と暮らす。自らは次第に老いていく。妻の不在を思う。簡単に言うとそういう歌集なのだけれど、淡々と読まれる日々の小さな思いが短歌の形式にぴったりはまり、何首読んでもぬくい気持ちになる。多分それは猫の存在が大きいし、自らを抑え気味に表現する小池光さんの力の強さが大きい。読み終わるのがもったいない歌集だった。 …続きを読む
    はち
    2016年06月03日
    7人がナイス!しています

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