城のなかの人

  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2008年11月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041303269
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城のなかの人

  • 著者 星 新一
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2008年11月22日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
288
ISBN:
9784041303269

SFの名手が残した、心動かす時代小説集

世間と隔絶され、美と絢爛のうちに育った秀頼にとって、大坂城の中だけが現実だった。徳川との抗争が激化するにつれ、秀頼は城の外にある悪徳というものの存在に気づく。表題作他5篇の歴史・時代小説を収録。 世間と隔絶され、美と絢爛のうちに育った秀頼にとって、大坂城の中だけが現実だった。徳川との抗争が激化するにつれ、秀頼は城の外にある悪徳というものの存在に気づく。表題作他5篇の歴史・時代小説を収録。

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「城のなかの人」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 久しぶりの星新一。珍しく時代小説とな。秀頼の目で見た世界はこんな風にうつってたのかな。と、SFはなくても星新一らしさの漂う面白さだった。城に守られ美しいもの達に囲まれ唯一醜悪なものが秀吉とはなんとも笑え 久しぶりの星新一。珍しく時代小説とな。秀頼の目で見た世界はこんな風にうつってたのかな。と、SFはなくても星新一らしさの漂う面白さだった。城に守られ美しいもの達に囲まれ唯一醜悪なものが秀吉とはなんとも笑える。どの編にも、たまに打ち込まれる皮肉が憎いね。ずっと読んでなかったショートショートもまた読みたくなった。 …続きを読む
    ひらちゃん
    2017年10月18日
    65人がナイス!しています
  • 【図書館】勝手に星さん再読祭り中。所有は和田誠さんのお城の絵の旧版ですが、片山さんのイラスト見たさに復刊の方も借りてきてみました。豊臣の跡取りとして城の中で育てられた秀頼の生涯を描いた表題作、ある大名 【図書館】勝手に星さん再読祭り中。所有は和田誠さんのお城の絵の旧版ですが、片山さんのイラスト見たさに復刊の方も借りてきてみました。豊臣の跡取りとして城の中で育てられた秀頼の生涯を描いた表題作、ある大名に仕えた家老の野望と意外なラストを描く「春風のあげく」、由井正雪の乱を題材にした「正雪と弟子」や冷夏による飢饉と負の連鎖の「すずしい夏」、幕府側の人間から明治維新を描いた「はんぱもの維新」など視点が個性的な5篇の短編を収録。星さんとしては異色の時代小説集ですが、違和感なく テンポ良く読ませるところがすごいです …続きを読む
    しゅわ
    2015年04月13日
    58人がナイス!しています
  • やはり星新一氏と言える読後感。目線が独特で面白い。秀頼は何故か運命を変える意志が感じられない。由井正雪の乱も目線が違い面白いが、所々に史実に踏まえたところがあり、独特の諧謔であると思う。張良と孔明から やはり星新一氏と言える読後感。目線が独特で面白い。秀頼は何故か運命を変える意志が感じられない。由井正雪の乱も目線が違い面白いが、所々に史実に踏まえたところがあり、独特の諧謔であると思う。張良と孔明から張孔堂という塾名は知らなかったので面白かった。淡々と餓えに苦しむ藩政を描いたエピソードも星新一の気力が興味深い。餓死する地域から伝染病の地域を選択する藩政を担う上役が滑稽に描かれる。最後の主人公の小栗上野介の超然とした対応も見事で幕末の興味を持った人ができた。 …続きを読む
    再び読書
    2019年05月22日
    53人がナイス!しています

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