金目銀目五万両

金目銀目五万両

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2001年02月20日
判型:
その他
商品形態:
単行本
ISBN:
9784404029058

金目銀目五万両

  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2001年02月20日
判型:
その他
商品形態:
単行本
ISBN:
9784404029058

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「金目銀目五万両」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 東は金、西は銀、各藩は江戸屋敷もあれば大阪の蔵屋敷もあり、藩の財政はどちらで統一するのか、交換比率は変動か、両替商とはいかに力を持っているのか、と常々疑問であった。この話は、鳥羽・伏見の戦いから箱館戦 東は金、西は銀、各藩は江戸屋敷もあれば大阪の蔵屋敷もあり、藩の財政はどちらで統一するのか、交換比率は変動か、両替商とはいかに力を持っているのか、と常々疑問であった。この話は、鳥羽・伏見の戦いから箱館戦争くらいまでが舞台なので、江戸時代の金銀の話ではないが、変動相場制や、交換比率の見極めによって財産が増減することなどがよくわかる。新政府は銀をやめて金に統一しようとすることで、銀での貸し手借り手に混乱が生じる。生き馬の目を抜く両替商や商人の闊歩する大阪では、損得勘定のできない武士はもはや力を持てなかった。 …続きを読む
    ケイ
    2014年05月14日
    57人がナイス!しています
  • 慶応4(1868)年5月、臼杵藩勘定役の久野喜三郎は大坂蔵屋敷にいた。そこへ突然の銀目停止(金本位に統一)の布告が太政官から。更に過去の借財は最終銀相場(1両が銀219匁)での金換算でと。これだと臼杵 慶応4(1868)年5月、臼杵藩勘定役の久野喜三郎は大坂蔵屋敷にいた。そこへ突然の銀目停止(金本位に統一)の布告が太政官から。更に過去の借財は最終銀相場(1両が銀219匁)での金換算でと。これだと臼杵藩の借財は5万両減る(本来の1両が銀60匁から急落している)。だがすぐに相対で決めよとの布告が出され、半年後に1両が銀102匁でという妥協案で決着した。戊辰戦争の真っただ中にこんな話があったのだ。そういえば薩長土肥みな銀経済(借金は銀契約)の諸藩である。銀の下落に着目した者と大坂商人とのせめぎあいか。★3.5 …続きを読む
    ソババッケ
    2018年04月13日
    9人がナイス!しています
  • 江戸から明治に、武士も体制の変化に対応するのに苦労したのであろうとは想像できるが、武家を支えていた札差たちも幕府の瓦解で、負債の回収に苦労した。この話はそんな世情のなかで大阪が銀決算、江戸が金決算だっ 江戸から明治に、武士も体制の変化に対応するのに苦労したのであろうとは想像できるが、武家を支えていた札差たちも幕府の瓦解で、負債の回収に苦労した。この話はそんな世情のなかで大阪が銀決算、江戸が金決算だったことに世界に通用する国になる為に突然銀決算の廃止を、通告された臼杵藩勘定方の久野と、貸し方である紙屋与平次の騙し騙されの生き残りをかけての戦い。経済時代劇は、ちょっとと云われる女子もおられましょうが、結末の希望ある終わりも後味良く、敵味方に分かれた二人が、ああして酒を飲みあい話が出来る二人の懐の深さもちょっ …続きを読む
    あかんべ
    2012年07月03日
    5人がナイス!しています

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