たった独りの引き揚げ隊 10歳の少年、満州1000キロを征く

たった独りの引き揚げ隊 10歳の少年、満州1000キロを征く

試し読みをする

※電子書籍ストアBOOK☆WALKERへ移動します。

購入する
試し読みをする

※電子書籍ストアBOOK☆WALKERへ移動します。

label
  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2012年07月25日
判型:
文庫判
ページ数:
436
ISBN:
9784041003732
label

たった独りの引き揚げ隊 10歳の少年、満州1000キロを征く

  • 著者 石村 博子
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2012年07月25日
判型:
文庫判
ページ数:
436
ISBN:
9784041003732

1945年、敗戦。少年はたった独り、死と隣り合わせの満州の荒野に踏み出

「俺が人生で輝いていたのは10歳だった」。41連戦すべて一本勝ち! サンボの生ける伝説・ビクトル古賀はいう。個人史と昭和史、そしてコサックの時代史が重なる最後の男が命がけで運んだ、満州の失われた物語。 「俺が人生で輝いていたのは10歳だった」。41連戦すべて一本勝ち! サンボの生ける伝説・ビクトル古賀はいう。個人史と昭和史、そしてコサックの時代史が重なる最後の男が命がけで運んだ、満州の失われた物語。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「たった独りの引き揚げ隊 10歳の少年、満州1000キロを征く」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 10歳の少年は、家族とはぐれたった一人で満州から日本へと千キロの道のりを行く。コサックと侍が混じり合う彼の血が、狂乱の地獄を生きながらえるすべを与える。題名から受けた悲痛さはなく、少年ビクトルがコサック 10歳の少年は、家族とはぐれたった一人で満州から日本へと千キロの道のりを行く。コサックと侍が混じり合う彼の血が、狂乱の地獄を生きながらえるすべを与える。題名から受けた悲痛さはなく、少年ビクトルがコサックの知恵を駆使して苦難を乗り切る爽快さがある。時折一緒になる人間への観察眼。非常時に浮き彫りになる人間の醜さ。心が折れないようにと歌い歩く大草原。本当に怖いのは野生の獣ではなく、人間だったと言う。そして本当の敵は「焦燥と落胆に押し潰されて生きる力をなくしてしまうこと」。感謝し、人に愛され生きるその後の人生。 …続きを読む
    しいたけ
    2018年09月18日
    109人がナイス!しています
  • 柔道やサンボで名を馳せたビクトル古賀という人物が終戦を迎え、戦後の混乱の中一人で日本にたどり着く。その途中の出来事が綴られてゆく。 あるときは帰還するするための貨物車から下ろされたり、死体から靴を剥ぎ 柔道やサンボで名を馳せたビクトル古賀という人物が終戦を迎え、戦後の混乱の中一人で日本にたどり着く。その途中の出来事が綴られてゆく。 あるときは帰還するするための貨物車から下ろされたり、死体から靴を剥ぎ取ったり、目の前で次々と人が殺されてゆくのを目撃したり。しかし子供ながら鍛え上げられた体と、常に前向きであるという強い精神力で生き延びる。コサックという人々のことは言葉では聞いていたが、どのような人たちだったのか少し興味を持った。この辺りをいつか調べてみたいと思った。図書館本 …続きを読む
    kinkin
    2025年04月15日
    91人がナイス!しています
  • 悲劇を想像していたが、どちらかと言うと冒険譚の様な実話。前半はつまらないが後半はメチャ面白い。今年前半のベスト5に入る。たった10歳の子供が1人で満州より歩いて帰ってきた。地図上ではまっすぐ平坦に見えるが 悲劇を想像していたが、どちらかと言うと冒険譚の様な実話。前半はつまらないが後半はメチャ面白い。今年前半のベスト5に入る。たった10歳の子供が1人で満州より歩いて帰ってきた。地図上ではまっすぐ平坦に見えるが、山あり谷あり川あり、山賊や狼もいるという。野生的というより、小さい時から母親に食べられる草を習ったり、馬上で受けた運動神経、方向感覚など人知れぬ物を持っている。それは後日サンボ(格闘技でプーチンも実演)で結実。天性の身体能力はコサックの血を引いていることも理由であろう。不思議な感嘆を味わえた作品。 …続きを読む
    James Hayashi
    2018年05月01日
    53人がナイス!しています

powered by 読書メーター

この著者の商品

最近チェックした商品