天皇たちの孤独 玉座から見た王朝時代

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2006年12月27日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
240
ISBN:
9784047034044
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天皇たちの孤独 玉座から見た王朝時代

  • 著者 繁田 信一
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2006年12月27日
判型:
四六判
商品形態:
単行本
ページ数:
240
ISBN:
9784047034044

華やかな摂関政治とは裏腹に、天皇は孤独なボヤキをつぶやき続けていた!?

平安中期、王朝文化の中心にある天皇は幸福な日々を送っていたと思われていた。だが、権力者への追従に大騒ぎをする貴族にのけ者にされ……。王朝の意外な世界を当時の日記で浮き彫りにする。

〈目次〉
序章 ひとりぼっちの天皇たち
    見捨てられた一条天皇/左大臣の権勢/裏切られる『枕草子』の世界/王朝貴族の見た天皇たちの孤独

第一章 一条天皇の憂鬱
    勅命改竄未遂事件/事件の背景/本音の一条天皇/増長する外戚の外戚たち/悪戯好きの主上/豊かなうえに幸せな家庭/勅命を拒否する内大臣/舅を見限る一条天皇/追放される舅たち/失墜する中宮の権威/最悪の舅/「長徳の変」の傷跡/愛情の代償

第二章 円融法皇の嫌悪
    息子の行く末を心配する父親/一人息子を取り上げられた父親/皇子の外祖父の意地/不和の淵源/皇太子守平親王の見た「安和の変」/方針転換の困難/復権した奸臣/摂政藤原兼家/春日社行幸をめぐる攻防/精一杯の強がり/法皇の実力/円融寺の法皇/存在感のない父親

第三章 東三条院藤原詮子の偏愛
    前代未聞の身分/皇后だったことのない皇太后/陰謀に荷担する皇太子の母親/国母の栄光/一人息子の元服/兄嫌う女院/親兄弟を顧みない関白/母后の嫉妬/女院の嘲笑/君臨する母后/息子の反抗/嫁を選び直す母親/板挟みの姑/国母の死を悼まない天皇

第四章 花山法皇の不満
    修行を禁じられた法皇/太上天皇の遠出/巡礼にかける念い/翌朝に迫った門出/天皇を拒絶する法皇/天皇の切り札/法皇の奥の手/賢王の正体/臣下をねぎらわない天皇/法皇の気遣い/幻の国政改革/居場所のない先帝/自重する法皇/遅過ぎた改心/御製の安売り

第五章 上東門院藤原彰子の困惑
    姫君の試練/華やかな入内/姫君の嫁入り道具/孤独な幼妻/猫の産養/もう一つの可能性/もう一人の寵姫/明日の見えない入内/起死回生の秘策/立后を躊躇する天皇/正妻の自覚/世継ぎの皇子の母親/若紫への思い/父親を恨む中宮/「賢后」の地味な栄華

第六章 三条天皇の警戒
    新帝の意気込み/天皇より年長の皇太子/心優しき「逆さまの儲けの皇子」/奸臣の圧力/隠蔽された悪行/「老東宮」に訪れた転機/先代への同情/予見される新たな世継ぎ問題/新帝の初仕事/崩御の光景/無視された遺言/奸臣の顔色をうかがう天皇/奸臣の常套手段/苦悩のはじまり

終章 裏切られる天皇たち
    臣下に恵まれない一条天皇/清少納言が書かなかったこと/王朝時代の真の主人

あとがき
平安中期、王朝文化の中心にある天皇は幸福な日々を送っていたと思われていた。だが、権力者への追従に大騒ぎをする貴族にのけ者にされ……。王朝の意外な世界を当時の日記で浮き彫りにする。

〈目次〉
序章 ひとりぼっちの天皇たち
    見捨てられた一条天皇/左大臣の権勢/裏切られる『枕草子』の世界/王朝貴族の見た天皇たちの孤独

第一章 一条天皇の憂鬱
    勅命改竄未遂事件/事件の背景/本音の一条天皇/増長する外戚の外戚たち/悪戯好きの主上/豊かなうえに幸せな家庭/勅命を拒否する内大臣/舅を見限る一条天皇/追放される舅たち/失墜する中宮の権威/最悪の舅/「長徳の変」の傷跡/愛情の代償

第二章 円融法皇の嫌悪
    息子の行く末を心配する父親/一人息子を取り上げられた父親/皇子の外祖父の意地/不和の淵源/皇太子守平親王の見た「安和の変」/方針転換の困難/復権した奸臣/摂政藤原兼家/春日社行幸をめぐる攻防/精一杯の強がり/法皇の実力/円融寺の法皇/存在感のない父親

第三章 東三条院藤原詮子の偏愛
    前代未聞の身分/皇后だったことのない皇太后/陰謀に荷担する皇太子の母親/国母の栄光/一人息子の元服/兄嫌う女院/親兄弟を顧みない関白/母后の嫉妬/女院の嘲笑/君臨する母后/息子の反抗/嫁を選び直す母親/板挟みの姑/国母の死を悼まない天皇

第四章 花山法皇の不満
    修行を禁じられた法皇/太上天皇の遠出/巡礼にかける念い/翌朝に迫った門出/天皇を拒絶する法皇/天皇の切り札/法皇の奥の手/賢王の正体/臣下をねぎらわない天皇/法皇の気遣い/幻の国政改革/居場所のない先帝/自重する法皇/遅過ぎた改心/御製の安売り

第五章 上東門院藤原彰子の困惑
    姫君の試練/華やかな入内/姫君の嫁入り道具/孤独な幼妻/猫の産養/もう一つの可能性/もう一人の寵姫/明日の見えない入内/起死回生の秘策/立后を躊躇する天皇/正妻の自覚/世継ぎの皇子の母親/若紫への思い/父親を恨む中宮/「賢后」の地味な栄華

第六章 三条天皇の警戒
    新帝の意気込み/天皇より年長の皇太子/心優しき「逆さまの儲けの皇子」/奸臣の圧力/隠蔽された悪行/「老東宮」に訪れた転機/先代への同情/予見される新たな世継ぎ問題/新帝の初仕事/崩御の光景/無視された遺言/奸臣の顔色をうかがう天皇/奸臣の常套手段/苦悩のはじまり

終章 裏切られる天皇たち
    臣下に恵まれない一条天皇/清少納言が書かなかったこと/王朝時代の真の主人

あとがき

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「天皇たちの孤独 玉座から見た王朝時代」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • 繁田先生も平安朝をわかりやすく解説してくれる方の一人だ 本書では円融、花山、一条、三条の四人の天皇と藤原詮子、彰子の二人の妃にスポットを当てる 平安朝の天皇が決して独裁者ではなく権力者に翻弄される孤独 繁田先生も平安朝をわかりやすく解説してくれる方の一人だ 本書では円融、花山、一条、三条の四人の天皇と藤原詮子、彰子の二人の妃にスポットを当てる 平安朝の天皇が決して独裁者ではなく権力者に翻弄される孤独な存在であったことがよくわかる 小右記と権記を主体にしているせいか実資と行成が活躍する場面が多く、道長が悪玉として扱われるが、歴史を踏まえた上で読み物として面白い仕上がりになっている 華麗な王朝時代の闇が垣間見えて興味深い …続きを読む
    昼寝猫
    2023年11月28日
    57人がナイス!しています
  • いじめ、忖度、寄らば大樹の陰…と今も偉い人の世界は同じでしょうね。食事にお当番が誰も来てくれなくても天皇は同じように食事しなければならない。幼児から自由が無いし、死にゆくときが最も悲惨というかお気の毒 いじめ、忖度、寄らば大樹の陰…と今も偉い人の世界は同じでしょうね。食事にお当番が誰も来てくれなくても天皇は同じように食事しなければならない。幼児から自由が無いし、死にゆくときが最も悲惨というかお気の毒も極まりない。長生きの「賢人右府」藤原実資さまはお見事です。「小右記」「権記」が頼りの時代です。 …続きを読む
    遊未
    2020年09月22日
    9人がナイス!しています
  • 永らく中座して久しかった同書を再読し直し、漸く通読し終えた。我々現代人がイメージする「奸臣御堂関白藤原道長」像は、有名な「この世をば…」で始まる小野宮藤原実資の日記『小右記』に残された望月の歌の逸話に 永らく中座して久しかった同書を再読し直し、漸く通読し終えた。我々現代人がイメージする「奸臣御堂関白藤原道長」像は、有名な「この世をば…」で始まる小野宮藤原実資の日記『小右記』に残された望月の歌の逸話によるものであり、栄花物語や大鏡に語られた当時の宮廷人達の「世評」を背景として、主に江戸期に形成されたものが引き継がれたものだが、一条帝の側近であり名筆で名高い藤原行成の『権記』や道長本人の残した『御堂関白記』の記述とを持ち出しても、この「王朝時代」の最も華やいだ時期と言われる10世紀後半から11世紀前半の時代 …続きを読む
    mongkeke_tarikh
    2024年10月27日
    5人がナイス!しています

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