• 前巻までは「銀（Argentum）」の話でしたが、ここからは「黒（Nigredo）」の話です。寄宿学校を舞台にしていたり、魂の救済をテーマにしていたりしている点は、萩尾望都の『トーマの心臓』と共通していますが、アプ 前巻までは「銀（Argentum）」の話でしたが、ここからは「黒（Nigredo）」の話です。寄宿学校を舞台にしていたり、魂の救済をテーマにしていたりしている点は、萩尾望都の『トーマの心臓』と共通していますが、アプリルとウィルヘルムの関係は『ポーの一族』のエドガーとアランを思い起こさせます。殺人という罪に対する心の呵責の描写の綿密さは、三原順の『はみだしっ子』に近いです。 …続きを読む
  更紗蝦

  2016年04月04日
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