お嬢さん

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2010年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041212141
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お嬢さん

  • 著者 三島 由紀夫
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2010年04月24日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041212141

没後40年を迎え、三島由紀夫の傑作エンターテインメント作品を初文庫化!

大手企業重役の娘・藤沢かすみは20歳、健全で幸福な家庭のお嬢さま。休日になると藤沢家を訪れる父の部下たちは花婿候補だ。かすみが興味を抱いた沢井はプレイボーイで……「婚活」の行方は。初文庫化作品。 大手企業重役の娘・藤沢かすみは20歳、健全で幸福な家庭のお嬢さま。休日になると藤沢家を訪れる父の部下たちは花婿候補だ。かすみが興味を抱いた沢井はプレイボーイで……「婚活」の行方は。初文庫化作品。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「お嬢さん」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 新潮文庫が『豊饒の海』をはじめとして本格的な三島をラインナップしているのに対して、こちらは『夏子の冒険』などとともに、角川文庫から出ているライトな三島シリーズの1冊。主人公のかすみの価値観、世界観、結 新潮文庫が『豊饒の海』をはじめとして本格的な三島をラインナップしているのに対して、こちらは『夏子の冒険』などとともに、角川文庫から出ているライトな三島シリーズの1冊。主人公のかすみの価値観、世界観、結婚観など、そのすべてはことごとくプチブル的なそれである。かすみの恋愛から新婚生活までが描かれるが、それもまた相手の景一との対幻想を構成するわけではなく、彼女の個的な幻想が小さな枠組みの中で自己完結するだけである。「女」を描くのが実に巧みな三島だが、ここでのかすみ像を見ると、女をあなどっていると言えなくもない。 …続きを読む
    ヴェネツィア
    2012年12月20日
    334人がナイス!しています
  • 過日の『愛の渇き』は苦戦の読書でした。さて、表題からして親近感を抱かせる今作。これホントに三島由紀夫が書いたの?!…と読みながら思った。主人公はすべてに恵まれた家庭のお嬢さん・かすみ20歳女子大生。この主 過日の『愛の渇き』は苦戦の読書でした。さて、表題からして親近感を抱かせる今作。これホントに三島由紀夫が書いたの?!…と読みながら思った。主人公はすべてに恵まれた家庭のお嬢さん・かすみ20歳女子大生。この主人公、人生に夢を抱き「結婚には恋愛は無用!」と豪語します。或る日、家に訪れた父の部下の青年に興味を…、好意から愛へ、やがて恋にそして結婚へと、かすみの心の移ろいがこの物語のポイント。初めての接吻の描写は、三島の真骨頂。美しく瑞瑞しくて巧いです。三島が描いたユーモアあふれる結婚物語は、愉しく面白いです。 …続きを読む
    じいじ
    2019年10月26日
    131人がナイス!しています
  • 読んでいて「永すぎた春」を思い出しました。不幸の中に幸福を見出そうとするかすみ。単純なことをわざと難しく捉えようとしている姿は、まるで「一生懸命背伸びしている子供」そのもの。「より愛した方が負け」と言 読んでいて「永すぎた春」を思い出しました。不幸の中に幸福を見出そうとするかすみ。単純なことをわざと難しく捉えようとしている姿は、まるで「一生懸命背伸びしている子供」そのもの。「より愛した方が負け」と言わんばかりの態度をとるかすみが何だかいじらしい。ラストの恋敵であった浅子との思わぬ邂逅が本作のハイライト。「あなたのヤキモチは小細工ばかりで醜いわ。そんなの、ほんとに女の滓だわ」辛辣な言葉だけれど、浅子はずばりとかすみの本質を突いている。浅子によってかすみは「幸福」を恐れる事なく身を委ねる決心をしたのだろう。 …続きを読む
    青蓮
    2016年12月05日
    96人がナイス!しています

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