女生徒

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2009年05月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041099155
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女生徒

  • 著者 太宰 治
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2009年05月23日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041099155

太宰の真骨頂、女性の語り口による告白を集めた短編集

「幸福は一夜おくれて来る。幸福は――」多感な女子生徒の一日を描いた「女生徒」、情死した夫を引き取りに行く妻を描いた「おさん」など、女性の告白体小説の手法で書かれた14篇を収録。 「幸福は一夜おくれて来る。幸福は――」多感な女子生徒の一日を描いた「女生徒」、情死した夫を引き取りに行く妻を描いた「おさん」など、女性の告白体小説の手法で書かれた14篇を収録。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

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「女生徒」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 桜桃忌をまえに。女性の告白体小説ばかり14篇がならぶ。なかにはすでに読んでいたものもあったけれど、というか以前ラジオで聴いた石田ひかりさんの朗読があまりに素晴らしくて、その底本てことで手に取ったのだけど 桜桃忌をまえに。女性の告白体小説ばかり14篇がならぶ。なかにはすでに読んでいたものもあったけれど、というか以前ラジオで聴いた石田ひかりさんの朗読があまりに素晴らしくて、その底本てことで手に取ったのだけど、何度読んでもその巧さにうならされる。これぞフェミニズムの先駆といっていいのでは。MeTooならぬ、WithYou文学だ。お気に入りは「雪の夜の話」。表題作は圧倒的だし、「恥」「葉桜と魔笛」の顚倒や「誰も知らぬ」も良い。「十二月八日」「貨幣」など、いまの非常時とも重なる戦時下の暮らしを読めたのもよかった。 …続きを読む
    こーた
    2020年06月13日
    271人がナイス!しています
  • 収録作はどれも女性の一人語り。女生徒や人妻など様々な女性の思うがままの独白、心の葛藤が綴られており興味深く読めた。当時の世相も匂わせるが、根底にあるのは周囲に合わせようとする自分と素の自分とのズレに煩 収録作はどれも女性の一人語り。女生徒や人妻など様々な女性の思うがままの独白、心の葛藤が綴られており興味深く読めた。当時の世相も匂わせるが、根底にあるのは周囲に合わせようとする自分と素の自分とのズレに煩悶する姿。それは著者自身も浮かんでくる。「女生徒」は自我がふらふら揺れ動く若さが特徴的な文体で伝わってくる。「燈籠」の女性の自己の曖昧さが最後には吹っ切れた感じが良い。「おさん」は夫の理屈と妻の現実性の対比が印象的。著者は色々と幻滅を語りながらユーモラスさを忘れない。それがつい読みたくなる魅力の一つに思えた。 …続きを読む
    buchipanda3
    2021年06月09日
    127人がナイス!しています
  • 実は太宰治とは女性だったのだ、と言われると、嗚呼そうだったのかと信じてしまいそうな出来。よくある男性視点からの都合良く解釈されたヒロインのものではなく、もっと実際のように生き生きとしていて、ひらひら翻 実は太宰治とは女性だったのだ、と言われると、嗚呼そうだったのかと信じてしまいそうな出来。よくある男性視点からの都合良く解釈されたヒロインのものではなく、もっと実際のように生き生きとしていて、ひらひら翻る度に見る者を惹き付けるそれ。表題作はまさに太宰版『枕草子』とでもいえるほどにそれがよく表れていて、中には『おさん』や『貨幣』のようにやや深刻な心持ちにさせられるものもあるが、微笑ましかったりはっとさせられたり、とにかく飽きさせない。言葉を散歩する、とでもいうように、ちょっとした気晴らしのようにして楽しめた。 …続きを読む
    ナマアタタカイカタタタキキ
    2020年05月08日
    122人がナイス!しています

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