晩年

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2009年05月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
386
ISBN:
9784041099162
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晩年

  • 著者 太宰 治
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2009年05月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
386
ISBN:
9784041099162

遺書のつもりで書いた太宰の第一作品集

自殺を前提に遺書のつもりで名付けた、第一創作集。”撰ばれてあることの 恍惚と不安と 二つわれにあり”というヴェルレエヌのエピグラフで始まる「葉」、少年時代を感受性豊かに描いた「思い出」など15篇。 自殺を前提に遺書のつもりで名付けた、第一創作集。”撰ばれてあることの 恍惚と不安と 二つわれにあり”というヴェルレエヌのエピグラフで始まる「葉」、少年時代を感受性豊かに描いた「思い出」など15篇。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

もくじ


思い出
魚服記
列車
地球図
猿ヶ島
雀こ
道化の華
猿面冠者
逆行
彼は昔の彼ならず
ロマネスク
玩具
陰火
めくら草紙

「晩年」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 【魚服記】のみの感想。太宰治を読むのは「走れ!メロス」を除くと2作目。先ず題名が素晴らしい。魚の服?人魚の物語?服という文字で魚の外観、内面は何?なんて思わせる。この読み手に想像させ方上手いです。惚れ 【魚服記】のみの感想。太宰治を読むのは「走れ!メロス」を除くと2作目。先ず題名が素晴らしい。魚の服?人魚の物語?服という文字で魚の外観、内面は何?なんて思わせる。この読み手に想像させ方上手いです。惚れました。たった10ページに深い深い少女地獄と解放の物語。馬禿山の滝の近くで茶屋を営む親子。茶屋の切り盛りは13歳の少女。登山客に「よってきなんせい」って叫んでも滝の音に消されて届かない。暑い時は裸で滝壺を泳ぎ、登山客を見つけると水中より「よってきなんせい」なんて叫んだりするが、なかなか客は訪れない。 …続きを読む
    Vakira
    2023年01月03日
    50人がナイス!しています
  • 陰鬱な雰囲気を纏った物語が並ぶ本作。まるで自分の心の闇を見つめているようで、何度も心が折れ、その度に読むのが止まってしまった。太宰氏の事を書いているはずなのにそう感じるのは、太宰氏が人々の敏感な部分を 陰鬱な雰囲気を纏った物語が並ぶ本作。まるで自分の心の闇を見つめているようで、何度も心が折れ、その度に読むのが止まってしまった。太宰氏の事を書いているはずなのにそう感じるのは、太宰氏が人々の敏感な部分を真っ直ぐに表現しているからなのだろう。10年先に再読した時、自分がどう感じるのか気になるし、どういう風に作品を捉えるのだろうとふと思った。またいつか読み返したい。 …続きを読む
    MATHILDA&LEON
    2015年09月01日
    29人がナイス!しています
  • 『ビブリア古書堂の事件手帖』で取り上げられていた、太宰の処女作にして遺著になるはずだった『晩年』。自死が失敗したので『人間失格』などの名作を残せたが『晩年』のみだったら、後世に名を残せなかっただろう。 『ビブリア古書堂の事件手帖』で取り上げられていた、太宰の処女作にして遺著になるはずだった『晩年』。自死が失敗したので『人間失格』などの名作を残せたが『晩年』のみだったら、後世に名を残せなかっただろう。過剰な自意識が鼻につく青さがふんだんに覗いており、その後の作品のような文学への昇華に至っていない。太宰が太宰である原点が顕著に現れていて、興味深かったが読むのはしんどかった。 …続きを読む
    那由多
    2019年05月18日
    24人がナイス!しています

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