線

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2009年08月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
288
ISBN:
9784048739726

  • 著者 古処 誠二
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2009年08月25日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
288
ISBN:
9784048739726

この一線、超えるのか、踏みとどまるか――。

過酷な自然、重い疲労、マラリアの蔓延――。第二次世界大戦時のニューギニアを舞台に、冷徹なまでのリアリズムで、戦場の人間ドラマを描いた短編連作集。 過酷な自然、重い疲労、マラリアの蔓延――。第二次世界大戦時のニューギニアを舞台に、冷徹なまでのリアリズムで、戦場の人間ドラマを描いた短編連作集。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「線」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 9編の短編集。すべて第二次世界大戦時のパプアニューギニア。戦う相手は豪兵だが、戦闘よりも、マラリア、飢餓、疲弊など傷病兵のこと。淡々とした筆致ながら、彼らの状況、心情が迫ってくる。先に小松 真一著「虜人 9編の短編集。すべて第二次世界大戦時のパプアニューギニア。戦う相手は豪兵だが、戦闘よりも、マラリア、飢餓、疲弊など傷病兵のこと。淡々とした筆致ながら、彼らの状況、心情が迫ってくる。先に小松 真一著「虜人日記 」で戦争の実録を読んだばかりだが、古処作品はフィクションであるのに違和感がない。戦死者○○名という数字ではなく、彼らが私と何ら変わることのない一人の人間であることがひしひしと感じられる。この作品集の中では異色の徴用馬の話が悲しかった。また、超人のように現れる台湾兵、高砂義勇隊のことを知りたいと思った。 …続きを読む
    クリママ
    2024年08月27日
    43人がナイス!しています
  • 声高に戦争反対を叫ぶでなく悲惨さを強調することもなく、それでも淡々とした語り口の中から残酷さが伝わってくる。デビュー作がメフィスト賞だったのが嘘みたい。 声高に戦争反対を叫ぶでなく悲惨さを強調することもなく、それでも淡々とした語り口の中から残酷さが伝わってくる。デビュー作がメフィスト賞だったのが嘘みたい。
    ゆう
    2010年01月13日
    7人がナイス!しています
  • 「誰もがいまだに生きている自分を恨んでいた」。淡々と綴られる戦争の姿には、心を動かすことさえ憚られる。張り詰められた細い細い線の緊張感に、できる限り心を平らかにしてページを繰った。でないと崩れてしまう 「誰もがいまだに生きている自分を恨んでいた」。淡々と綴られる戦争の姿には、心を動かすことさえ憚られる。張り詰められた細い細い線の緊張感に、できる限り心を平らかにしてページを繰った。でないと崩れてしまうと思った。 …続きを読む
    ゆっしーな
    2014年01月13日
    6人がナイス!しています

powered by 読書メーター

この著者の商品

最近チェックした商品