覘き小平次

2003年 第16回 山本周五郎賞

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  • 定価: (本体円+税)
発売日:
2008年06月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
418
ISBN:
9784043620067
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2003年 第16回 山本周五郎賞

覘き小平次

  • 著者 京極 夏彦
  • デザイン 片岡 忠彦
  • 定価: 円 (本体円+税)
発売日:
2008年06月25日
判型:
文庫判
商品形態:
文庫
ページ数:
418
ISBN:
9784043620067

第16回山本周五郎賞受賞作!

幽霊役者の木幡小平次、女房お塚、そして二人の周りでうごめく者たちの、愛憎、欲望、悲嘆、執着……人間たちの哀しい愛の華が咲き誇る、これぞ文芸の極み。第16回山本周五郎賞受賞作!! 幽霊役者の木幡小平次、女房お塚、そして二人の周りでうごめく者たちの、愛憎、欲望、悲嘆、執着……人間たちの哀しい愛の華が咲き誇る、これぞ文芸の極み。第16回山本周五郎賞受賞作!!

※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。

「覘き小平次」感想・レビュー
※ユーザーによる個人の感想です

  • ああそうか、捨てられたからなのか。惚れていたのだなあ、精一杯に。それで腑に落ちる。お堂の中で、冷えた身体に肌を合わせて温めてもらったそれを、忘れられなかったか。あんたは生霊だったんだねえ。そこんところ ああそうか、捨てられたからなのか。惚れていたのだなあ、精一杯に。それで腑に落ちる。お堂の中で、冷えた身体に肌を合わせて温めてもらったそれを、忘れられなかったか。あんたは生霊だったんだねえ。そこんところが一番ゾクリときた。小平次のようなオトコを飼う女の酔狂は、アッパレ。根っこにあるのは、色んなかたちをした恋心。又市には再会できなかったが、共に愛の妄念をみとどけた気になる。 …続きを読む
    ケイ
    2019年08月31日
    138人がナイス!しています
  • 全体的に暗く、淡々とした雰囲気が漂いますが、それが独特の空気のようでした。小平次は押入れの中で死んだように生き、ただ覗いているだけ。俯瞰的に欲望や悲嘆、執着といった感情を見つめるが故の儚さ。そしてそれ 全体的に暗く、淡々とした雰囲気が漂いますが、それが独特の空気のようでした。小平次は押入れの中で死んだように生き、ただ覗いているだけ。俯瞰的に欲望や悲嘆、執着といった感情を見つめるが故の儚さ。そしてそれらの感情は絡み合いながらいびつな愛を浮かび上がらせるというのがほのかな美しさとして見えてきます。人間の哀しみが咲き乱れる花のように広がり、怪談文学としての情緒を感じさせられました。古典怪談をベースに作り上げる世界の無限の可能性が秘められている気がします。 …続きを読む
    優希
    2017年02月24日
    108人がナイス!しています
  • 江戸を舞台にした京極怪談である。 闇の中から 覘き見る小平次が 不気味で、圧巻の存在感を放つ。 登場人物の視点で 物語は多面的に進むが、 一貫して小平次は闇の中にたたずみ、 自分を出さない。 江戸に住む人 江戸を舞台にした京極怪談である。 闇の中から 覘き見る小平次が 不気味で、圧巻の存在感を放つ。 登場人物の視点で 物語は多面的に進むが、 一貫して小平次は闇の中にたたずみ、 自分を出さない。 江戸に住む人々の心の闇を描く、 人情物語だった。 …続きを読む
    遥かなる想い
    2023年07月22日
    91人がナイス!しています

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著者紹介

京極 夏彦(きょうごく・なつひこ)

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家、全日本妖怪推進委員会肝煎。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞を受賞。著書多数。

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